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31話 パステルブルーの白リボンですが脈ありでしょうか?


 いつも通りの朝。

 俺は、少し早く来て授業の予習をしている。

 予習の片手間に、蓮華と桔梗に教える用のプリントを作っている。

 桔梗は何故か知らないけど、中間めちゃくちゃ好成績だったんだよな。

 でも、今回、俺に教えてくれって言ってきたんだよな。まるで何かに怯えてるみたいに。


 教室の引き戸が開く。

 入ってきたのは、神奈月さんだった。


「おっ、おはよう、まさか先客が居るとは思わなかった」

「おはよう、こんなに早く来てどうしたの?」

「ちょっと計画を立てようと思ってね」

「計画?」

「みんなで勉強会しようかなって」

「なるほど、いいね、じゃあ桔梗と紫陽花と向日葵にも声かけとくよ」

「それでね、勉強のやる気を上げる為にある事をしたいから、蓮華君、手伝ってくれる?」

「わかった、俺にできることならいいよ」

「ありがとう」


 それから、神奈月さんと勉強会について話し合って、とりあえずの段取りを決めた。


「じゃあ、これで決定ね」

「うん、でもこれでやる気上がるかな?」

「大丈夫よ、多分効果覿面だと思うわ」


 大体決め終わったので、神奈月さんはら自分の席に戻り、各々自習をする。

 その後、続々とクラスメイトが来始める。

 登校ラッシュの中に、紫陽花もいた。

 紫陽花は、教室に入るといつも通り俺の近くに来て、耳打ちする。


(今日は、パステルブルーの真ん中に白いリボンがついてるものだよ)


 目を閉じて考える。

 パステルブルー、つまり水色、いや白いリボンを考えるならここは空色と言うべきか。

 その大空を思わせる空色をベースに、中央に雲のように鎮座する白いリボン。

 素晴らしい、下着だけでここまで季節感が出せるとは。その大空が、この巨乳を支えている。

 紫陽花の元気な爽やかな印象に、ふさわしい下着だと言える。なんだろう、こうやって下着の色を聞いて、妄想に浸るこの感じ、平和だなぁ。


「......最高、最高に似合う」


 俺は、満面の笑みを浮かべ、親指を立てる。


「感想は、求めてない!」


 紫陽花は、足を開き、俺の頭めがけてかかと落としを放った。

 頭の鈍痛より、ちらりと見えたパステルブルーのパンツを、俺は忘れない。


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