18.この小説の貴族について説明しました!
「俺がおかしいと思ったこと2つ目。
貴族が貴族である俺たちに手を上げたことだ。」
「? 何がおかしいのですか?」
「俺たちは貴族であることを、あの貴族に伝えた。なのに手を上げてきたんだ。」
「?」
ロレンスとジョンは、ロミオが何を言っているかわからない、という顔をする。
(あぁ、そうか。ロレンスとジョンは貴族じゃないから、知らないんだ。)
気づいたジュリエットが、説明を始める。
「ロミオが言いたいのは、立場がわからないのに手を出したってことよ。」
「立場が?」
「貴族っていうのはね、階級で相手を判断する人が多いの。特にロミオが会った人のような貴族はね。
そういう貴族は基本、相手の顔を見るの。
知っていれば位はすぐわかるわ。でも、パーティー会場などで会うときとプライベートは髪型とか雰囲気とかが違うから、それなりに親しくないとわからないことが多いわ。
次は服装。実は貴族は、位が下になればなるほど、貴族の服を着るのよ。もちろん、その人の性格にもよるけど。例え一番下の位の貴族でも、自分は貴族である。そこに誇りを持っているから、貴族服を着て歩く人が多いの。
でも、上の位の人は違うときがある。貴族服は位が高くなるほど、装飾品が増えて重くなるの。それを着て街中を歩くのは大変だし、目立って気を遣ったり、場合によっては命を狙われたりするから、私服だったりするのよ。ロミオのように身分を隠すために平民に近い服を着る人もいる。
つまり、普通はロミオやマキューシオを見たら自分より位の高い貴族かもって思って、下手なことはしないってわけ。」
「なるほど…。」
ここでジュリエットはロミオに話をバトンタッチする。
「だから、おかしいんだ。
あんなに躊躇なく手を出してきたのは。」
「それは、怒り狂っていたから正しい判断が出来なかったとかでは?」
「それか、誰かに頼まれたか、だよね。
もしかしたら、貴族の服装などについてあまり詳しくない人に、脅されるなり、報酬を約束されるなりしたのかも。」
「貴族の服装などについて知らないってことは、貴族ではなくて、なおかつ貴族を動かすことが可能な人物が黒幕ってわけね。」
となると、教会関係者しかいない。
「でしたら、私とは限りませんよ! 修道僧は山程いますから。」
「そうだね。
でも、俺とジュリエットを会わせて恋に落ちさせるには、それなりに2人の行動パターンを知ってなくてはいけない。
俺とジュリエットのことをよく知っている修道僧なんて、一人しか思い当たらないけど?」
「!?
……、で、ですが、私一人ではこれらのことを行うのは無理です!」
「確かにね。だから君にはたくさんの共犯がいた。
たとえば……、ジョン、とかね?」
「!? な、何で僕が…?」
どうも、こんにちは。
貴族の説明を頑張ってしたあぷりこっとです。
「いや、あなたはしてないでしょ!」
あ、ジュリエットからツッコミが入った。
まぁそれはともかく、今回は本当に貴族の設定を頑張って考えました。
つまりですね、「考えました」というのは、私が勝手に考えた設定であるだけで、本当はどうだったか調べてないんです。
でも、色々なそういう作品を見ているので、それを参考にして、そして小説の内容に合うようにリメイクしている感じです。
あくまで私の私の小説《ロミオとジュリエット》だけの設定だったりするので、あまり信じないでください……。
そしてこれからどうなるのでしょうね! 私も楽しみです。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
また次回、お会いしましょう。
バイバ~イ!