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39話 水着ですが脈ありでしょうか?

 

「という訳でよろしく蓮華君」

「何がという訳なんですかぁ!全部本人に話しちゃったじゃないですかぁ!」


 楓さんが蓮華君を連れてきて、さっき言ってた事を全て話してしまいました。こういうのって本人の居ない所でやるんじゃないんですか!

 私は、思わずぽこぽこと楓さんを叩く。


「荒療治って言ったでしょ?それに、向日葵ちゃんはもう蓮華君に好きって言ってるから隠す必要もないなら、本人に手伝ってもらったほうが手取り早いわ」

「そうですけど!そうですけど!」

「この頃、距離が遠く感じるのはそういう事だったのか」

「何納得してるんですか!恥ずかしいよぉ!」


 私は、恥ずかしさで顔を抑えます。

 何かにしがみつきたい衝動にかられ、楓さんに抱きつきました。


「そういう事なら手伝うぞ」

「流石、やってくれると思ってたわ」

「なんで当事者の私が置いてけぼりなんですか!」


 その後、カラオケを楽しむ余裕もなく時間は過ぎて、結局その日は解散になった。


 翌日、楓さんから連絡があり 近くのファミレスに集まることになった。

 蓮華様も来るから、どんな服を着ていきましょうか?この前みたいな、シャツとキュロットの組み合わせはどうかでしょう?

 いや、この黒のワンピースも捨てがたいですね。

 赤いワンピースもいいですね。

 黒のベルトをワンポイントで、腰に巻くのもありですね。そんなこんな悩みながら、鏡の前で格闘してようやく赤のワンピースに決まった。


「ってもうこんな時間ですか!?」


 気がつくと準備し始めて2時間以上経っていました。私は、大急ぎで後の支度を済ませてファミレスへ向いました。

 ファミレスに着くと、楓さんと蓮華様がもう既にテーブル席に座っていて、こちらに気づくと手を振って下さったのでその席に向かいました。


「遅くなって、申し訳ありませんわ」

「おはよう〜大丈夫まだ10分も経ってないし」

「いいよいいよ、今日急に言ったのは私だし、それより髪がボサボサになっちゃってるよ、こっち来て直すから」


 楓さんは、急いでボサッとした髪を丁寧に櫛でといてくれました。

 それ自体は、嬉しいのですがこの姿を蓮華様に見られるのが恥ずかしいですわ。


「それで今日は、何をするんですか?」

「今日はね、向日葵ちゃんの水着を買いに行くよ」

「え?」


 どういう事でしょうか?

 まず、水着姿を蓮華様に見せられないという大前提があった様におもうのですが。


「そんな水着姿なんて、恥ずかしくて見せられませんよ!その為の特訓じゃないんですか!」

「まぁまぁ、そこんとこは、考えてるから安心して?」

「......分かりました」


 一抹の不安が残りますが、私達は次の目的地に向かうのでした。


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