22. ある日の夕食
2つに分けました
お楽しみいただけますように⭐︎
お兄さまに神聖力の扱い方を教えてもらった日から数日、なんとお兄さまがダイニングルームに顔を出してくれるようになったの(まだもう少し時がかかるかと予想していたので、お兄さまが姿を現した際に思わず目を瞬かせてしまったわ)。まだまだ勉強関連のお話しかできていないけれども、少しずつ距離が縮まっている気がするわ。良い感じよ!
家族で揃って夕食を取っていたある日のこと、お父さまが突然
「最近暖かくなってきたし、明日はみんなでピクニックに行かないかい?」
と提案してくれたの(今世では家族でお出かけしたことがないのでこの提案は嬉しかったわ)。明日って唐突すぎないかしら?と思ったけれど、お母さまはノリノリでお返事していたの。
「素敵ね。ぜひ行きましょう。2人とも予定は空いているかしら?」
「はい」
「はいっ」
お兄さまも一緒なのね!ううん、お母さまのあの嬉しそうな笑顔をみたら否とは言えないわよね…
「あの、どちらまで行くのですか?」
「公爵城から馬車で30分くらいのところにある丘だよ。どんな場所かは行ってからのお楽しみだ」
「本当に素敵な場所だから、きっと気にいるわよ」
「楽しみにしていますね」
「部屋まで送ろう」
「ではお先に失礼します」
「アデル、おいで」
ああっ、お兄さまが逃げたっ。呆気にとられているうちにお姫様抱っこされてしまったわ。お母さまも一緒について来たので顔を埋めるという作戦が実行できない……
2人ともお休みのキスを頬と額にして自室に戻っていったわ。
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