表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/26

11.嫌でも信じろ

「やっと見つけましたよ、ロミオ様。」

「ロレ…ンス……?」

 一週間振りに会うロレンスは、いつも通りに見えた。

 だから、ロミオは少し期待した。

「な、なあ、ロレンス。ジュリエットは生きてる、生きてるよな?」

 ロミオはロレンスに縋るように言う。

「はい、生きてますよ。いきなりどうされたのですか?」これがロミオの求める返答だ。

 だが……、ロレンスの顔は陰る。

(え…?)

「そのことを話そうと思い、探していたのですよ。ロミオ様。」

 

「どうぞ。カモミールティーです。リラックス効果があるんですよ。」

 そう言いながら、ロレンスはロミオに紅茶を出す。

「ありがとう。」

 そう言い、ロミオは紅茶を一口飲む。

 それにより、ロミオは少し落ち着く。

「なぁ、ロレンス、ジュリエットが自殺したのは本当か?」

「……、はい。残念ながら本当です。」

「……。どうして、ジュリエットは自殺を?」

 未だ信じられない事実をロミオはロレンスに訊く。「パリス様との婚約が決まった日、ジュリエット様は悲嘆に暮れたご様子でここに来られました。

 その時にジュリエット様は、ロミオ様と結婚できないならいっそ死んでしまいたい…、と言われていました。

 それで私は、取りあえずどうにかジュリエットとロミオ様を会わせたいと思い、ロミオ様を探すために、使者を遣わしました。」

 それはつまり、ロレンスがどうにも出来ないくらい、ジュリエットが思い悩んでいたということだろう。

「ですが、ジュリエット様は…、ロミオ様が見つかる前に、ここにまた来られました。

 そして、私の目の前で、毒を煽り、亡くなられました……。

 それは2日前のこと…です……。」

 ロレンスは涙を流し、嗚咽を漏らしながら話してくれる。

「そう…なんだ……。」

 紅茶のせいか、心が落ち着き、信じたくないことがストンと心に届く。

「ジュリエット様は最期、ロミオ様の名を呼んでましたよ……。」

「……。」

 『最期』……。その言葉が、ずっしりと重くロミオの頭に入る。

 嫌でも信じろと言わんばかりに─。

「なぁ、ロレンス。

 ジュリエットの墓はどこだ?」

「はい。ジュリエット様のお墓は…」

 ロレンスがわかりやすく説明してくれる。

「ありがとう。行ってくる。」

「1人で大丈夫ですか?」

 ロミオの顔色が良くないことを案じて、ロレンスはそう言う。

「あぁ、大丈夫だ。」

 どうも、こんにちは。

 カミツレの花が大好きなあぷりこっとです。

 あ、ごめんなさい。カミツレよりカモミールの方がピンときますよね。

 私がカモミールが好きなのは、とある作品の影響です。図書館で本を守るために武器をとり、戦争をするというストーリーの作品です。ご存知の方もおられるかと思います。

 カモミールの花言葉は「苦難の中の力」。今、苦難の中にいるロミオとジュリエットが、そんな中でも力を振り絞って前に進んでくれたらいいですね! まぁ、そのお茶を出したロレンスはそんなことを思っているかは定かではありませんが……。

 私もいつかカモミールティー飲んでみたいな~。

 

 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

 また次回、お会いしましょう。

 バイバ~イ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