表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ただいま静かに苦悩しております。凹み中でございます。

作者: ソウ マチ

 機械に激弱いです。戦闘力は3くらいしかありません。すぐに負けます。


 できるだけマシンと関わらない人生を送ることに命を懸けています。 マシンと付き合いたくないので、アナログな小説家になりたい。小説家になれたら、デジタルとは無縁でいられると思うの☆ そうは言っても書く道具はパソコンです。さすがに手書きはムリ。けれども漫画やイラストをお描きになる方のように、ハイテクマシンをそろえる必要はありません。ワードがあれば事足ります。


 そのワードの調子がわるい……。先日から原稿を書こうとすると、画面の左上に窓が出現して、そこに文字が出るようになった。いやいや昨日まで、ちゃんと画面の中央に出てましたやん? なんでヘンな場所に出るの? アレコレしても、問題は解決しません。ため息をついてグーグル先生に相談してみた。すると「ワードのオプションがホニャララ、ファイルをホニャララ、挿入モードをホニャララ……」


 オプションて何ですか? ファイルはどうやったら開くのですか? 秘密の呪文が必要ですか? わたしは魔法が使えないので、呪文は知らんのですが? 挿入モードってなんのことですか? プリン・アラ・モードみたいな食べ物ですか??

ため息をつきながらグーグル先生に「ワード オプション どこ」「ワード ファイル 開き方」「ワード 挿入モード 変更」など質問します。一つずつ見ながら目的のページにたどり着いて、なんとか元の状態にできた。ここまで2日かかっています。もちろん原稿の執筆はストップしています。


 「2日もムダな時間を使ってしまった」そう思いながらパソコンを起動すると、また同じ症状が出ています。パソコンの何かを根本的にどうにかしないとダメなのかもしれませんけれど、機械に激弱いので今だけ正常に動くならいいの。2日かけて見つけた方法でその場をしのぎます。


 やっとまともな状態に戻ったと思ったら、今度は入力した文字の変換候補が書きかけの文章の上に出てくるようになった。見えない……書きかけの文章が見えない……。それでも我慢して書き続けてみたものの、えぇい! なんでこんなしょーもないコトを我慢せんとアカンのや!! こんなんじゃ書けんわ!!


 またまたため息をつきながらグーグル先生に質問します。アレコレ調べていると、解決方法の画像にうちのパソコンにないアイコンが出てくる。たしか以前は画面に出てたのに……。ツールバーっていうのですか? あそこに茶色の消しゴムみたいな、マージャンの牌みたいなヤツがあったはずです。グーグル先生はそれを押せとおっしゃるのですけれど、いまの画面にそれはない。


 …………もしかして、もしかしたら、Windowsのバージョンが違いますか? この間、スゴ腕SEさんにパソコンを見てもらったら「Windowsのバージョンが新しくなっている」そう言われました。新しくなっているのか?? わからん……。 自分の使うパソコンなのになぜわからないかと申しますと、パソコン一式をもらったからです。プレゼントしてくれたのは元夫で、その後に調子が悪くなったから彼に診てもらった。その時に新しいWindowsを入れてくれたらしい……。


 バージョンがわからないと、対処法がわからない……。このWindowsの正体はなんなんだ? 元夫に聞けば3秒でわかりますけれど、離婚したのにそこまで頼るのはダメだと思う……。自分でなんとかしよう。またまたグーグル先生に質問すると「〇〇キーと〇〇キー(←早くもなんのキーだったか忘れている)を同時に押して、出てきた窓に『winver』と入力すればわかる」そう教えてくれました。なるほど。「winver」という魔法の呪文を入れればわかるのですね。そんな呪文、知らんかったさ。


 やっとバージョンがわかったので、スタート地点に立つことができました。「Windows10 入力 変換候補 邪魔」そう入力してグーグル先生へお伺いを立てます。すると入力候補を非表示にする方法が出てきた。いやいや、候補が出てこなくなったら困るから。場所を移動したいだけやねん。


 ほかにも「Windowsを以前のバージョンに戻す」という方法が出てきました。簡単な操作で古いバージョンに戻せば当面のトラブルは解決できるらしいが、野生のカンがそれはアカンと言っている……。だってせっかく新しくしてもらったのに、元に戻したら意味ないじゃん??


