夏服
この日から、一斉に衣替えとなる。
当然、彼らもそうだった。
「…何か変ですかね」
高校1年生で、実は三つ子の真ん中である神川真也は、部活の先輩である、3年生の井野嶽桜に制服を見せていた。
「まあ、似合ってるんじゃないか」
桜の同級生の島永宗谷がほとんど見ずに答える。
「てっきとうですねえ」
「ま、制服なんて、どうせそんなのだろうさ。ちゃんと着ていれば何にも文句言われないしな」
島永が答えると、そうかなぁと言いながら、神川はつぶやいた。
「そうかもしれませんね」
納得したように、神川が言った。
夏は、まだ始まったばかりだ。