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R8 ロクームvsガッシュvs魔物達

ブクマありがとうございます

 アークの奴は何者なんだ?

 俺達の事を知り尽くした態度しやがって。

 エドに俺達の戦闘力を聞いた?

 それだけじゃ説明つかん。

 それがまた不快だ。

 あんな大した威力もない雷系初級魔法(エレキー)を放って良い気になりやがって。


「ロクーム、どうした? どうした?」

「何でもねぇ!!」


 ガッシュに声をかけられるが構ってやる余裕はない。

 アークにイラついて仕方ない。

 そんな事を考えていると懐で音が鳴る。

 ちっ! もう誰か到着したか?

 これで俺が到着してないとか知られたら、またアークに嫌味を言われる。

 通信機械を使うのは止めておこう。


「ロクーム、あぶないあぶない」


 横から魔物の攻撃が来る。

 ちっ! 考え事していたから対応できない。

 これもアークってクソ野郎のせいだ。

 そう思っていたらガッシュが魔物を倒してくれた。


「余計な事をするな! あんなの俺で対応できたっ!!」

「ロクーム、さっきからようすおかしいおかしい」


 クソ! ガッシュに八つ当たりしてしまった。


「これもアークのせいだっ!」

「アークがどうした? どうした?」

「何でもかんでも知った風な口を聞きやがって」

「それとこれはかんけいないとおもうぞおもうぞ」


 うっ!

 痛いとこ突かれた。


「うるさい! それよりアークは何なんだっ!?」

「……アークはアークだぞアークだぞ」


 露骨に目を逸らしたな?


「何か知ってるな?」

「……しらないぞしらないぞ」


 じゃあ目を合わせろよ。


「知ってるなら話せっ!」


 胸倉を掴む。


「しっていてもいわないやくそくだぞやくそくだぞ」


 やっぱ知ってやがるな。


「ふざけるな! お前はあいつに顎で使われて納得してるのか?」

「あご? なんだそれなんだそれ?」


 クソっ! こいつにもイラ付いてきたな。


「あんなクソ野郎の指示で突入した事にだよ!」

「かんがえないで、すむかららくだぞらくだぞ」


 こいつはそういう奴だったな。


「お前はそれで良くても俺は気に入らない! 知ってる事を教えろっ!!」

「おしえられないぞおしえられないぞ」

「だったら……」


 俺は右手に持った短剣を振るう。

 それをガッシュがバックステップで避ける。


「なにをする? なにをする?」

「お前が答えないからだ……邪魔だ!」


 左から来た魔物を左手に持った短剣を振るって斬り咲いた。

 そしてガッシュに突っ込み2本の短剣を振るう。


「やめろやめろ」


 ガッシュが空中に逃げた。

 宙を蹴り跳ねてる。

 その時に邪魔な魔物は爪で引き裂いて行く。


 ヒューン……ブスっ!


 俺は左手をワイヤーフックに持ち替えそれを天井に刺しガッシュを追う。


「答えろっ!」


 右の短剣を振るう。


「いえないいえない」


 余裕綽々と言った感じで宙を駆け躱す。

 クソっ! いつも思うが何なんだ? あの動きは……。


「だから邪魔だっ!」


 ブスっ!


 空中で襲って来て魔物を突き刺す。

 ガッシュはそのまま地面に降りたので追いかけ短剣を振るう。


「ロクーム、やめろやめろ」


 バックステップで躱す。

 それを追いかけ左手で再びもう1本の短剣を抜き投げる。


 カーンっ!


 ガッシュが爪で弾き右に駆ける。

 その際に邪魔な魔物を爪で引き裂く。

 俺も右に走り右手の短剣で魔物ごとガッシュを斬る。


 ギーンっ!


 魔物は倒せたがガッシュには爪で防がれてしまう。


「良いから吐けっ!」

「だからいえないいえない」


 再び宙を縦横無尽に駆け始め、しかも次々に魔物を倒して行く。

 腹立つなー。

 軽々と俺の攻撃を防ぎ次々に魔物を倒しやがって。

 俺は再びワイヤーフックで追いかける。

 その際に次々に短剣を投げた。


 カーンっ! キーンっ!


 それを爪で弾くか、空を駆け避けて躱すかして全て防がれる。


「だから邪魔だーっ!」


 プシュ、プシューンっ!


 左右から魔物が迫ったので、ワイヤーフックから手を放し短剣2刀流にして同時に斬り咲く。


「もうやめるロクームロクーム」

「うるせー」


 再び追従し短剣を振るう。

 しかし、簡単に躱される。

 そこで懐でまた音が鳴り出した。

 クソが! 今は忙しい。

 通信機械なんかに構ってられるかっ!

 投げた短剣を拾いつつ再びガッシュに投げる。


 キーンっ! キーンっ! カーンっ!


「ロクーム、もうやめろやめろ」


 やはり爪で弾かれる。


「お前が素直に話したら、なっ!」


 プッシューンっ!


 そう言いながら左から来た魔物を斬り咲く。

 そうやってガッシュを追いかけ続けて2時間は経っただろうか……。


「はぁはぁ……」


 俺は完全にばてて座り込んでしまう。


「ロクーム、あぶないあぶない」


 こいつはまだ全然動けるようで俺に襲って来た魔物を倒して行ってる。

 チックショー!

 アークに舐められ、ガッシュには軽くあしらわれて自分が情けなくなる。


「いい加減答えろーっ!」


 それでも意地になって同じ事を言い続ける。


「だからダークとはいえないいえない」

「なん……だと?」

「あっ!」


 失敗したと言わんばかりにガッシュが自分の口を塞ぐ。


「ダークだと? あんな性格だったか?」

「おれしらないしらない。これいじょういえないいえない」


 ガッシュの様子を察するに事実のようだ。

 そこでようやく俺も少し冷静になり……。


「それにしても全部片付いたな」


 と呟いてしまう。


「だなだな」


 ここに入った時、かなりの魔物がいたが全滅している。


「……いつの間に?」

「おれをおいかけながらロクームがたおしていたたおしていた」


 俺には、そんな記憶はない。

 ガッシュを追いかけるに必死だったとしか……。

 ガッシュは余裕綽々で俺の相手をしながら魔物を倒していたが。


「ところで上に向かう階段を見たか?」


 上に行かないと話にならない。

 気に食わないがアーク……いやダークがそう言ってた。


「みてないみてない」


 俺の相手しながら魔物倒しつつそれを確認までしていたのかよ。

 腹立つなー。


「どうやって登る?」

「こうやってこうやって」


 ガッシュは宙を蹴り上がって行く。


「ふざけるな! 俺にはそんな真似できねぇ」


 マジでこいつも何なんだよ?


「は~」


 溜息を溢し辺りを見回す。

 そして天井に刺さりっぱなしのワイヤーフックがあった。

 いつの間にか手放していたのだな。


「ガッシュ、あれ取って来てくれ」

「わかったわかった」


 場所的に届かない。

 仕方ないのでガッシュに頼んだ。

 そうしてワイヤーフックが手元に戻り、それを使い上に登る事にした……。

描けば描くほどロクームがクソ野郎になって行く……何故だ?

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