第7話 『三匹の悪魔』
【あとがきに人物紹介あり】
「やったー‼︎結婚マス〜!みんなから祝賀として五万円ずつ貰うだって!」
「そんなにとはーーうぅ、破産だ……」
「はぁー、まじかよ……ついてねぇ〜。クソゲー過ぎんだろこれ」
ワインやチーズを片手に教会の真ん中で無邪気にボードゲームに励む人間たち。あと1ヶ月もすれば死ぬーーその現実から目を背け偽りに戯れるその姿を、アウラはぽつりと一段高い祭壇から見下していた。
『アウラー、もういい加減元気だしなヨー』
「やだ」
アウラは子供のように頬を膨らませ、ぷいっとエスから顔を背けた。
『モーアウラー、ピザなんてどうでもいいデショー』
エスのその言葉にアウラは血相を変えると、エスに詰め寄った。
ピッツァの味などわからないこんな銀メッキの機械に適当言われるのが許せなかった。
「どうでも良くない!ピッツァだぞ!今回のメインディッシュだ‼︎それが無かったんだぞ‼︎何が最後の晩餐だ。あんなトリュフとかフォアグラとか舌がイカれた上流階級どもしか食わない豚の餌ばかり出されても食えるか‼︎」
ピッツァを食べれなかった事で機嫌が極限まで悪くなっているアウラに、一人の女性が近づく。
「ねぇあなた、今人生ゲームが終わったんだけど、次はあなたも一緒にやらない?」
栗色の長い髪をした女性はそういって人生ゲームの駒をアウラに見せた。
アウラは女の持つその車をかたどった駒を見つめると「ふっ……」と目を伏せて笑った。
「人生ゲーム?まったく、そんなものに興じてるぐらいなら現実を見たらどうだ?そんなものをしなくとも、私達はまさに生きるか死ぬかの人生ゲームの真っ只中だよ」
“ちょうどいい”と言わんばかりにアウラは溜まっていた毒を女性に吐く。その捻くれた返答に女性は「はは……わ、わかったわ。ごめんね」と乾いた笑いを浮かべると、そそくさとまるで逃げるかのように元の場所へと戻っていった。
『アウラ……今のはせっかく誘ってくれたのにあの人が可哀想だヨ……』
「ふん、可哀想なもんか。“ピッツァを食べられる”という生きる希望を目の前で踏みにじられた私の方がよっぽど可哀想だよ」
鼻を鳴らしそう拗ねるアウラにエスはほとほと呆れ、下に傾いた。
これで静かになったーーとアウラが感じた刹那、艶がかった耳障りな雑音が近くから聞こえ始めた。
「ん……ぁ……」
アウラは辺りを見渡す。
どこだ?と疑問をもったちょうど同時に、祭壇に飾られている巨大な天使像の後ろで抱き合いながら唇を交わす若い男女を見つけた。
「初めてしてみたけどお酒の味ね……」
「へぇ、初めてなんだ。以外、君みたいに可愛いと言い寄られてたまらないものかとーー」
「愛する人とはーーって意味よ」
「ハハッ、なるほどね。困った子だ」
男は爽やかに口角を上げると、女の衣服へと手を伸ばし、ボタンを外し始めた。
「何て罰当たりな連中だ……君達とあのタバコ女には一から道徳の授業が必要だな」
けど仕方ないかーー異常なのが、この世界の正常だ。
呆れ、去ろうとした所でエスが騒ぎ始めた。
『ねえねえ今の見た?チューしてたよ!チュー!赤ちゃん出来ちゃうね!ウワーえっちー!』
「喚くな、あんぐらいじゃ子供は出来ないよ。その耳障りな声でムードを壊してやるな」
『エーそうなのォ?じゃあ、どうやって赤ちゃんは出来るノ?』
小学生の子供のような鬱陶しい質問にアウラは舌打ちする。
「おんなじ種族同士でぶつかり合えば出来るんだよ」
アウラのその乱雑な発言を間に受けたエスは「エー」と感嘆の声を発すると、
「じゃあさっきぶつかったイエス287型に赤ちゃん出来たかきいてこヨー」
そう言ってふわふわと天井にいるイエスの群れの方に飛んで行った。
「こんどこそ、静かになったな……」
アウラは人気のない教会の隅の方に行くと、床にハンカチを敷いてそこに腰を下ろした。
