本編14 レイドボス戦の裏
レイドボスとの戦いは終わった。
辺りには大量の死体。
ゲームの時のように死体は消えず残っている。
恐らく、10000人以上が殺されただろう……
取りあえず、離れるか……
町の広場はまた前のような活気を取り戻している。
「おい、ロラン達何処か分かるか……」
振り向くと、ザンジがいた。
「ザンジか……大丈夫だったのか」
「当たり前だ、だがな、盗賊に襲われてロラン達とはぐれちまった……」
「取りあえず、助けに行こう」
「分かった」
そして時は遡る。
視点・ロラン
「くそ、何でPKする奴が出てくんだよ……」
俺は今、盗賊に襲われている。
まさか、レイドボスに気を取られて襲われるとはな。
全く……
「ロランさん、谷です、追い詰められました!!」
谷か……迂回すれば、なんとかなるか?
「無理よ、回り込まれてる」
「迎え撃つぞ!!」
「カイト!?無茶だぞ!」
「無茶なのは分かっているが殺らなければ殺られるんだぞ!!」
「分かった、行くぞ!!」
谷から10m位離れたところで、迎え撃つ。
盗賊の一人は剣で切りかかってくる。
だが、見切れないことは無い。
「ふんっ!!」
カウンターで相手の腕を切り落とす。
「何っ!!」
だが、同時にこちらもかすり傷だが傷を負う。
だが、その盗賊の一人をレーザーが襲う。
「大丈夫か?」
「おう、大丈夫だ、カズト」
カズトのレーザーが、彼方を貫いていく。
「僕はあっちのリーダーを倒しにいってくるよ」
「無茶だルカ!!」
だがルカは止まらずに突撃していく。
だが、それも虚しく、ルカは谷まで吹っ飛ばされる。
「クソ、ルカ今いく!!」
俺はルカまで走って腕をつかむ。
「大丈夫か、ルカ」
「大丈夫だよ、ああそうだ、これをリクに」
ルカが取り出したのは、丸い水晶玉。
「分かった」
「ありがとう……」
突如岩が崩れてルカは落ちていく。
「おい、ルカ!」
腕を掴み直して体制を維持する。
「ねえ、皆に伝えてもらっていいかな、絶対に最上階まで登れって」
「いいとも、お前、大丈夫か?」
「もう駄目だね…岩でHP削れてるし……」
その言葉を最後に、俺の手からルカの手が外れ、谷に落ちていく。
クソ、どうして止めれなかったんだ……
「あいつらは絶対に殺す、ルカの仇を取る!!!」




