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「ノア様、明日は魔力測定の為教会へ参ります」
そうだ。8歳になったら国民は魔力測定を行う決まりになっている。
理由としては、大抵の子供は8歳を基準に魔法が発動出来るようになるからだ
成長が早い子供は8歳前に発動する事もある
その為、年齢が分かる場合は8歳、分からない場合は魔法発動時に教会訪問という事になっている。
俺も後者の方で、まだ誰にも言っていないが5歳の頃には魔法発動が出来るようになっていた
発動出来た属性は、水、地、風だった。
せめて火があればかっこいい攻撃魔法が出来たのに。とても残念である
父と兄は火魔法が使えたはずだから、もしかしたら使える様になるかもしれない。
「ねえレイモン、卵はいつ孵化するかな?」
窓際に立っている執事のレイモンに何度目か分からない質問をする
レイモンはネヴァと同じ俺専属の従者である
基本卵とはいつも一緒にいなくてはいけないらしい。
「そうですね。ノア様の魔力を吸って孵化に備えます。人によって孵化の時期はまちまちなのでいつとは断言出来ません」
ピースは意志が宿る魔核が生み出すもの。
主人の魔力が餌であり生命線とのこと。
常に一緒にいればいる程孵化の時期は早まると言われた
「しかし、卵の中核が青白く輝いております故、もう少しで生まれて来るかもしれませんね」
「俺も、レイモンみたいなかっこいいウィーグが良いな」
ウィーグは鷹のような見た目をしていて、クールでかっこいい
手紙のやりとりもスムーズに出来るし、大きくなって空を一緒に飛べたりするらしい
「そうですね、もしノア様もウィーグだったら楽しそうですね」
一緒に空の旅が出来るかもしれない
とても楽しそうだ
「ノア様、デザートのチーズケーキです」
「これはまさか、ネヴァの手作りチーズケーキですか!」
「はい。ノア様のお好きなココの実のソースを掛けております」
ココの実とは、イチゴのような実である。
程よく甘いチーズケーキ甘酸っぱいココの実のソースはとても合っており美味しい
「おいしいっ!ありがとう」
これはワンホールペロリですわ
「ノア様、食後は剣術の特訓です。着替えて訓練場に参りますよ」
「ふぁーい」
6歳から始めた剣術訓練
この2年で少し体力はついたと思うが、全く剣の方は成長していない
正直全然センスが無い
訓練してくれてる騎士副団長には申し訳ないが、トンズラしたい