97話 どっちもどっちですが脈ありでしょうか?
俺は、目を閉じイメージする。
夢にまで見た紫陽花のメイド服姿。
デザインもロリータ風の非常に可愛いメイド服になっており、前に見たワンピースの女性らしさではなく、女の子らしさが全面に出ている。
そして、その女の子らしさにガツンとパンチを加えるこの谷間と黒いニーソックスがいいアクセントになってエロさを加速させている。
谷間は、メイド服が胸元が見えるようになっているが、谷間自体は手前の大きいリボンに少し隠れている。
この隠れているというのが、ポイントである。
エロというのは、ひけらかすものではなく、あえて隠す事によりそのポテンシャルを倍増させる。
この可愛いリボンと隠れた谷間の相乗効果は、革命的なエロさである。
そこに、添えるように黒いニーソックスもいい味を出している。
メイド服というメインを支える色合い。
しかし、ただ黒い訳ではなく、うっすらと隠れて見える肌色もポイントが高い。
つまり何が言いたいかというと、とにかく可愛い!!
俺は、静かに親指を立てた。
「ありがとう……生きててよかった」
俺は、思わず目に涙が出てきた。
そんな俺を見て、紫陽花はジトッとした目で見ている。
「紫陽花?どうした?」
「いや……なんていうか」
「ん?」
「この前のワンピースより嬉しそうで……なんか複雑……」
「いやいや、そんな事ないぞ?どっちも俺は好きだぞ」
「……本当?」
紫陽花は、俺に近づいて、上目遣いで俺をじっと見つめてきた。
なんでこんなに見られてるんだ?
つーか、そんな上目遣いなんて何処で覚えたんだよ! 可愛いじゃねぇか!
落ち着け……落ち着くんだ……。
こういう時こそ、深呼吸で落ち着くんだ。
俺は、その状況に耐えきれず目を逸らした。
「……なんで目を逸らしたの?」
「いや、その……ってなにこれ!?お前こんなジワジワ責めてくるタイプじゃねぇだろ!」
「……なんで?」
「えっ?いや……その……」
「なんで?」
「いや……あの……すみません、嘘つきました」
「やっぱり、そうじゃん!まぁいいけど」
紫陽花は、そう言うと少し離れてニコッと笑った。
「桔梗殿、あの2人はなんであれで付き合ってないでやんすか?」
「まぁ、気にしたら負けだ」
「……そうでやんね」