 検索語句に「場所移動」と追加すると、ズラズラと出てきた。どうやらコントロールパネルから設定を変更できるらしい………………コントロールパネルって、なんやねん? どこにあんねん? またまた振り出しに戻ります。グーグル先生、コントロールパネルの場所を教えてください。先生が教えてくれたのは、また魔法の呪文でした。〇〇キーとホームキーを同時に押して、Pと入力すれば、コントロールパネルが出現するらしい。……あんまり言いたくないんやけんど、その「ホームキー」っちゅうのは、どこにあんねん? どこかで見たような気もするが、どこにあるのか……。一所懸命にキーボードを探しますが、見つかりません。そしてここですでに1時間が経過。書いた文章はたったの1行だけ。もう、いいよ。今日はあきらめるよ……(涙)。心が折れて、そっと画面を閉じました。


 問題は解決していないので、また明日に先送りです。せっかく筆が乗ってきて新しいアイデアを書きたいのに、つまらないコトで足踏みしています。機械に弱い自分が情けない……。おうちに幻邏げんらさんがいたらいいのに……。幻邏さんは機械に激強いです! 戦闘力は3000000000000000くらいあります。ちょっとでいいから、力を分けてほしい……(涙)。


 でもホームのキーさえ見つかれば解決するから、いいんです! 明日になったらきっと見つかるから、問題はほとんど解決したと言ってよかろう!! オレ、がんばった! (←まだ解決してねぇ)


 マシンには激弱いのですけれど…………。先日レジで働いていると、怖い顔をした高齢の男性がいらっしゃいました。品物が入ったカゴを乱暴に投げ出すと、怒った口調で切り出します。


男性:あんたらの店の看板に「365日、安さにトライ!」って書いてあるやんなぁ?(怒)

ソウ:(怖い! 怖い! 怖い!)は、はい……。

男性:だから元旦に買い物に来たら、店が閉まっとるやんけ! だまされたわ!!(怒)


 ほかのお客さまは、おびえた顔をなさっています。わたしも怖かったのですけれど、おっしゃったことに間違いはない。だから後先考えず言ってしまいました。


ソウ:それで365日って言っちゃダメですね! 看板に偽りありです! すみません! 元旦はお休みしてしまいました!! 正しくは「364日」です! 申し訳ないです!! ウソつきました!!


 どうやらこれがお客さまのツボにはまったらしく、お客さまは大笑いしました。


男性:ガハハハハ! そうやろう!?

ソウ:せっかく信じて来てくださったのに、ウソついてすみませんでした!

男性:ほんま、そうやでぇ!ww

ソウ:会社は間違いに気づいていないと思います。お客さまからご指摘があって、ぐぅの音も出なかったと上へ報告します!

男性:うひゃひゃひゃひゃ! 別に言わんでもええがな!ww 

ソウ:せっかく来てくださったのに、申し訳ありませんでした! おかげでお正月はゆっくりお休みできました(←ウソ。貧血で寝込んでた)♪

男性:あんたら店員だって、正月くらいは休みたいよなぁ~!

ソウ:おかげさまで良いお正月でした(←大ウソ。寝込んでた)♪♪

男性:まぁ、がんばりや~! また来るわぁ~!

ソウ:ありがとうございます!!


 こういうトラブルには、天才的に強いのですよ!! 神がかってる!! この才能の百分の一でも、マシンに使えたらいいのにいいいいいいいい!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 機械、というかシステム系における戦闘力とは、イコールで知識量です。 そのジャンルで戦闘力が高い人は、興味か必要性かは知りませんが、とにかく時間(年単位)をかけて知識を吸収しているから戦闘力…
[良い点] にゃあ……私もマシン苦手(/ω\) 小説書くのもアナログでいけるからという浅はかな考えがあったり(*´艸`) 接客スキルさすがですね~。私もわりと得意ですがそこまで大笑いさせるのは才能とし…
[良い点] マチさん、待ってます! なんだかおかえりが遅い‥多分今も戦っておられるのかな。 私はスマホひとつで書いています。PCというマシンは怖いです。 ピカピカの新品で実家の押入れに押し込められてい…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