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1st Penguin☆MIKURI  作者: 大西 憩
恐怖!講演会は血濡れで始まる!?ミセシメの手品ショー
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友達

 教室に戻る際に、廊下で三栗は小梅と会った。

 小梅は重そうに大量の冊子を抱えている。

「小梅ちゃん、持ちますよ。」

「あらあ、助かるわあ。今日、私日直やもんで、もってけ―…っていわれてしもて。」

 少し息切れした様子の小梅は、三栗に半分、冊子を持ってほしいと頼んだ。三栗は素直に頼んでくる小梅がかわいいと思った。

「それにしても、ホームルームが始まっているのにこんな重いものを頼むなんて。」

「先生も気きかんよねえ。三栗ちゃんが通ってくれてよかったわ。私、運いいわぁ。」

 そういって小梅は笑いかけてきた。おかっぱの黒髪が揺れて、ほんのりと花の香りがした。

「小梅ちゃん、何かつけてるんですか?いいにおいがしますね。」

「あや、なんやろう。この前焚いてみたお香やろか。」

「お香をたしなんでるんですか?おしゃれですね!」

「せやろか、私、ちょっと火点けるんがまだ怖いわぁ。」

「あ、確かに、少し怖いですね。」

 三栗と小梅はそんな雑談をしながら、指定の教室まで冊子を運んだ。

 国語準備室には誰もいない。準備室はほこりっぽくて小梅は少しせき込みながら、冊子を四つの山に分けて机の上に置いた。

「三栗ちゃん、助かったわ。持つべきものは友達やね。」

 そういって小梅は笑った。

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