表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
242/400

A11 2人のアーク②

ブクマありがとうございます

それと総合評価300pt達成

これも皆様のお陰です

ありがとうございました

 俺ともう1人のアークが、少し離れて睨み合う。

 いや、睨んでるのは俺だけか。

 奴は、つまらなそうにしていた。

 それがまた癪に障る。

 そしてお互いに魔法剣を展開していた。

 相手は氷、俺は炎だ。

 さて魔法剣による斬撃は通じるか?


「火炎斬っ!」

「ブリザー・ファングぅぅぅぅ!」


 奴も魔法剣の斬撃を飛ばしやがった。

 薄気味悪い。

 俺もこいつも灰色髪。

 剣と足の違いはあるがお互いスピード主体。

 名前も同じ。

 そして、極めつけは、お互い魔法剣を使う。

 同じ過ぎる。


 ジュ~~~~~~~っ!


 やがて炎の斬撃と氷の斬撃がぶつかり、辺りに霧が立ち込める。

 俺は一気に距離を詰める。

 霧が張っていようが気配でわかるからな。


「はぁぁぁ!」


 上段からの一閃。

 完璧に決まった。

 そう確信した一撃だったのに手応えがない。

 それどころか気配が消えた。

 どこに行った?

 後ろか?

 気配が後ろに感じたと思った時点で遅かった……。


「ぐはっ!」


 後ろに気配が行ったと感じた瞬間には背中を蹴られていたのだ。

 俺は前に吹き飛び転ぶが、直ぐに立ち上がり振り返る。

 何故追撃しなかった?

 こいつは何故先程から隙を突かない?


「1つ聞きたいんだが良いか?」

「何だ?」


 もう1人のアークに問われる。

 俺は油断無く剣を構えながら応えた。


「さっきファイを使ったが、あれはユグドラシル大陸の魔法じゃないのか?」


 こいつユグドラシル大陸を知っている?


「ああ。師匠がユグドラシル大陸出身なんでね」

「……そうか。では、ここも星々の(スターライト)世界なんだな」


 星々の(スターライト)世界とは何だ?


「何の話だ?」

「いや、気にしなくて良い。ここがどこかなのか知りたかっただけだ」


 どこってルシファー大陸なんだが、何を言ってるのだ?

 まぁ良い。

 俺は余計な事を考えないように首を左右に振る。


「俺からも聞いて良いか?」

「何だ?」

「さっき後ろに回った時に蹴りをしたが、何故斬らなかった? それで終いだったろ?」

「あ~……なんというか、やる気ないから?」


 そう言って首を傾げる。


 なん……だと?


「ふざけるな! 戦争だぞ。やる気がないとはどういう事だ? デビルスは好き勝手やってるくせに一体何なんだ?」


 つい激高してしまった。


「って、言われてもな……俺は勇者召喚とか意味のわからないもので呼び出されて、どう対応すれば良いのかわからないんだよ」


 俺が激高したのに気にしたふうもなくサラリと答える。

 勇者召喚?

 こいつも勇者?

 だが、それにしては初めて会った時から師匠並みの威圧感を感じた。

 勇者は初期は大した事ない筈なのに……。


「何にしろデビルスは全て敵だ。お前も殺す」


 そう言って突っ込んだ。

 次々に剣戟を繰り出す。

 しかし、その全てを躱される。

 何なんだ?

 こいつは?

 俺を往なす態度が気に入らねぇ。


「このぉぉぉーー!」

「俺はデビルス国の所属になるんだろうが……召喚されてから誰1人殺してないぞ?」

「知るかーーっ!」


 ついカッカしてしまい、俺は気付かなかった。

 デビルス兵が囲んで来ている事に……。

 そして一斉に斬り掛かられた。

 当然捌ききれず。

 斬られまくってしまう。


「うわ! やり方がえぐいなぁ」


 最後にもう1人のアークの声を聞きながら意識をなくしてしまった……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