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El1 エリス=コード

ロクリス……それは世界を股に掛ける凄腕のトレジャーハンターとして名前を売っている。

パートナーは少し茶色っぱさがある黒髪で耳が隠れるくらいの長さで、バンナナが良く似合う男。

身体付きはスラっとしていて動きやすそうなバランスの取れたもので、私の贔屓目もあるが格好良い。

彼の身のこなしは、目を見張る程、素早い。

彼の名はロクーム=コード


私の名はエリス=コード

家名が同じなのは恥ずかしいから想像に任せるとして、私と彼の二人で構成されたチーム。

バランスが取れたチームという事で、名の売れ行きは上々。

何故売ってるかと言うと新しい遺跡等の情報が集まりやすいからだ。

ちなみにバランスが取れているというのは、彼は主に鍵開けや仕掛け解除を行い、その間は私が魔物の排除に努めている。

つまり役割分担が確りされており、またそのお陰で遺跡の踏破率は100%。




「ハァァァ…っ!」


ザンザンザーンっ!


私は気合を込め魔物を斬り裂いた。


ガチャ!


「よし!解除できた」


彼が扉の鍵を開けたようだ。


「今行く!」


私は直ぐ様駆け寄った。


「開けるぞ」

「ええ」


私達は鍵が解除した扉を開けて中に飛び込む。


「おっと…親玉のお待ちかねかい?行くぞエリス」

「言われなくても」



そして彼は鍵開けや仕掛け解除専門で戦闘には向かないのかと言われればそうでもない。

一度戦闘に入れば、先程言った素早い身のこなしで魔物を翻弄する。

私との連携も良い。



私は真っ先突っ込み斬り掛かる……。


プシューンっ!!


魔物の腕が飛ぶ。

際どいとこで半身をズラし致命傷を避けられたのだ。

そしてその間、彼はワイヤーフックを天井に刺し、魔物の後ろに移動し……。


ブスブス……ザーンっ!


二本の短剣を背中に刺し、そのまま下へと斬り裂くいた。

魔物がよろめく。

今がチャンス。


「これで終わりだっ!」


プシュプシューンっ!!


私の剣の二刀流による二段斬りで葬った。

鍵開けをして入った部屋は今の魔物しかいなく何も無い。

残念。

今日の収穫は無しか。


「ちっ!何もねぇ」


彼が舌打つ。


「帰るよロクーム」


私はそう言うとそそくさ出口に向かった。


「あっ!待てよ」


彼が追い掛けて来る。

この光景は結構気に入ってる。

慌てて追い掛けて来る彼が可愛く見えるから……。







・・・・・・・


「ただいま」


私達は帰宅した。


「今戻ったぜ」


彼も続く。


「お帰り。エリスにロクーム君」


出迎えてくれたのは私のお爺ちゃん。

私の唯一残された家族だ。

もう一人増えたけど、これは恥ずかしいから良いや。

私はラフラカによって魔導の力を無理矢理手にする実験の被験者にされた。

それに反対した両親は殺され、お爺ちゃんだけが残った。

名をライデン。

お爺ちゃんは精霊を宝石にする実験をしていた科学者で、何かと私を庇ってくれたが、その実験の有用性から殺されずに済んだ。

そして私を逃がしてくれた。

お爺ちゃんがいなかったら私はラフラカに使い潰されていただろう。



「お爺ちゃん、お腹空いたでしょう?待っててね。今作るから」

「今日は何を作ってくれるのじゃ?」

「焼き魚よ」

「おおー」


お爺ちゃんのテンションが上がる。


「ふふふ……お爺ちゃんは焼き魚好きだもんね」


私は微笑み台所に向かう。

ロクームはお爺ちゃんが腰掛けてるソファーの向かいにある椅子に腰掛けた。


「ところでロクーム君。今日はどうじゃった」

「ダメですライデンさん。ガセでした」

「そうか。まあ遺跡なんてものは、そうそう当たるものじゃないしのぉ」


そんな会話を聞きながら調理の下ごしらえをしていたら。急に胸が苦しくなった。

えっ!?何?

意識が朦朧とする。


バタンっ!


倒れてしまった。


「エリス?」


ロクームの声が聞こえる。

それと同時にこちらに近付く足音も。


「エリスや?」


お爺ちゃんも続く。


「うっ!」


胸の苦しさが極限まで高まり、口元を抑えた。



「どうした?」


ロクームが私の身体を支え、背中をさすってくれる。


「ハァハァ……ちょっと吐き気が……」


うっ!苦しい。

私は一体どうしたのだろうか?


「直ぐにチェンルの町の病院じゃ」


とお爺ちゃん。


「ああ」


ロクームは私を抱えてだした……。

挿絵(By みてみん)

「おめでたです」


と医者が言う。

何が?

病院で医者に診てもらったのは良いが思考が追い付かない。


「「「えっ?」」」


私達は首を傾げる。


「ですからおめでたです」


医者が再び同じ事を口にする。


「……何が?」


私は再び問う。


「赤ちゃんです」

「……ウソ?」


つい疑ってしまう。


「本当です」


律儀に医者が応えた。

え?え?

だって私とロクームは、まだ数え程しか……。

それに避妊してた……よね?

彼との子だから素直に喜びたい。

だけどまだ早い気がする……。

アークが思ってた家名と違う人物が初めて登場

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