「あー!お嬢ちゃん‼︎こんなトコにいたんだぁ‼︎」
ふぅ……と息をついた直後に自分を呼ぶ上ずった間抜け声にアウラは思わず舌打ちをした。
声のする方を見ると、教会の奥の方で手を振るナツメの影が見えた。
ナツメは酒でも大量に飲んだのか、足元が覚束左右に大きく揺れながら千鳥足で歩いてきた。
「もぉ〜!せっっかくの晩餐なんだからぁ、こんな所に一人でいないでぇ、もっと楽しまないとだめだよお嬢ちゃん‼︎偉くないよ‼︎」
「はぁ……やめてくれ、今あまり機嫌が良く無いんだ。酔っ払いの相手なんて出来ない」
「えぇ〜釣れないなぁお嬢ちゃん。偉くないねぇ〜」
ナツメは地面に倒れこむように地べたへと座った。いや、正確には滑ってこけたら座れた感じった。
「随分と酔っ払っているな……全く、一体何杯飲んだんだ……」
「う〜ん、わかんにゃ〜い」
そう言うナツメを「まったく……」と呆れたアウラは立ち上がり場所を変えようとするが、周りを見ると誰も彼も酒に酔い、ナツメと変わらない様子だった。
「仕方がないか……」
他の酔っ払いに絡まれるぐらいならまだコイツの方がマシか、とアウラは納得のいかないものの再び座り込んだ。
「おっ、やった〜!おじさんの話し相手になってくれるんだね!偉いねぇ〜」
がっはっは!と酒に酔い、まるで中年の様に笑うナツメは、とても20代前半の女性には見えなかった。
「ねぇねぇ、お嬢ちゃんの事聞かせてよ」
なんの前触れもなく、ナツメがそう問いかけてくる。
「いやだ。なんで君なんかに私のことを教えてやんないといけないんだ」
「えぇ〜別にいいじゃん減るもんじゃないんだしさぁ〜」
「喋ることによって、私の体力が減るんだよ」
素っ気ない態度にしびれを切らしたナツメはアウラへと抱きついた。
「そんな冷たい事言わないでさぁ〜、いいじゃん教えてよ〜」
「やめろ、私に抱きつくな!もう君も成人した立派な大人だろう見っともない!」
「い〜や〜だ〜。ぼかぁまだ赤ちゃんなんだよぉ〜ばぶ〜」
自身の尊厳など捨てたと言わんばかりに幼稚な態度をとるナツメに、アウラは哀れみのようなものを覚え、遂に折れた。
「わーかった!わかった!話してやるから離れてくれ‼︎」
アウラがそう叫ぶと「えっ、本当かい?」と言ってナツメはけろりと普段の口調に戻るとアウラから離れた。
「それで?私の何が知りたいんだ?一個だけだ。一個だけ答えてやる。そうしたら君は私に二度と抱きつくな」
次は抱きつく腕は無いと思え、と脅すとナツメは「りょ〜かいでぇす」とふざけた態度で敬礼をしたあと、問いかけてきた。
「じゃあーーお嬢ちゃんが神に願う事とか聞きたいなぁ」
「そんなことか。私の願いはーー神を殺す力だよ。世界をこんなに滅茶苦茶にしたアイツをぶっ殺してやる」
アウラは本当の願いを打ち明けず、ナツメには適当な嘘をついた。
母を生き返らせるため、なんて言えばナツメに触れられたくもない過去を漁られるのが目に見えていた。
「ははっ、お嬢ちゃんらしい願い事だねぇ」
げらげらとナツメは腹を抱えて笑っていた。
多少笑われるかもしれないとは思っていたが、ここまで笑われると流石にイラついてくるものがあった。
「らしい?……もしかしたら私は誰かを生き返らせたいとかそういう願いかもしれないじゃないか!」
ナツメの馬鹿にした笑いに我慢出来ず、つい声を荒げそう反論する。だがナツメは「ないない絶対ない!」と笑いながら手を振る。
「だってさっき“ピッツァがないだと⁉︎”って言ってテーブルひっくり返しちゃった様な野蛮人だよ?そんなピュアピュアな願い事しないでしょ!」
そう言われ、下を向いて押し黙る。アウラの脳裏に二時間前ほどの事が思い出される。
ピッツァの用意がないとシエラに言われ、“つい”カッとなって丁寧に並べられていたテーブルの一つを蹴り飛ばしたあと、血器でテーブルクロスも食事も切り刻んでしまった。
