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力業ですが脈ありでしょうか?


 2人の特訓は、夏休みギリギリまで行われた。

 向日葵は、特訓の甲斐あって普通の会話ぐらいなら大丈夫になった。

 一方、神奈月さんは最初より慣れはしたけど、やっぱり苦手な様で、向日葵に抱きついてないと難しい様だ。神奈月さんがそんな感じなので、逆に向日葵が克服していた。

 しかし、遊園地のお化け屋敷は、こことレベルが明らかに違う。


「という訳で、2人とも頼む」


 俺は、考えた結果、桔梗と紫陽花に事情を話しサポートしてもらう事にした。

 夏休みが、始まって初日に2人を呼んで神奈月さんの事を話した。


「あいつにそんな一面があったとは」

「なにそれ、めっちゃ可愛いじゃん」


 2人とも悪い顔をしている。

 嫌な予感がするなぁ。


「このネタが有れば、あのボイスレコーダーを取り上げれるかもな」

「楓ちゃんには、この頃やられっぱなしだからこの際にいじり倒そうかな」

「おいおい、お二人さん本音が漏れてるぞ」

「なんのことやら?ねぇ桔梗さん」

「そうですね、紫陽花さん」

「やめてくれ、ただでさえ内緒にしててって言う神奈月さんの約束を破って2人に話してるんだから、後ある意味2人の為に話してる所もあるんだぞ」

「俺達の為?なんか関係あるっけ?」

「赤点の黒歴史暴露」

「うぐっ!?」

「忘れた訳じゃないよな?あの時は、なんでも券を優先してたから、後回しにしてたけど」

「確かに対応を間違えれば、復讐されかねないな」

「だろ?それと神奈月さんが不憫に思えてな」

「不憫?」

「いやな、全然怖くないあそこで必死に克服しようと健気に頑張る神奈月さんを見て、それ意味無いよなんて俺はとてもとても言えない」

「なるほどなぁ、分かった協力しよう、具体的なにをすれば良い?」

「とりあえず、遊園地で怖くないお化け屋敷に行こう」

「行かないっていう事はできないか?」

「いや、特訓をしてるって事は、遊園地に行きたいって事だと思うんだよ」

「多分そうだろうね、楓ちゃんははぐらかすだろうけど」

「だから、なるべく怖くないお化け屋敷を選んで、なおかつ神奈月さんを怖がらせないようエスコートするんだ」

「中々難しい事言うな」

「まぁ出来る範囲内でいいから、そう言う訳でよろしく」

「わかった、じゃあ遊園地を選ぼう!」


 3人でスマホを使い、お化け屋敷の怖くない遊園地を調べた。残念ながら怖くないお化け屋敷は、中々見つからない。基本、怖い所をまとめましたみたいなサイトしかなかった。


「仕方ない、こうなりゃ力業だ」

「力業?」

「近場の遊園地のお化け屋敷に、何回か事前に言って仕掛けを覚えておく、そしてさりげなくカバーするっているのはどうだ?」

「力業だな〜だけど悪くないな」

「そうだね、このまま探しても直接行ってみないとわかんないし」

「じゃあ決定だな」


 行き場所は、近場の熊本の遊園地に決まった。

 こうしてもう一つのお化け屋敷特訓が始まった。


累計1万pv達成いたしました!

嬉しい!皆さんありがとうございます!

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