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ダークvsロクーム

「クソったれ!何なんだよラフラカ帝国って」


俺はダームエルのやけ酒に付き合っていた。

あれから数日、ダームエルは飲みっぱなしだ。

よっぽどエド城の仕事が気に入らなかったのだろう。

俺もあれはやり過ぎだと思う。

魔導士を俺に始末させ、回復できなくさせてから毒ガスをばら撒くなんて。

それでエド城が陥落したと来たものだ。


しかもそこから少しでも離れたいという事でわざわざ港町ニールから船に乗ってサールケイという町まで来る始末

だからってラフラカ帝国の近くに来るのはどうなのかなとは思うが。

せめてウエストックスにすれば良いのに。


挿絵(By みてみん)


そして俺は、あまりもダームエルが鬱陶しかったので気分転換をさせようと仕事を取って来た。



「ダームエル、仕事取って来た」

「お前さんが?珍しいな」

「今回は生殺与奪がない奴にした。気分転換になるだろ?」

「ほ~どんなのだ?」


興味あるような表情だな。


「とある貴族から遺跡の発掘を依頼された。そこの祖先が宝を隠したとかで、拳サイズのブルーサファイアを取って来て欲しいと」

「遺跡発掘か……」

「トラップ解除とかでダームエルが必要だ。お前も余計な事考えず、それに没頭できるだろ?」

「そうだな。じゃあ行くか」



こうして俺達は遺跡に向かった。

正直遺跡とかでは俺はほとんど役に立たない。

ダームエルの十八番だ。


「アークス、俺の後ろを着いて来い」

「ああ」


ダームエルが次々にトラップを解除して行く。

流石だな。


ヒューン……カーンっ!


まあたまに矢のような鋭いものが飛んでくるが。

それを俺が投てきで弾く。

他にも魔物が出る。

なかなか手強い。


プシューンっ!


が、俺の相手にもならない。


「お前さん俺必要あるか?」


なんて聞いてくるが、落とし穴とか転移とか扉開けとか無理だ。

そうして最下層に辿り着き門番が待ち構えていた。


「ダームエル下がってろ。こいつは今までの魔物と格が違う」


巨大なサソリだ。

人が三人は乗れる。


カツンっ!


「ちぃ!」


小太刀が弾かれた。

硬い。

打撃系じゃないとこれは厳しいな。


ヒューンっ!


尻尾が飛んでくる。

サソリだけあってあれはやばいだろうな。

毒がある筈。

まあ、それ以前にでかいから一瞬で下半身と上半身がお別れだな。

参ったな。

これはどうしようかな。



尻尾は厄介だし手もハサミになってから、あっさり首と体が切断されるだろうな。

まずは尻尾だな。


ヒューンっ!


また飛んで来た。


スっ!


俺はそれを躱し背後に回り小太刀を逆手に持つ。


ブスっ!


いくらでかくても尻尾は細い。

まあそれでも大人の人のふとももくらいの太さはあるけど。

その尻尾の付け根に小太刀をぶっ刺す。


プシュ~!


変な液体が飛び出て来た。

危ないな。

あれは浴びたくない。

鉄仮面のお陰でじかにかからなくて良かったぜ。

それでも隙間に入って来た。


ジュっ!


皮膚を溶かす。

咄嗟に目に当たらないようにして正解だったな。


ブスっ!


もう一発。

尻尾が取れたぜ。

これで一番鬱陶しいのが無くなった。

次はハサミだな。


「おいダームエル。剣抜いておいてくれ」

「あ、ああわかった」


ジョッキーンっ!


挟みこむのが早いな。

見極めが大変だ。

何度か挟み込むのを避け、ハサミを広げた瞬間を見極める。


ガツっ!


小太刀を挟み込む。

これで片方使えなくなかった。


ガツっ!


もう片方も同じように小太刀を挟み込んでハサミを使えなくした。

これでコイツの攻撃手段は顎だけになったな。


口を開けた瞬間、投てき用のナイフを投げ込む。

だが、ビクともしない、

口の中も固いのだな。


ガツっ!


だったらハサミと同じようにするだけ。

口を開けた瞬間に投てき用のナイフを挟み込んだ。


「ダームエル、口に刺し込め!奥まで入れたら離れろ」

「おお」


ダームエルが口に剣を刺し込んだ。

そして離れる。


プシュ~。


サソリの口から血が噴き出る。

これもおそらくヤバい。

離れさせて正解だな。

その噴き出た血が収まるのを待った。


「よし!オーラっ!!」


ブスゥゥっっっっ!!!!


