38/42
本編23 戦闘の果てに
何分経っただろう。
それも分からないような時間魔術師のリーダーと戦っている。
撃っても相手がすぐ回復するから倒せない。
もうこちらはジリ貧状態だ。
そしてついに隠れていた岩が完全に破壊された。
もう隠れられるような場所は無い。
しかも弾薬も尽きた。
玉砕覚悟で特攻するか?
いや、相手の魔法で死ぬかもしれない。
そうだ、スキルに魔法があったはずだ。
魔力を固めて弾に出来れば……
やるしかない。
銃を構えて魔力を込める。
反動に注意しながら引き金を引くと音もなく魔術師が爆発した。
思ったより強力だ。
もしこれを使う奴等がいたら敵には回したくない。
音もなく弾が飛んできて自分が死ぬ………
それは勘弁だ。
「フフフ………」
誰だ?
「私だ、そう君と戦った魔術師だ」
「どうせ君も死ぬのだから教えてあげよう」
「私は異空間転移を実現した。私の母国にはもうその技術がある」
「もうすぐ勇者を召喚するのだ」
何だって?
勇者を召喚するなんて……




