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もし、明日会えなくなったら  作者: 櫻木サヱ


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7/10

再開への道

瓦礫の町を歩きながら、母は父と弟の手をぎゅっと握りしめた。

「姉ちゃんを、絶対見つける。」

声に力を込め、心の中で何度も繰り返す。弟も小さくうなずく。


町のあちこちで、人々が助け合いながら再建に向けて動いていた。倒れた家を片付ける人、傷ついた友を抱き起こす人、手を取り合う姿は、小さな光のようだった。

母はその光に導かれるように、一歩一歩前に進む。


ある時、避難所で知り合った女性が言った。

「東の公園のテントに、女の子が一人でいるって聞いたわよ。」


心臓が跳ねた。母は急ぎ足で向かう。父も弟も、母の背中に続く。

公園に着くと、見覚えのある小さな影がテントの中に座っていた。

「姉ちゃん…?」

弟が震える声で呼ぶと、少女は顔を上げ、目を丸くする。


「…弟?」

姉は言葉にならない驚きと安堵の入り混じった表情で、ゆっくりと駆け寄ってきた。

母は涙を溢れさせ、姉を抱きしめる。

「よかった…無事でいてくれたのね。」


姉も母にしがみつき、弟と父とも手をつなぐ。

離れていた時間の恐怖や不安は、再会の温もりで溶けていった。


――家族は再び一つになった。

瓦礫に囲まれた町の中で、彼らの小さな奇跡は、希望の光となって静かに輝いていた。


夜、疲れ果てた体を休めながらも、母はそっと呟く。

「どんなことがあっても、私たちはまたこうして笑えるんだね。」

姉も弟も、小さくうなずき、夜空に瞬く星を見上げた。


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