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実家が要塞になってた。  作者: 西SAN(水属性)
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何をするにもまずは2日

  その後、2日ほど家の前を観察し、両親がどうやって家に出入りしているかが分かった。


 2階の僕の部屋の縄ばしご。彼らはあれを使っていたのだ。


 まず朝、父が出勤する際、2階の窓から縄ばしごを地面まで降ろし、完全に父が下り終わったあと、母が2階へと引き上げる。


 夜、父は帰ってきたときに大声を出して母を呼び、縄ばしごを降ろしてもらう。そして登ったあとはまた元の位置へ縄ばしごを戻す。

 

 母が外出する時には今の役割を交代。こうして両親は玄関のトラップを気にせず外出できているようだった。


 それを踏まえ、俺はどうやって家に入るかを2日間考えた結果、1つ案が浮かんだ。まるで忍者のようなアクロバティックな技術であるため、ろくに運動もしていない俺に出来るか不安だが、試してみる価値はあるだろう。


 俺は早歩きでホームセンターへと向かった。


 ※※※※※※※※※※※


 DIYセンター 風車かざぐるまの憂鬱 


 自動ドアが開いた途端、ホームセンター特有の木材と鉄との入り混じった匂いがした。


 店名は痛々しいがれっきとしたホームセンターである。僕がいま求めているものは全てここで揃えることが出来た。


 所持金1万円で足りるかをスマホの電卓アプリで計算していた所、後ろにいた、中学生と思われる二人組の会話が聞こえてきた。


「おい、ヤマギシ先輩の家、泥棒入られたらしいぜ」


「マジ?また怪盗の仕業か…?」


「あ?何だよ怪盗って」


「知らねーの?女怪盗エビドリンク・マリア。民家に侵入して小銭だけ奪っていくらしいぜ。」


 怪盗のスケールじゃないだろ。まぁ、中学生の噂話だし信憑性は低いが、本当にいるのだとしたら家に侵入する方法をご教授してもらいたいもんだ。


 ※※※※※※※※※※※※



 買ったものを入れた袋がけっこう重かったので、右手に持ち替え、左手に持ち替えどうにか拠点に帰った。


 さすがに腕がパンパンなので、2日休んで、万全の状態で挑むことにした。









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