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phone is like?love?



登場人物


小塚(コズカ) (シズカ)

主人公。社会人1年。髪が長く、身長が168cm女性では高い方。


携帯(ケイタイ)

静の携帯。某携帯会社のCMのパクリ。

見た目男。dakomo制作。


新井(アライ) 涼子(リョウコ)

静の同僚。



「しーずか!朝だよ~。」

私の肩を摩りながら起こそうとしている。

「え・・・。今何時?」

「七時半だよ。」

「七時半!?やば、遅刻しそ。」

ガバッと布団から出て着替えをだし、顔を洗う為に洗面所へ向かう。

「しずか~。朝ごはん何が良い?んー・・・焼き魚ってどうかな?ねー静?」

静は携帯を無視して顔を洗い、化粧をし始める。時間が無いのでいつもより少し薄めに。

「しずかぁ・・・。焼き魚ー・・・。」

「わかったよ!でも焼き魚食べてる時間無いし!!コンビニで買うからいらない!」

「えー。もう焼き始めちゃったー。」

「はい!?」

薄めのだったので化粧はすぐ終わり、台所へ行くと携帯が魚を焼いていた。

「ん~・・・。みりん干しはいい香りだなぁ。」

のんきな事を言いながら魚を焼く携帯。それを見て少しイラつく私。

「・・・やっぱり旧式の携帯で我慢しとけばよかった。」

「え?なーにー?」

「なんでも無い!!」

そう、30xx年。科学は進歩し、携帯の形も変わってきている。私をイラつかせているこの男性型携帯はその科学力を詰め込んだ物。

ことの発端は一ヶ月前に遡る。


「わー・・・携帯壊れちゃった。」

「しーちゃん携帯壊れちゃったの?今から休み時間だし、携帯ショップ近くにあるから行く?」

「うん!!ありがとー。」

午前中の仕事も終わり、お昼休み。私と涼子で会社の近くにある携帯ショップへ向かった。

dakomoの社員が携帯の具合を見てくれた。

「あー・・・。これは修理出さなきゃダメですね。」

「嘘・・・。お金とかかかりますか?」

「この壊れ具合だと・・・。一万二千円かかりますかね。」

「い、一万二千円ですと!?」

高額な金額でかなり驚く。給料日前の一万二千円はキツイ。いや、給料日でも出したくない。

「これでしたら、買い替えをオススメしますね。」

「買い替え・・・ですか・・・。」

今まで使っていた携帯を買い換えるのは少し抵抗があった。しかし、次の言葉ですぐに気が変わった。

「今ですと、サービス期間中なので新型の携帯電話が無料で買い換える事ができますよ。」

その瞬間、静の頭の中では思い出と金が天秤にかけられていたが金が勝った。それに新型と言うのも新しい物好きの静としては嬉しい特典だ。さっそく買い替えの手続きをした。

三分後、目の前に男が現れた。男は静の前に立っているだけで何もしていない。不思議に思ったので、男に問う。

「あの、わたしになにか?」

すると男は目を大きく見開き、口を開けた。

「名前は何ですか?」

「え・・・。小塚静ですが・・・。」

「こ・・・ずかしずか・・・。小塚静。変換完了。」

「はい?」

「今日からよろしくお願いします!しずか!」

「え?なに?意味がよくわかんないんだけど。」

「なに?静友達かなんか?それにしてもイケメンかも・・・。」

すると、さっきの店員さんが駆け寄ってきた。

「小塚様!携帯電話がそっちに行きましたよ・・・って、いたいた!」

「え?ちょ・・・どういう・・・。」

店員は説明し始めた。

「さっきの説明書にも書いた通り、携帯電話が人型なんですよ。近年孤独死も増えていますしね、話相手がいる事を目的にした電話です。話相手だけではなく、スペックもアナタが持っていた旧式よりも遥かに上回っていますし、家事もできますし。いわばアンドロイドです。」

「は、はぁ・・・。あの・・・持ち歩くときは・・・。」

「その時はココ!」

そう言って男の背中を指さす。

「ココを押してください!あ、今は服着ててわかんないんですけどボタンがココにあるので持ち歩く時はココにあるボタンを押してください。」

「は・・・はぁ。」

「では、今日から新型携帯と生活をエンジョイしてください!」

店員の満面な笑みに押され、疑問点は多数あったが店を出てしまった。



そして今に至っている。

朝の焼き魚は勿体無いのでちゃんと食べた。もちろん通勤しながら。周りからの目が痛くてしょうがなかった。

「しずかー。メール来てる!」

「え?今・・・。」

今は電車の中。かろうじで遅刻しない時間の電車に間に合った。しかし、携帯を持ち歩くためのボタンを押すのを忘れ、そのまま一緒に電車に乗っている。

人型の時はメールを受信しても読めない。読めるには読めるが、内容を携帯に言ってもらう事になる。

「しずか、どうする?」

「今見れるわけないじゃん。」

すると携帯は背中を見せた。

「なに?」

「いや、ボタン押しなよ!」

「今押せるわけないでしょ!!」

ざわっ。

「あ・・・。」

つい大声で反論してしまった。

「しずか、車内は静かにだよ!」

「わかってるー。」

「あ。」

「なに?」

「今のダジャレじゃないから!!」

「わかってるって!」

そんな会話をしていると東京駅に着いた。東京は人が多いので混む。そんな時、携帯は役立つ。

「静!こっち!」

携帯はすぐさま人の混んでいないルートを見つける事ができる。こんな時ばかりは感謝する。

そして携帯のおかげで会社には遅刻せずに済んだ。


「ふー。疲れた。」

今日は残業も無く、6時には帰れた。

ブー、ブー。携帯のバイブ。携帯が持ち歩き状態時何かを訴えている時のにバイブがなる。

画面を開き、メモ欄を見る。

『しずかー(*´∀`*)

今日は一緒に夕飯買いに行こっ!

