↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「モンスター・テイマー」と呼ばれた少年  作者: olupheus
第1章 覚醒する能力 –メザメルチカラ–
9/66

不思議なチカラ ②

毎度~、3パート目、お届けに上がりました~!

「それで、クルム君たちはどこに行ったの?」

 空になったカップを弄びながらミラが聞くと、

「大通りの広場でやってるサーカスを見に行ったのよ」

 新しい紅茶を用意しながらマルタが答えた。


「ああ〜、クルム君、動物大好きだものね」

「話を聞いた途端に目を輝かせてたわ」

 やれやれと溜息をつくマルタの顔には呆れ2割、慈愛8割の表情が浮かんでいた。

「でも大通りなんて人通りの多いところに、子どもたちだけを行かせて大丈夫なの?」

「大丈夫でしょ。広場にはウチの旦那(アルス)がいるし、お友達と固まるように普段から言い聞かせてるし。何より、いくら人通りが多くたって、子どもたちをどうにかするには目立ちすぎるわよ」

(本当に大丈夫かしら……)

 紅茶の入ったカップを傾けながら、ミラは心の中で呟いた。



 所変わってこちらは広場。

 そこでは、これから数日にわたって興行を行う予定のサーカス団が宣伝のため、一部のパフォーマンスを無料で公開していた。

 中央都市(セントラル)に着いてからすぐに始めたので、あまり大がかりな舞台装置を使用しないジャグリング、小型動物によるショーなどが中心となったが、観客たちに興味を与えるには十分だった。

 そして、観客たちの中に動物のショーを熱心に見物している4人の子どもたちがいた。


「「わあー、かわいい!!」」

 4人のうちの少女ふたり、ライムとカリンは子犬たちが並んで行進をしたり、縄跳びをしている姿を見て黄色い歓声を上げていた。

 一方で少年たち、シモンとクルムの方は。

「うおー、かっけー!!」

 シモンは夜鷹(ナイトホーク)が飼育員の腕から飛び立つ様子を見て大興奮していた。

「……」

 クルムは動物と触れ合えるコーナーで、ライオンやトラの赤ん坊を一心不乱に撫でていた。撫でられている方は、とても気持ちよさそうに目を細めている。その様子を見たのか、クルムの周りにほかの赤ん坊たちが集まってきていた。


「クルム~……、って、うわっ、どうしたんだ、これ?」

 クルムの元に来たシモンが驚いた声を上げた。シモンの目の前には、様々な動物に寄られてもみくちゃになっているクルムがいた。

「なんか、なでてたらいっぱいきちゃったの……」

「オマエ、なんかしたんじゃないのか?」

「してないよ、たぶん……」

 クルムが眉を八の字にしていると、クルムのお腹にのっているライオンの赤ん坊がギャ~オ、とねだるような声を上げた。それを聞いたクルムがのどの辺りを撫でると、満足そうにゴロゴロという声を出した。


「わっ、クルム、どうしちゃったの?」

「あかちゃんがいっぱい、かわいい~……」

 子犬のショーを見終わったライムとカリンがやって来た。ライムはクルムの様子に驚き、カリンは赤ん坊たちに目を奪われている。

「なんでかしらないけど、こいつらクルムのところにあつまってきちゃったみたいでさ」

「へえ~、うらやましいなあ~」

「このこ、もふもふ~」

 三者三様の反応を示す中で、クルムはもみくちゃにされ続けた。


 その後、事態に気付いたサーカス団のスタッフが飛んできて、ようやくクルムは解放された。動物たちは寂しそうな声を上げていたが、クルムも名残惜しそうな顔をしていた。

「みんなかわいかったね~」

 ライムが満足そうな表情で言うと、

「あのとぶやつ、ほんとにかっこよかったな~」

「あかちゃん、もふもふだったな……」

 シモン、クルムも続いた。

「クルムはどうだった?」

 ライムが聞くと、

「……え?」

 クルムはぼんやりした顔を向けた。

「どうしたんだ? オマエ、いちばんたのしみにしてたじゃないか」

「どこかいたいの?」

 シモン、カリンが心配そうに聞くと、

「……う~ん、なんかヘンなことをいってた"こ"がいて……」

 と呟いた。

「ヘンなこと? しゃべるやつでもいたのか?」

 シモンが疑問符を浮かべながら聞くと、

「ん~ん、そうじゃなくて……。さっきのあかちゃんたちのなかにね、ヘンなことをいってた"こ"がいたの」

 とクルムが答えた。3人は顔を見合わせて

「それってどういう……」

 さらに聞こうとした瞬間、あたりに爆音が響きわたった。

ライオンの赤ちゃんの鳴き声を聞いてみましたが、猫とかみたいなかわいらしい声では無いようですね。擬音にするの、難しい……。


《唐突な次回予告》

サーカス団のショーを楽しむ4人に、平穏を壊す音が届く。同じころ、アルスは事態の沈静化に奮闘していた。だが努力むなしく、4人に危機が迫る。一体誰がこの事態を仕組んだのか? そしてアルスは子どもたちを救うことができるのか! 子どもたちの無垢なる魂が元凶を暴き出す!

「この事件、絶対に解決してみせる! ジッチャンの名にかけて! 真実はいつも一つ!」


※予告した内容は予告無く変更になることがあります、というか変更しますので、ご了承ください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。