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やはり死にたくはないのである。
日が経つにつれ、辛さは軽減される。それはそうだ。慣れていくのだから。リハビリは目一杯でも、ただ横に成る以外は寝返り一つでめまいと戦っていた日々から、少し座れる程度の日常動作まで耐えられるようになったのだ。そうなるとやはり腹が据わっていなかったのだろうか死が恐ろしくなる。多少の不便や身内への迷惑を気にしなければ、今後も生きていけそうな希望が出てくるのだ。二週間程前には復調があるラインより下なら家族に迷惑だけは掛けられないと確実な自殺手段を探していたにも拘らずである。死にたくなるほど辛いことに慣れてしまうと踏ん切りが着かなくなるのだろう。だらだらと老いた母や兄妹に迷惑を掛けながら生きていくことと、死にたいと言うわけではない気持ちとリハビリで弱って病院食ですらろくに食べられなくなった胃の気持ち悪さを抱えながら今日のリハビリと戦っていてふと思った。やっぱり死にたい訳じゃないしなーって。