剣の柄を思いっきり蹴ってやった。

そして、その反動で後ろに下がる。

これで血もかからない。

やがてサソリの動きが止まった。



「やったのか?」

「ああ」


ダームエルにそう応え、小太刀を回収して奥を目指す。

宝箱があり、中にはブルーサファイアがあった。


「やったなアークス」


パッシーンっ!


ハイタッチをした。


「で、これでいくらなんだ?」

「50000Gだな」

「結構な額だな。殺しも盗みもしないでそんな稼いだ事ないだろ?」

「だな」

「だが、それは俺が頂いた」


どこからか声が聞こえた。

そして気付くと手にあったブルーサファイアが無くなっていた。

速い。

俺も一瞬の事で反応できなかった。


「こいつは世界一の冒険家である、このロクーム様が頂いたぜ」


世界一?

アホか。


目の前にバンナナを巻いた男が立っていた。

歳は俺より5歳くらい上だろうか?


「ちぃ!」


俺は小太刀を振るう。


「おっと」


それを楽々躱す。

速いな。

俺と同等に近いかもな。

俺はもう一振り小太刀を構え二刀流にして斬りかかった。

さっきより速くだ。


ギーンっ!


二振りの小太刀はロクームとやらの短剣二刀流に防がれた。

やるな。


キンキンカーンっ!


打ち合いが始まる。

奴は速い。

故に回り込んで、速さで翻弄とか効かないだろう。

なので真っ向勝負だな。


キンキンカーンっ!


俺が上段から振ろうが右から振ろうが全て防がれた。

だがムサシ程でもないな。

ロクームが攻勢に出る事はないだろう。

そう考えていたら短剣を投げて来た。


「ちぃ!」


カーンっ!


それを弾く。

その隙にロクームは後ろに下がる。

間合いを詰めようとしたら、もう1本の短剣も投げて来た。


カーンっ!


また弾く。

何のつもりだ?

獲物がなくなったぞ。


ヒューン……ブスっ!


そう思ったら、俺が短剣を弾いてる隙に天井にワイヤーフックを刺し込んでいやがった。



「あばよー」


そのままワイヤーを引き戻し上へ逃げる。

更にその反動で前方へ大きく飛ぶ。

あいつの速さでは追い付くのは困難だな。

クソっ!


「逃げられたな」

「今回も無収入か」


隣で見ていたダームエルが嘆く。

だがそうでもないんだな。


「これを見ろ」


俺はブルーサファイアを取り出す。


「あれ?さっき盗まれていただろ?」

「偽物をな」

「はっ!?」


ダームエルが間の抜けた声を出す。


「お前が教えたのだぞ?仕事の前にできる限りの準備をするものだと」

「はい?って事はつまり偽物をあらかじめ用意し、すり替えたのか?」

「ああ」

「お前さんも姑息になったな」

「誰かさんの教育の賜物だな」

「ははは……」

「フフフ……」


二人でひとしきり笑う。


「少しは吹っ切れたか?」


それが目的の仕事だった。


「ああ心配かけたな」

「なら、また仕事を持って来てくれ」

「ラフラカ帝国の仕事は、もう受けないがな」

「それでも良い」

「とは言うものの実は仕事の話は来てるんだよな」

「………」



少しカチンと来た。



「何だよ?」

「飲んだくれてないで仕事しろ」

「悪かったな」

「で、次は何だ?」

「ひっひっひっひ……」


やたら不気味に笑う。


「反帝国組織だ。これで意趣返しができるぜ」

「……だったら最初からしろっ!!」

「だから悪かったって。フィックス領の王と王子からの直々の依頼だ」

「って、そこラフラカ帝国の属国じゃねぇか」

「お!良く知ってるな。だが実は裏では反帝国組織として活動してるんだな。これが」

「そうか。じゃあ次はフィックスのラインバレル国王のとこへ行けば良いんだな」

「いや、表だって動いてないからフィックス城には行けない」

「じゃあどうするのだ?」

「アジトだよ。まあ…まだ受けるとは言っていないから場所は知らないがな」

「そうか」



こうして俺達の次の仕事はレジスタンスの依頼となった……。

地図は参考程度の物です

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