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あらしのよるに

初投稿です。至らない点、お見苦しい点などあると思いますが、このお話が皆様の心の潤いとなれば幸いです。

 あの子がここに来たときのことを聞きたい?別にいいけど、そうねぇ、どこから話したものかしら……。


 あの子がここに来た日のことはよく覚えているわ。その日はひどい嵐で、天井から雨漏りしちゃったり、飛んでくるもので窓も割れそうだったから、旦那とふたりしてバタバタ走り回って、ギルドハウスの修繕をしてたのよ。そりゃもうてんてこ舞い。


 何とか一通り終わった頃にはもう夜になってて。ご飯を食べて、お風呂に入って、さあ寝るぞ、ってところで玄関から「ゴトン」って音がしたのよ。


 ――今になって考えてみると、あの時なんで玄関を見に行こうと思ったのか、とても不思議なの。そもそも雨や風の音が強かったから、そんな音は聞こえにくかったはずだし、仮に聞こえたとしても、風で飛ばされた木材やら石やらが当たったのかしら、なんて思ったはずだし。


 でも何となく気になっちゃって。玄関の扉をそっと開けてみたの。そうしたら、もうびっくりよ。



 そこに小さな子どもが倒れていたんですもの。



 慌ててその子を抱き抱えたらまたびっくり。その子の体、すっかり冷え切ってて、呼吸もふるえてた。たぶん、ずっと雨風にさらされていたからでしょうね。


 私の驚いた声を聞きつけてやってきた旦那に、毛布とか着るものを用意してもらうよう頼んで、その間にその子が着てた服を脱がせて、タオルでぬれていた体を拭いたわ。

 その後、旦那が持ってきた服を着せて、毛布でくるんであっためて。また旦那とふたりしてギルドハウスの中を走り回ることになっちゃったわ。


 私たちが使っているベッドに寝かせてやっと落ち着いてから、旦那とこれからどうするか相談したんだけど…。どうせ外に出られないし、嵐が止んでからにしようってことになったわ。それでも、何かあったら大変だから、ふたりで交代しながら様子を見ることにして、その日は過ぎていったの。



 ――こんな感じでいいの? あの時は本当にびっくりしちゃって、今になって思い出すと、本当に慌ててたんだなあ、って思っちゃうわね。

 え、次の日からどうしたか、って? 待ってね、今思い出すから……。

お読み頂きまして、ありがとうございました。

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