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Ed6 開戦

「これは機械開発部に」

「はっ!」

「これは市に流して」

「はっ!」


 ユグドラシル大陸からもたらされた物資を確認しつつ、それぞれの場所に流す。

 こういうのは我が国を安定させる為に私自らしないとな。

 そうして全ての確認と流す場所を決めると夜遅くなっていた。

 さて、私も休むとしようか。


 アークは大丈夫だろうか?

 私が依頼した事でああなってしまったので、責任を感じてしまう。

 おかしな研究をしてた、あの屋敷は結局何を研究していたのか、わからなかったのも痛手だ。

 地下は無事だったのでトレジャーハンター ロクリスに頼んで調べて貰っている。

 アークの二の舞にならなければ良いが……。

 そんな事を考えていたら、私の部屋に到着した。

 では寝るとしよう。




 次の日の早朝、衛兵が部屋に飛び込んで来た。


「おやすみのところ失礼します」

「ふは~~どうした?」


 欠伸をしながら聞いた。

 こんな朝早くから何だろ?

 部屋に飛び込むという事はよっぽどの事のだろう。


「アルフォンス城の兵達がフィックス城を囲んでおります」

「何だってっ!?」


 一発で目が覚めた。

 アルフォンス城とは、最近西に出来た城で、何かと突っかかって来るめんどくさい領だ。

 ウエストックスの領地をくれてやったのに強欲なのか、何かと要求して来る。

 今まで戦争一歩手前まで来ていたが、今日ついに開戦したか。

 しかも朝早くに既に囲むとか姑息過ぎるぞ。

 宣戦布告を事前するのが礼儀だろ。


挿絵(By みてみん)


「直ぐ行く」


 私は身支度を済ませ我が国の兵を指揮する為に部屋を出た。







 ・・・・・・・・・


 ~アーク~



 異世界だけあり町と町との距離がかなりあるな。

 このフィックス城は近くだってエーコが言ってたけど1日かけてやっと着いたよ。

 エドワード国王は黄色が強めの金髪で首の後ろ辺りで結び背中まである髪で、なかなかの美形だったな。

 それにしても……。


「流石はお城だ。食事が豪勢だったな」

「そうだねー。おいしかったねー」

「いや味はエーコのが良かったな」


 女の子の手料理なんて食べた事なかったしな。

 あ、オカンはノーカウントで。


「褒めても何も出ないよー」

「えーまた作ってくれないの?」

「食べたいならまた作るよー。一緒に暮らしてるんだから、それは当然だよー」


 おっしゃー。

 エーコの手料理ゲットだぜ。

 ってポ〇モンかよ。


「でも、ナターシャお姉ちゃんのが上手だよー」

「って言われても食べた事ないしな」


 記憶喪失と言っていろいろ聞かれた時以外、話した事もない。

 どんな人なんだろ……。

 というか何で同じ家に住んでるんだろ?

 俺と……正確には肉体だけど……エーコは親子だからわかるけどナターシャさんは何者?


「まぁ家を留守にしちゃったしねー。じゃそろそろ寝ようかー」

「一緒に寝る?」

「バカなのー?」


 グサー。

 強烈。

 心抉られた。

 半分冗談だったのに、マジで罵倒された。

 まぁ半分本気だけど。


「ダメかい?」

「変な気起こされる前に言っておくけどー……」

「この肉体はエーコパパなんでしょう?」

「……何で知ってるの?」

「夢で見た」

「またそれー? アーク、本当に記憶喪失なのー?」


 めっちゃ疑いの眼差しを向けられた。


「俺的にはそんなつもりはないんだけどね。車……馬車みたいなものに、はねられて異世界転生したって感覚だよ」

「ま、良いやー。でも私もう15歳だよー。親子でも一緒に寝るような歳じゃないってー」

「でも、たまに一緒に寝てるんだよね?」

「……それも夢で見たのー?」


 あ、また疑いの眼差しを向けられた。


「いや、ベッドの大きさから推測して」


 キングサイズだもんな。


「……うんまぁ……たまにだよー」


 エーコがしどろもどろ言いながら顔を赤くしてる。

 可愛いな。


「でもナターシャお姉ちゃんもいるからー。今はいないしダメー」


 今度は強めに言ってきた。

 ナターシャさんも一緒に?