あ。人型に戻して(;´Д`)』

持ち歩き状態の場合、ロックナンバーを解けば人型になれる。ロックナンバーを解き、携帯を人型にした。

「ふー。カバンは窮屈だなぁ。」

「我慢してよねー。」

「買い物行こっ!今日は近所の八百屋さんナスが安いよ!!」

「じゃぁ、味噌ナス炒めにしようかな。」

「わーい!」

携帯と一緒に八百屋まで向かった。

「ねぇ、静・・・。」

「何?」

「静はさ、僕の名前とか・・・つけてくれないの?」

「え・・・。携帯じゃダメ?」

「・・・うーん。」

そんな顔しないで。そんな綺麗な顔で潤んだ瞳をされたらこっちがウルウルしてきそう。

「って、何携帯相手に思ってんだ。」

「え?何?名前言ってくれたの?」

「ち、違う!」

ツカツカと、早歩きで八百屋へ向かった。

「静待ってよ~!」


ナスを買って、さっさと家に帰った。

「静、なんで機嫌悪いの?」

「悪くないし・・・。」

つい携帯から目を逸らしてしまった。

「いや、悪い!だって静は期限悪いといつも僕から視線をそらす!」

「そんなこと・・・無いし。」

図星だ。機嫌が悪いと相手の目線を逸らしてしまうのが小さい頃からの癖。でも、目をそらしたのは機嫌が悪いだけではない。

「静、僕が我儘言った事怒ってるの?そしたらごめん・・・。」

「大丈夫だから、味噌ナス炒め作るから味噌出してきて!」

「うん!」


「ふー!おいしかった!」

夕食を食べ終わり一息ついた。すると携帯が話を持ちかけてきた。

「静!ゲームやろ!」

「え?良いけど、何やるの?」

「んとね、しりとり!」

「しりとり?なんで。」

「良いの!勝った方は、負けた方に命令できるっていうルールね!」

「え~・・・嫌だぁ。」

「良いから!じゃぁ、しりとりの"り"で・・・りんご!」

その後三時間近く接戦が続いた末、携帯が勝った。すると携帯はモジモジし始めた。

「静・・・やっぱさ、その・・・名前が欲しいな・・・。」

上目遣いで言われ、静は少しドキッときた。

「ダ・・・メ・・・?」

「良いよ。」

すると携帯は顔を明るくした。まるで小さな子供のように。

「本当!?ありがとう!静!!静大好き!」

そう言って携帯は静に抱きついた。初めて抱きつかれて知ったが、携帯は体が思った以上に大きく、暖かい。まるで本物の人のようだった。

いくら携帯でも抱きつかれてはドキドキしてしまう。このままでいたいと思う気持ちとは裏腹に携帯にこんな感情を抱くなんて頭がおかしいと思う自分がいる。

静は心を必死で落ち着かせ、携帯から離れた。そして名前を考えた。

「じゃ・・・じゃぁ、"携帯"からもじって、けいたとかは?」

「単純すぎる。」

「不満言うなー!じゃーあ・・・。」



 「静!起きて静!」

「う・・・。もうちょっと・・・」

「遅刻しちゃうよー!」

ガバッと布団から出て、洗面所へ向かった。顔を洗い、化粧をせっせとする。

「静!今日は「コンビニで良いから!!」

「あ、はい。」

さっさと着替え、家を出る。ハイヒールを履いて走るのは辛い。

「っあ!」

静は転びそうになったしかし、

「静!!大丈夫?」

「うん・・・。ありがとう。」

とっさに携帯が助けてくれた。いや、今は携帯と言う名前ではない。

「静、足怪我して無い?」

「大丈夫だよ、明喜のおかげだよ。ありがとう。」

明喜(アキ)、それが私の携帯の名前。名前の由来は、私とは真逆だから。名前通り静な私とは逆でいつもうるさいけど明るいから明喜。

明喜自身も気に入ってくれたし、すごい嬉しい。

「静、名前ありがとう!」

それに単純な事ですぐ喜ぶからそれもいれて明喜。

「静!感謝を込めてお姫様抱っこで駅まで行く?」

「絶対行かない!!」

「えー・・・。」

不満な顔をする明喜。そんな顔もおもしろくて、楽しくて。ドキドキする。

明喜が人だったら・・・。なんて思ったりしちゃうやっぱり私は頭がおかしいのかな。

「静?どーしたのボーッとして?」

明喜の声で我に帰る。

「え!?あ、うん。大丈夫だよ!走ってこ!!」

「うん!」

駅まで二人で走って行った。





はい(*´∀`*)


今回は機会×人みたいな。

某携帯ショップの案パクった的な。


そしてね、これは恋の始まり?的な(つд⊂)ウヒョッ

静は明喜に心が傾きつつあるが、

明喜の言う好きははたして主人としてなのか恋愛としてなのか。

二人は結ばれるのか。


いやー続編を勝手に気になってしまう作者ですヽ(´Д`;)乙


感想お待ちしております(´∀`*)




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