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記憶3

 またまた気づいてしまったことがある。修学旅行も何気なくイジメられていたことに。


 私はとてもウキウキしていた。友達と行く修学旅行が楽しいということではなく、京都、奈良に行けること楽しみにしていた。


 ホームルームの時間にはグループ決めが行われ、自由行動日の計画が行われていた。教師になって二年目という年若い担任のはからいで、得に接点もないグループに入れてもらえた。


 その結果どうなったかというと、二泊三日の修学旅行で私は、一人のんびりと楽しむことができた。とてもよかった。満足です、はい。まあこれは主観的なことです。


 えー…、客観的に言いますと、二回ほど置き去りにされました、えー…、はい。


 軽く内容をご説明すると、一日目京都着。クラス移動で見学体験会後にホテル夕食になり食事終了となった。京都の夜は風情があるのではないかと思い、担任に散歩許可を聞くがもちろん不可だった。直ぐに諦めた私は風呂に入り、旅行ということで持参してきたミステリー小説を読むことにした。十時半頃周りは恋ばなで盛り上がっている所、そそくさ就寝。女子特有の黄色い声は五月蝿いと思いつつもグッスリと眠れた。一日目終了。


 そうそう、少し感心したことがあったんだった。


 次の日、起床した私最初が目にしたものは枕の山だった。顔の前に積み上げられていた。四人部屋にこれだけの枕はあるはずもなく、何処から集めたのか不思議でならなかった。高さ一メートル弱の小山は消して広くはない部屋で大分スペースを占めていた。


 これだけの数を集めるには、同じクラス女子だけではなく、他のクラスの女子にも頼まなきゃいけないし、了承を得なければならない。素晴らしい努力だ。しかも、崩れないようにと丁寧に積み上げられている。さらに、積み上げたと思われる三名は小さくなって辛そうに眠っている。さらに、さらにこの数枕を起床後片付けるなんて大変だろうに。あなた達はよくやったよと感心し、起こさないように拍手をしていた。


 あっ、同室の連帯責任なんて嫌だから、私はサッサと仕度を済ませ、自分の布団を畳み、その上に使用した枕を乗せて部屋を出たけどね。

 その後どうなったか分からない。ただ生徒が朝食に集まったが、同室の女子達はそこに加わることはなかった様だ。朝ご飯キチンと食べることができるんだろうかと、心配してしまうのであった。プラス、頑張れなんて応援もしてしまったのであった。

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