これは言い逃れのできない事実であった。
「ははっ。まぁ僕はステーキとかそういう分厚い肉はあんまり好きじゃないし、別にいいんだけどさ」
ひとしきり笑って満足したのかナツメは目元に溜まった涙を拭くと、ポケットからクシャクシャになったタバコを取り出すと、それに火をつけ吸い始めた。
しばしの静寂のあと、ナツメはおもむろに口を開いた。
「ねぇお嬢ちゃん。さっき、僕とシエラは似てるって話したよね」
「あぁ、そういえばそんな話をしていたな」
「よければその続きーー今度はシエラの事を聞いてくれないかい?」
正直面倒くさいとは思ったが、それでこの女を静かにさせられるのなら、と思いナツメの問いかけにこくりと頷いた。
「ありがとう。じゃあーーシエラの過去を話そうか」
そうしてナツメが話し始めた物語はひどくつまらないものだった。
シエラは天才的ピアニストとしての才の持ち主だったらしく、まだ十歳にも満たないシエラのその才能に気付いた両親は貯金を崩し、家のものを全て売り払って彼女に最高級のピアノと、最高級の練習環境を買い与えた。
そして一年もすると、シエラは両親の見込み通りピアニストとしての才能を発揮させ、いくつものコンクールで賞をとって、世間から将来を有望視されるようになったというただの自慢話でしかなかった。
まぁしょうがない、なんせ話し手はシエラを溺愛するイカれた女。もう聞き飽きたし寝ようか、そう考えた矢先ーー
「けどそんなある日ーー」
急にナツメの声色が沈んだ。
行き場のなくなった紫煙が、寂しそうに上へと流れる。
「シエラの家に、強盗が侵入したんだ……」
突然発せられた物騒な言葉にアウラは眠ることをやめ、ナツメの話へと耳を傾ける。
「その強盗は悪魔のように残忍なヤツでね……家にいたシエラの両親を縛り上げると悪魔は金目の物を出すよう要求した。けど、高いレッスン料やいくつものコンクールに参加していたために、シエラの両親には悪魔の望むようなお金はなかったんだ。金目の物はあるにはあったけど、グランドピアノもとても一人で運べるような物ではないしね」
言ってナツメは「ちなみにグランドピアノの重さは320kgだよ」とどうでもいい情報を付け加えた。本当にどうでもよかった。
「その状況に悪魔が苛立ちを覚えていたとき、運の悪い事に、シエラは家に帰ってきてしまった。そして両親と同じように縛り上げられ、身動きを取れないようにされた。悪魔からすれば、身動きのとれず自分の言うことを聞くしかない三人はオモチャのような物だったんだろう。苛立った悪魔はシエラにこう問いかけだんだ。“今から私は君の両親を殺す。だが、君が右腕を差し出せば父親を、左腕を差し出せば母親を、その両方を差し出せば二人とも助けよう”ってね」
「なんだそれは……本当に人間のやることか?」
あまりの事に、アウラは息を飲んでその話に食いついていた。
「だから言っただろう?ーー悪魔だって」
吸われることなく長くなったタバコの灰が、重力に負け、地面に落ちた。
「シエラは迷いなく、自身の両腕を悪魔に差し出すと言った。だが両親はシエラのその考えを止めた。“お前には将来がある。お前は立派な人間になる”とね。けどシエラは、両親の言うことを聞かなかった」
それがシエラがした初めての反抗なんだってさ、とナツメは付け加えた。
「そしてシエラが悪魔の前に両腕を差し出すと、悪魔は手に持った包丁でその両腕を切り落とした。痛さで悲痛の叫びをあげて、いつしかその叫び声すらも枯れ果ててしまっていた頃になって、ようやく人が駆けつけて悪魔は捕まえられたんだ」
「そんな事が……だが、彼女には腕があったぞ?あれは義手なのか?それにしては随分と本物に近かったがーー」
ナツメはその言葉に「何を言っているんだい」と言って笑った。
