混沌時代 序章
登場する人物、団体名、宗教は実在の物とは関係ありません
短いですがどうぞ
…その世界にはあるものがなかった、といっても全てがないわけではなかった。
草花や木々がある草原、現代日本の富士山のような巨大な山、水平線が見え透き通って見える綺麗な海、中世の時代の雰囲気漂う村や町に城に大都市もある。
さらには高層ビルが立ち並ぶ都市もある…のだが足りないものがある。
それは生きるものだ。人間がいない、動物がいない。
さらには世界を構成するに必要な微生物のようなものもいない。
…どうやって世界が成り立っているかすらわからないほどに。
まあ、植物も生きていると仮定するならば生きているものはいることになるが…
この生きるものがいない世界を少し見て回ろうか
ふむ、まずは中世の城のようなところからだな
…うーむ、どう表現すればよいやら分からぬが魔法的な物と言えばよいのか?
万人が想像するような魔法の本、紙、杖にローブが散乱しているな。
うん?剣もあるのか?ほう、鎧も盾も兜も散らかっているな。
…なぜだ?………誰もいないはずなんだがね。
お次は大きな建物が立ち並ぶ都市に来てみた。
ふーむ、ん?ト…ウキョ…ウ…エキ?…東京駅のことか。
看板に穴が開いているな、とすれば周りのものは薬莢か?…なんなんだ?ここは?
…もしかしてこの残骸は…はあ。
…なんなんだ、この世界は?戦争でもしてたのか?
はあ。この世界の管理を任された時はどんなものかと思ったがな…
…さて、愚痴っても仕方ありません。
自分の役目に取り掛かりましょう。