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「今日の訓練はここまでにしておきましょう」


「お疲れ様です。ノア様」


はあはあ....と息が荒い俺にレイモンが飲み物を出してくれる。

ほんのり甘いそれはスポーツドリンクのようだ


「ありがとう」


「ノア様、少しは腕が上がりましたね」


息切れや一つなく涼しい顔をしてる副団長のルーカス


「ねえ、もう剣術なんてやだよー。俺には一切センスないからさー」


草原はヒヤリと冷たくて気持ちいい


「昔より魔術が研究され、魔術無効などの術が開発されています。もし、魔術が使えない環境下で敵と相対した場合、頼れるのは己の力のみです。その為.....」


「分かった分かった。それは何度も聞いたよ」


俺がぶう垂れる度にこの様に説教が降る



「分かっているのなら、もう少し集中して下さい」

「へいへい」


耳が痛いなーもう

息切れ、動悸、顔の熱、あー、これもう死ぬのかなー



「それはただの疲労による心拍数上昇です」


俺の思考を読んだかのように、レイモンはそう突っ込んだ



「ノア様、声に出されています」

「マジか」


「では、私は失礼します」


そう言ってルーカスは凛とした姿勢でその場を後にした

その背中が見えなくなるのを確認して、俺は空中に指で円を描いた

すると....



「おや、涼しい風が出てきましたね」


夏なのにヒヤリと冷たい風が肌を撫でた


「気持ち良いでしょ」

「ノア様、まさか....いつからですか?」


レイモンは察しが良いなー


「5歳からだよ。コツコツ練習して来たんだ」


風と水の複合魔法の氷魔法で花の造形をして見せる


「いつの間に....。しかも、無口頭魔術。なぜ教えてくれなかったのですか」

「いやあ、何か色々言われそうだったからさ」


強くはなりたいけど目立ちたいわけじゃ無いから



「左様ですね。正直目立っても良い事はありません。命を狙われるだけです」


サラッと怖い事言ったよこの人。


「さて、おやつの時間に致しましょう。ネヴィアが庭で準備しております」


暫くして疲れも落ち着いたので、庭に向かう。

庭は訓練場から少し離れているので徒歩で10分程掛かる

侯爵の屋敷地はかなり広い。

昔は探検とかよくしたが、全部把握は難しいくらいだ。





「お疲れ様ですノア様」



丸テーブルにはティーカップとケーキスタンドが置かれていた。

下段には小さいサンドイッチ、中段にはドライフルーツ、上段にはクッキーが並べられている。

スポンジケーキが苦手な俺への配慮だろう



「ねえネヴァ、米って知ってる?」

「コメ.....ですか?」


初めて聞きますね....と、首を傾げている

米無いのかなー


「白い小さい粒の主食なんだけど、知らないかな?」


うーーん。と、ネヴァね顎に指を添えて悩んでいる



「ノア様は何処でそのような物をお知りになったのですか?」


ギクっ.....。

この世界に存在しないとなると、何と説明すれば良いのか



「何かの本で見た気がするんだ!」


吃りながら言ってしまったが誤魔化せただろうか


「知らないなら良いんだ。知らないなら.....」


無いのか.....。

はぁ.....。






夕飯も食べ終え、寝巻きに着替える

この世界では風呂に入るという文化がない。

シャワーすらない。

無属性の誰でも使える魔法であるクリーンで身体を綺麗にして終わりだ。


風呂を作る必要もあるな

街の外れに温泉街を作って、観光地として広めるのも良い。

やりがいあるぜ。


明日魔力測定をして、力の全貌が見えたら計画を練ろう。

楽しみだ



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