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99話 過激ですが脈ありでしょうか?


 俺は、悩んでいる。

 紫陽花の取り引きは、素晴らしく魅力的だ。

 今からここで決めるだけで、メイド服が約束されて、さらにもう1着着てくれるのだから、考えるだけで期待に胸が膨む。

 しかし、問題があるとすれば一つ。

 それは、多数決という点だ。

 多数決という事は、ここにいる紫陽花と桔梗と小金井の2人以上を味方につけないといけない。

 つまり、自分の好みと味方にする奴の好みを上手く考えてコスプレを選ばなければならなくなり、限られた服になってしまう。

 どうするか……。


「……今ならツーショットもついてくるよ」

「是非、お願いします」


 仕方ない。

 ツーショットには抗えないわ俺。


「という訳で、2人も協力よろしくね、あまり際どいのはやめてね〜」


「へいへい、さーてどんなやばい服にしようかな」

「ちょ、言った矢先から桔梗ごらぁ!」

「冗談、冗談〜」

「紫陽花殿ならクール系の服が似合いそうでやんすね」

「そうそう、よく言った小金井君!そうだよ、その路線で頼むよほんとに!」


 みんな10分程考えて、各々のコスプレ案が決まった。


「よし、じゃあ私からの行くよ!どうせならないと思うし!ジャジャン!」


 紫陽花、携帯の画面をどんとみんなの目の前に見せた。

 携帯には、白いトップスと青色の三角タイ、紺色のスカートのセーラー服が写っていた。

 スカートの可愛らしさとトップスの青と白の爽やかさが印象的な服だ。

 

「ほうほう、まさか自分からスカートを選ぶとは」

「これぐらいは、譲歩しないと通らなさそうだしね」

「しかし、シンプルながら似合いそうな服でやんす、おいらは好きでやんすよ」

「しかし、妄想紳士の蓮華君には物足りないだろ?」

「これはこれで悪くない、良いセンスだ」

「ありゃ、意外に高評価」

「まぁ、とりあえずみんなの見てからだな」

「そうだな、じゃあ次は俺行くわ」


 桔梗が、出してきたのはめちゃくちゃ際どいバニースーツだった。

 谷間をこれでもかと強調した胸元と網タイツが、非常にエロい。


「な……なんてもん着さそうとしてんだ!この馬鹿!」

「いやいや、折角のお祭りなんだからこれぐらいはっちゃけないとねぇ〜」

「流石に先生に止められると思うぞ」

「そうでやんすね」

「ありっ?」

「ほらほら!過激な奴は控えてよ!」

「全く、これだから男は」

「おい、お前も男だろ、つーかいいのか?俺とお前で票入れれば、2人の票が揃わない限りバニーがほぼ確定するんだぞ?」

「ゴクリ……お前、天才か?」

「桔梗殿、レッドカードでやんす」

「え?そんな制度あるの?」

「勿論、お祭りだけど一応学校行事ってこと、忘れないで!」

「ちぇ〜」

「……畜生!」

「全く、これだから変態は」

「本当にそうでやんすね」

「「おいこら小金井」」


 という訳で、桔梗の素晴らしい……ゲフンゲフン、過激すぎる案は没になった。


 

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