「神の雨で治ったに決まっているじゃないか」
その言葉を聞いて納得した。
あの日ーー神が現れた日に浴びた雨の日を境に私は常人を超える力を手に入れた。それはギフトや血器だけの話じゃない。
元々視力が悪かった私は、その雨を浴びた日から矯正せずとも100メートル先の景色まではっきり見えるようになっていた。あの雨にはそういう効果があったのだ。だからシエラに両腕が戻る事に何も不思議な事はなかった。
「それでねお嬢ちゃん、まだこの話は終わってないんだ」
そう言った後、
「いや……むしろここからが話の本題だ」
と暗い口調でそう口にした。
「シエラの両親は命が助かった後、娘の無残な姿を見て絶望した。自分達の財産を全て賭けて作った存在には今や腕は無く、ピアノを弾く事は出来なかった……。退院し、また両親に再開出来たことに喜び近づいてくるシエラを……あろうことか両親は蹴り飛ばしたーー」
ナツメのタバコを持つ左手は震えていた。
その感情がシエラへの仕打ちに対する両親への怒りなのか、それともシエラの気持ちと重ねての悲しみなのかは、わからなかった。
「両親は命を救ってもらったにも関わらず、そんなことを忘れてシエラこう言ったんだ。“お前の存在は無駄だ。何故生きている”とね」
あまりの言葉に、絶句するしかなかったーー
わからなかった、自分でお腹を痛めた子にそんな酷い事を言える親の立場がーー
そしてそれと同じくらい、ずっと信頼していた両親にそんな事を言われたシエラの心境などはかれるはずもなかった。ただ浮かんでくることは“悲しいんだろうな”とかそういう漠然とした稚拙なものだった。
だから、黙って話を聞いた。
「価値のないもの、とシエラを判断した両親はシエラを虐待するようになった。殴る蹴るは当たり前、そんなものは良い方だった。辛かったのは水ももらえなかった時らしい。それでは、生きていくことも出来ないからね……」
掻い摘んで話していて、本当はもっと酷い事をされていただろう事は想像に容易かった。
ナツメは思い出したかのようにタバコの煙を吸って落ち着くと、話を続けた。
「そして幾ばくかの年月が経って、神が現れた。そして僕たちと同じように体に流れ込んだ赤い雨は体を活性化させ、シエラの腕も戻った。けれどーー両親はそれが気に食わなかったんだろうね。せっかくシエラの腕が戻ったのに世界はこんなになってしまっては使い物にならないってことに……」
そう言ってナツメの話したシエラへの虐待の数々はあまりにも酷いものだった。
母のギフトによる強制的な嘔吐や体の不調、父のギフトにより直径1m程の見えない壁に閉じ込められ、逃げられないようにされてからの血器による暴行ーーそして活性化した治癒力により傷が治れば鬱憤を晴らすためにまた同じことの繰り返し……もう、何も言葉にすることなど出来なかった。
「そしてある時、シエラは壊れたーーあれだけ優しかった両親がシエラに牙を剥き、罵声を浴びせる。思い出の中の両親が壊れていく様を見ていられなかった、ということらしい」
「だから、殺したのかーー」
その言葉に、ナツメはコクリとゆっくり首を縦に振った。
何を言うこともーーましてシエラの親殺しに対して否定することなど、アウラは出来なかった。
「でもシエラはいい子でね、未だに自分がしたことが正しいのか考え続けてる。あの時腕を差し出さず、両親に従っていればよかったのだろうか。もしそうだとしたなら、間違った事をした私は両親からの罰を受けることが贖罪で、死ぬべきだったんじゃないか……ってね」
「そんなことは……ないだろうさ……」
その一言だけは、口にする事が出来た。
けれどあまりに小さ過ぎて、ナツメには聞こえていなかったかもしれない。
「僕とシエラが似ているっていうのはこの部分、どんな毒親であろうと、殺してしまった両親への贖罪さーー」
