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98話 取り引きですが脈ありでしょうか?

大変長らくお待たせしました。

今日からまた毎日投稿を再開します!



「そ、そう言えば!紫陽花はなんでここにいるんだ?」

「なんでって……まぁ、小金井君にどうしてもって頼まれたから、仕方なく来たの」

「……まじ?」


 蓮華は、ジトっとした目でこっちを見る。

 しかし、数秒で蓮華の顔が赤くなって、そっぽを向いちゃった。

 いつも変態のくせに、こういう時可愛いじゃん。

 本当は、その後桔梗から『あいつの照れ顔みたくないか?』って唆されたのが決め手だけど、この服を着た甲斐があるってもんだよ。

 そのかわり大切な物を失った気がするけど。


「まじまじ」

「……そ、そうか」

「そういえば、紫陽花のコスプレって決まってるのか?」

「え?」

「ほら、紫陽花のコスプレって蓮華が決める約束だったろ?」

「そういや女装のインパクトで忘れてたけど、決めてなかったな」


 あれっ?なんか予想外の展開になろうとしてないかな? だよね?


「ちょ!ちょ、ちょっと待って待って!メイド服じゃないの?ほら、これとか私のサイズで作ってあるし!」

「まぁ、そのつもりだったけどもう着てもらったし、メイド服って言ってわなかったしな〜」


 蓮華は、水を得た魚の様に生き生きとニヤニヤしながらこちらを見ている。

 こ、こいつ! さっきの仕返しと言わんばかりに私にこれ以上やばい服を着せようとしてやがる! やばいやばい! なんとしてでも阻止しなければいけない。


「いやいや!でもさ、あれじゃん!今からだと小金井君や楓ちゃんも一から服を作るのは難しいんじゃないかな?」

「構造が簡単な服なら、明日までにデザインをみせてくれれば間に合うでやんすよ」

「ほ、ほらそんな難しい服とかは無理だよ?」

「そうか……ビキニとかいいかもな」

「ちょっと待てやごらぁ!なんでそうなるのさ!」

「いや、難しい服が無理なら布面積が少なくなるのは仕方ない事だろう?」

「それは……その〜いや、ほら!コスプレ喫茶じゃん?ビキニなんてコスプレでもなんでも無いでしょ!」

「あるよ、ドラ○エの危ない水着」


 あるんかいこの野郎!


「まぁ、水着は夏休み見たから他のものにしようかな。さぁ〜て今日の夜、じっくり考えよう」

「むぐぐぐ……」


 そもそも、私にやべぇ服を着させない為のコスプレ喫茶だったのに今になってそれが仇になるとは思わなかったよ!

 今、確実に言えることは、こいつに考える時間を与える事を阻止しなくちゃいけない。

 楓ちゃんに相談でもされたら、想像するだけでも恥ずかしぬ自信しかない。

 考えろ……考えるんだ私。


「蓮華」

「なんだ?」

「一つ取り引きしない?」

「ん?取り引き?」

「そう、私は文化祭で二つのコスプレをするわ、今来てるこのメイド服と蓮華が決める服の二つね」

「お、おう」

「その代わり、その蓮華が決める服は、今ここでみんなで案を出し合ってその多数決で決めるってのはどうかな?」


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