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レシピ

作者: 桜井あんじ

 サツマイモがね、安かったんですよ。

 その日はたまたま時間が空いてたもんで、なにかおやつでも作ろうかな、なんて考えながらスーパーに行ったんです。それでサツマイモが目に入ったんでしょうねえ。見た時に、ああ~そういえばこの前ツイッターで、なんかジュースでサツマイモを煮るとかどうとか、見かけたなあ、って思い出して。それでサツマイモをね、買って帰ったんです。

 ところが家に帰ってよくよく考えてみたら、そのレシピは確かリンゴジュースで煮るって書いてあったんです。冷蔵庫を見たんですけど、パイナップルジュースしかない。

 ああ~しまったなぁ、どうしようかなあ、なんて考えているうちに、まあいいや、って事になって。サツマイモの皮を剥いて適当な大きさに切って、鍋に入れてね。パイナップルジュースで煮はじめました。甘さが足りないと嫌だなあ、って思ったもんだから、ハチミツもちょっと加えてね。ついでに余ってた安い白ワインも入れて。

 しばらくすると、部屋の中にい~い香りが漂ってきましてねえ。パイナップルの爽やかな香りとね、ハチミツの甘~い香りが混じった、こう、南国風の香りなわけですよ。ああ、これは成功だな、なんて、煮えるのを待つ間もワクワクしちゃったりしてね。

 そろそろ煮えたなって頃に、皿に取りました。取ってる間も、これすごくおいしいんじゃないか、って。だってすごくいい匂いがしてるんですよ。

 で、ふうふうしながら食べました。

 普通でしたね。パイナップルジュースで煮たイモの味。すごく普通でした。


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― 新着の感想 ―
[一言] 語り口のせいでしょうか、冒頭から稲川淳二氏の顔が浮かんで、オチのところでちょっとイラッとしました。この「イラッ」は稲川氏のせいなのか、この話の絶妙な構成力のおかげなのか、それとも人生に過剰な…
2020/06/17 20:17 退会済み
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