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10話 パステルピンクのリーフ柄ですが脈ありでしょうか?(3)

 放課後、また図書館に二人で向かう。

 桔梗は、楓ちゃんに連れて行かれたって蓮華から聞いた。

 多分楓ちゃんが二人っきりに出来るように手を回したんだと思うけど、そこまでしなくてもいい気もするけどなぁ。まぁ、二人っきりになれて嬉しいけど。

 図書室に入り、席に座る。

 昨日の反省を生かし、お互いの正面に座って勉強を始めた。席も日陰に座り、眠たくなったら無理せず寝ていいって言われた。

 蓮華の対策が、あまりに徹底されていたので勉強会はスムーズに進んだ。


 勉強会の途中、蓮華が少しウトウトしてきた。

 頭がふらふらとして、目が虚になってる。


「蓮華?蓮華起きてる?」


 私が、そう言って肩を揺らすと、体をビクッとさせて起きた。


「おう、すまんな寝てた」


 ん〜昨日、あんな帰り方したしあんまり寝れてないのかな?

 確かに私も寝れなかったし、今日も何回も仮眠とったからなぁ。


「ちょっとぐらい寝ててもいいよ」

「いやいや、俺が寝たら分からないとこ、聞けないだろ?」

「後からまとめて聞くし大丈夫だよ!それに、昨日の事もあったしあんまり寝れてないでしょ?」

「それは、確かにそうだけど……」

「私はもう3回も仮眠取ったし大丈夫だから!」

「……そうだな、じゃあ少し寝るわ」

「うん」


 蓮華は、机に突っ伏して寝始めた。

 5分ぐらいして、蓮華から寝息が聞こえてきた。

 もう眠っちゃたのかな?ちょっと、寝顔見てみたいな。

 私は、起こさないようにそっと目線を蓮華の方へ向ける。

 あどけない顔で、すやすやと眠っている。よっぽど疲れてたみたい。

 昨日は、なんか我慢してるみたいに苦しそうな表情だったけど、今日は穏やかな表情をしてた。

 なんだろう、少しイタズラしたくなってきた。

 私は、人差し指で蓮華の頬を軽く突っつく。

 全然起きない。柔らかい髭と肌の感触が、指に伝わる。男の子だからか、スキンケアとかしてなさそうな乾燥肌だった。


「また、どこか遊びに行きたいな」

「そうだな」

「ありゃ?起こしちゃった?」

「ああ、ほっぺを突かれた時にな」

「ごめん、なんかイタズラしたくなって」

「いいよ、もう起きようとしてたし」


 蓮華は、大きい欠伸をして身体をぐぐっと伸ばした。


「遊びに行くためにも、勉強頑張れ」

「うん、終わったらカラオケいこう!楓ちゃんと桔梗も誘って!」

「いいぞ、っていうか神奈月さんカラオケ行くのか?」

「そうだよ、結構上手いよ」

「へぇ〜そうなんだ」


 そんなテスト後の話で盛り上がって、今日の勉強会が終わった。

 図書館から出ると、外はすっかり暗くなっている。

 帰り道、蓮華がふと話をはじめた。


「紫陽花、今日の朝のことなんだけど」

「今日の朝?」


 今日の朝って言えば……あっ。

 蓮華は、真剣な表情で私にいう。


「リーフ柄ってどんな感じ?」


 あっそこなの?

 あまりに真剣な表情で言うので、肩透かし食らった。


「それ張本人に聞く?」

「いや、どうしても気になって」

「どんな感じって……葉っぱの形の刺繍がしてるやつよ」

「ほうほう、ありがとう」


 うんうんと頷く蓮華。

 元はと言えば私から言ったことなんだけど、懲りない変態だなと改めて思った。


すみません!寝坊しました!

二本目は、正午に出します!

是非見ていってください!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 奇妙な関係がとっても良いと思いました! 早くくっつけー!って思っちゃいますね、なんで付き合ってないんでしょうかこの子たち。 [一言] 下着の色を教える奇妙な関係から始まる恋もあるんだな……
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