本編19 魔王の前兆
あれからインフィとかなりの時間家で話した。
この世界の住人だからか僕達が知らないことまで知っていた。
そう言えば、こんな質問をしたことがある。
「インフィの名前インフィニティから取っただけだよな……」
「この世界の魔物は上位存在でも名はもたん。名をもつ方法、それは神から名を授かるあるいは神から名を授かった者から名を授かる事じゃ。二つ名から決めるから自然と二つ名に似た名になるのじゃ」
「名を自分でつけることは?」
「稀にそのような変異個体が現れるが、殆どが異変種じゃ」
異変種?
確かアポカリプスドラゴンが異変種だったような……
「異変種を見た、か……異変種は魔力の増大等で生まれる。人間の定めるランクは元の一個以上上になる。そして異変種は魔王の生まれる前兆と言われる。だが、魔王が生まれてもどこかの国が勇者を召喚するじゃろう、心配は無用じゃ」
そうか……何もないといいな……
視点・???
「アポカリプスドラゴンが倒されたか……いつの間に人間はこのような力を…?」
「各地で強大な力を持つ者が多数発見されています」
「ならその者らの仕業か……始末せよ」
「分かりました」
暗き闇の中に佇む二人の姿はやがて消え失せた。