 3人で一緒に寝る事もあるのか。

 一体どういう関係なんだ?


「そっかダメか……記憶喪失で不安なのに……チラ」


 わざとらしくイジけて見せてエーコをチラ見した。


「は~……しょうがないなー。変な気起こさないでねー」


 やったー。

 人生初…可愛い女の子と添い寝。

 人生初だよな? いや記憶を失ってるから初ではないのか。


「起こさない起こさない」


 そして、同じベッドに入る。

 は~添い寝たまんないな~。

 やば! エーコの膝がアレに当たった。


「ねぇ? 変な気起こさないって言ったよねー?」

「ウン…オコシテナイヨ?」

「じゃあ何で大きくなってるのー?」


 確かにエーコの膝が当たったビッグマグナムは覚醒してるけど。


「えっ!? いや、あのそれは生理現象だから……気にしないでくれると……」


 可愛い女の子が隣にいるってだけで、体が反応してしまった。

 別にエロい事なんて考えてないよ?

 ほんとだよ?


「は~しょうがないなー。じゃあするー?」


 溜息とともにそんな事を……。


「はっ!? 何を」

「この状況でするって言ったら1つしかないでしょー?」


 マジか。

 いやいや待て待て。


「エーコに嫌われたくないから、一緒に寝てくれるだけで良いよ。それに本当に生理現象で、変な事は考えないから」


 って俺のバカ。

 童貞を捨てるチャンスだぞ。

 このヘタレが。


「うん。手を出してきてたら、一生軽蔑してたー」


 うっ! 手を出さなくて正解だったようだ。


「じゃあアークおやすみー」

「ああ、おやすみ」


 可愛い女の子と添い寝だけで十分です。




 翌朝

 家を出て2日目になるのかな。

 やたら外が騒がしくて朝早く目を覚ました。

 俺が先に目覚めたようで、エーコの寝顔を拝めた。

 眼福眼福。


「ふは~……アークおはよー。外騒がしいねー」

「だねー。あ、寝顔めっちゃ可愛かったよ」

「……変な事してないでしょうねー」


 体を抱きしめる仕草をする。

 信用ないなー。


「寝顔拝んでただけ」

「は~恥ずかしいから止めてー」


 エーコって溜息多いよな。


 コンコンっ!


 ノックされた。


「起きていらっしゃいますか?」


 衛兵かな?

 扉越しに伺って来た。


「起きてるよー」


 エーコが答える。


「アルフォンス城から戦を仕掛けられました」


 扉越しのまま言う。

 え? 戦? マジか。


「エドワード王が、終わるまでこの部屋にいるか、隙を見て逃げだすように言っております」

「わかったー」


 そうして衛兵の気配が遠ざかる。

 うん? 何でわかった?

 このアークって気配に敏感なのか?

 エーコより先に起きたし……。

 騒がしいさで起きたけど、耳に入って来る音は煩くはなかった。

 このアークの体のスペックはかなり高いのかもな。


「戦争かー。逃げないとねー」

「エドワード国王を助けたい?」

「うーん。でも今のアークをほっとけないよー」

「俺も戦うか、1人でも逃げるよ。助けたいんでしょう?」


 エーコが先程から、そわそわしている。

 助けたそうだ。

 エドワード国王と気安い関係だったしな。


「良いのー?」

「エドワード国王が心配って顔してるよ」

「ありがとー」

「そこは抱き着いて大好きー……じゃないの?」

「は~……ダイスキー」


 溜息を付かれたが、本当にしてくれた。

 だが、棒読みだ。

エーコとの会話が良いって感想があったので、序盤は多くしてみました

お陰でヒロインのナターシャの出番無いですけど(笑)



地図は大体の目安です

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