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退屈
「起立、礼。」よろしくお願いします。周りが言ってくれるので僕はなにも言わず礼をし、席についた。また今日もつまらない授業が始まるのかとため息がでる。今は数学の授業中だ。教師が前で公式を皆に教えている。この40人のクラスのうちこんなに無気力なのは僕だけだろう。こんな、社会に出ても役に立ちそうにないことばかりを教えて、社会に出たらこれもできないのかあれもできないのかと罵倒される。それなら教えてくれよ。「はぁ……」またため息が漏れた。退屈なのでその授業は寝た。「起立、礼」ありがとうございました。また僕は声を出さず礼をした。
「ちょっと、二条くんいいかな?」この二条くんとは、僕の名前だ。僕の名前は二条 皆史という。ちなみに彼女の名前は安藤 千佳という。
二条くん?と再び呼ばれたので、どうしたんだい?と興味もなく返事をする。