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03 中身が違うから会うべきではなかった

俺は港町ニールに着くと真っ先に酒場に向かった。

ゲームやってた時と場所が同じで良かったな。

とりあえず何をするにも金だからな。

持ち金ゼロ……。


「は~」


思わず溜息。

MMOやってた時は使い切れない程あったのに、ゼロってそりゃーないよ。

まずは仕事を見つけないとな。

リアルではニートだったけど、ここではそれじゃ生きていけないしな。

で、仕事と言えば酒場。

酒場に行けば何かしらあったりしたなゲーム時代は。



「何か金になる話はないですか?」


おっとつい敬語。

ロールプレイロールプレイ

今後どんな人と関わるかわからないからキャラ変えるのは良くない。


「それなら北に浮上した洞窟の魔物退治がある」

「浮上?」


そんな設定なかったぞ?

マスターはこの大陸の現状を教えてくれた。

精霊大戦の後の世界はそんな風になってるのか。

これはいろいろゲーム時代と違うな。

金稼ぎつつその辺調べないとな。

ゲーマー魂が、たぎるぜ。



「……わかった。で、いくらだ?」



今は魔物討伐だな。

切り替えないと。

うん。今度は暗殺者ロールプレイが出来てるぞ。


「6000Gだ」

「準備金として先に1000Gくれ」


何するにも金。

育ててまくった強靭な肉体でも何があるかわからないからな。

それに素手じゃ魔物を倒すのに時間かかる。


「ん?……それ持ってトンズラするんじゃないのか?」


訝しげに見てくるマスター。

ですよねー。

そうなりますよね。

でも、俺をどっかの冒険家と一緒にしないでくれよ。

ってわけで俺は厨房に手を伸ばし包丁を掴む。


「お、おい」


マスターの顔が青冷めてえていく。

別にこれで脅すんじゃないよ。

俺はそれを無造作に後方に投げた。



ヒューン……ザクっ!……ブスっ!



ふ~良かった。

内心冷や汗だらけだったんだよね。

ナイフ投げが得意な暗殺者でも、それを動かすのは俺だからね。

包丁は俺の後ろにあったペキンダックに刺さり貫通。

そのまま更に飛んで行き壁に刺さった。


「次はその魔物がこうなる」


うわ~。

今の台詞、超恰好良かったな。

自分で言っておいて。

ロールプレイするとたまに中二病かよと自分に突っ込んでしまう。

というわけで前金を貰い、準備して北の洞窟に向かった。








「やぁ…君も魔物退治かい?」


右手を挙げて軽い挨拶が前方から来た。


「……エド」

「ん?何故私の名を?」



やべ。

遂、名前を呼んでしまった。

だって知ってるキャラだったから

FFOでキャラメイクする時にいるキャラで一国の王をしてる。

黄色が強めの金髪で首の後ろ辺りで結び背中まである髪。

機械を操る事に長けている。

どうしたものか。

このキャラは確かラフラカ城に乗り込んだ暗殺者の仲間なんだよな。

中身が違う事がバレるとめんどくさいかも。



「いや……フィックスの王だからな」


とりあえず誤魔化しておけ。

でもきついかな?

つい目を逸らしてしまう。


「ははは……それは私も有名になったものだな」


良かった。

怪しまれていない。

それに俺のキャラは顔を覆う鉄仮面をかぶっていたからダークだと気付かないだろ。

当然今はそんなのかぶっていない。



「それで、君も魔物退治で来たのかい?」

「……ああ」



再び問われたのでロールプレイで返す。



「じゃあ一緒に行かないかい?」

「……それは俺を雇うという事か?」


うん。

暗殺者ならこう言うねたぶん。


「はぁ!?」


あ、呆れられた。


「……別に俺は一人で構わない」


俺がダーク……しいては中身が違うダークとバレないようにさっさと行こう。


「待って待って。君がそうしたいなら、それで良いから」


食い付くな。

まぁそうそうバレないだろ


「……報酬は2/3俺が貰う」

「いや報酬は全部君に上げるよ」


流石王様気前良いね。


「それで君の名は?私はもうご存知の通りエドワードだ」

「……アーク」


ここはナターシャちゃんに付けて貰った名前でも名乗っておこう。

そうして俺達は洞窟を歩きだす。




途中崖になっていた。


「実はここが降りれなくてね。引き返してたんだ。アークは行けそう?」


あーエドには無理だよね、これ。

俺は無言で崖に飛ぶ。



シュッ…タンっ!

シュッ…タンっ!

シュッ…タンっ!



崖って言っても突起は飛び出てるからな。

そこを足場にすれば問題無い。

この暗殺者の肉体ならね。

でもそれを操ってるのは俺だから内心、戦々恐々してたというのは内緒だ。

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