両親、か……
産まれた時から一緒にいて、一緒に成長する存在……。最初は愛を持ってシエラは育てられていたというのなら、その両親の変貌による絶望は計り知れないものだろう。
『『おー!すげー!』』
物思いにふけっていると、教会にいる人間が一斉に歓声をあげた。
見ると、教会の中央で催されていたボードゲームはいつのまにか終わっていて、今では代わりに炎を扱えるギフトを持つものによる大道芸が行われていた。
大道芸人は空中に火の玉を出現させ、まるで花火のように一気にそれを散らし、観客を沸かせる。
「お〜炎能力者は便利でいいね〜。カッコいい〜」
空中に浮かんだ火の玉は風を受け、その形がゆらゆらと変わっていくーーその様は、どこか懐かしく、昔の事を思い起こさせてくれた。
「あぁーーたしかに良いな」
世界が崩壊してすぐ、母と過ごしていたある日のことをーー
世界が黒く染まってしまった後も、焚き火の炎は私たちを暖かく、そしてこの闇を祓ってくれるように頼もしく照らしてくれていた。
『アウラ、今日はもう疲れただろう?ゆっくり眠りなさい』
母は温かい声で私にそう告げると、羽織っていた厚手のコートを私の体に掛けてくれた。
だが、私は母のその提案を拒んだ。その行為に、母は不思議な顔をして返した。
『どうしたんだい?お腹でも空いたのかな?』
私はふるふると首を横に振った。
『ううん……怖いの』
『怖い……?』
『目が覚めたらーーお母さんがいなくなっちゃうんじゃないかって……』
ぽつりと私がそう言うと、母は優しく微笑んだ。
母の微笑みは、焚き火の炎よりも、温かくて、優しいものだった。
『大丈夫だよ。私はずっと、君のそばにいるよ』
『本当に?』
『あぁーー本当だ』
怖いのは、私だけではなかっただろう。世界が崩壊して、父が殺され、それで母が不安なわけがなかった。
それでも母は、私の前ではいつだって母でいたーー
『それに私達には頼れる神の遣いがついているだろう?だから安心さ』
そう言って母は、エスの方を指差した。
だがその指先に見える神の遣いは、自分の使命など忘れ気持ちよさそうに寝息をたてて眠っていた。
『そんな……まさか、彼の方が早く眠っているなんて……』
母は唖然とする。その様がコントのようで、私の口から思わず笑いが漏れた。
風が吹き、漁り火が揺らめき、またたく。
『なんだか、安心した』
『はは、そうかい。もし彼がアウラのためにそうしていたんだとすれば、全く侮れないやつだ』
『そんなことないよ。きっとエスは、いつもみたく遊ぶことしか考えてないよ』
『フフッ。多分そうなのかもしれないな』
そんな他愛もない話を続けているうち、私はいつのまにか母に体を預け、眠っていた。
母の大きな体に触れていると、とても安心した。闇の包むこの世界でも、生きられる気がした。
けれどーー
それがーー私と母との、最後の思い出だ。
シキガミ アウラ
年齢:18歳
誕生日:12月25日
好き:ピッツァ(ピザ)、剣をつかうこと
嫌い:ずるいこと、男
三度の飯よりピッツァが好きな超遅咲き厨二病。以前は根暗なおとなしい少女だったが、母親がイカれた三姉妹に惨殺され、その三人に復讐を誓い覚醒。長い間感情を押し殺して生きてきたためか、反動で今の様な野蛮な性格となる。
神への願いは母を生き返らせてもらうこと。それを叶えてもらった瞬間に神を殺してやるつもりでいる。
主な血器は紅い細剣。
【ギフト】
『神に抗う慟哭の聖典』
手に触れたあらゆる細胞を操り、活性化・弱体化させる事ができる。
このギフトを駆使する事で身体能力を強化し、自身を一回り上回るような屈強な人間の攻撃ですら指一本で受け止めたり、傷口を瞬時に塞ぐ事が可能。
しかし、ギフトによる体力消費はあるので体に傷一つなくとも虫の息ということがある。




