外伝1 転生では無く召喚
俺は高山隼人。
ただの中1の学生だ。
最近は面白い事は全く起こらない。
まあ、「ソードマジック事件」はある。
何かと言うと、突如1000万人以上の人が消えた事件だ。
全員がソードマジックのプレイヤーであった事から、このような名前が付けられた。
運営はその対応で忙しいらしい。
俺のクラスでも12人消え、36人に減ってしまった。
さて、もう学校だ。
教室に入ると、早速友達が話し掛けて来る。
「おう隼人、今日の宿題見せてくれないか?」
「自分で出来るだろ……」
宿題は自分でやろう。
まあ、そんなこんなで担任の川崎先生が来た。
かなり優しい男性教師だ。
「着席、今から数学を始める、当番!」
「起立、気を付け、礼、着席!」
またつまらない一日だ……
「おいそこ、ちゃんと聞いているか!?」
川崎先生に叱られた。
「さっきの方程式の説明をしてください。」
え、方程式って……
「えっと……」
と悩んでいるとき、不意に辺りが暗くなった。
「当番、電気を。」
流石先生、冷静に指示を出している。
そして当番が電気のスイッチを付けようとしたとき、校庭の方から紫色の光が漏れだしてきた。
窓の方を見ると、まるでこの中学校全体を包むように魔方陣が上空に現れていた。
「なんだありゃ……」
皆が騒ぎ出す。
「おい、あれソードマジックの転移魔法陣じゃね!?」
「ここ現実だぞ、そんな訳無いだろ!」
そんな会話も聞こえてくる。
そして、先生が皆を落ち着かせようとしたとき、視界が真っ白になった。
「な、なんだ!?」
次に目が元に戻った時、そこは何処かの宮殿だった。
まるでドラ○エだ。
辺りを見回すと、そこにはこの中学全員と思う学生達がいた。
皆「ここどこだ!?」とか言っている。
その騒ぎは、玉座の前のドレスを着た女性によって収まった。
まあ、恐らく女王か姫だろう。
「私はこの国、インフィの姫、セリと申します。」
「おい、インフィはソードマジックの国の名前……まさか……」
という声が聞こえる。
「本日は急に召喚させていただき申し訳御座いませんでした。」
「今日、召喚させて頂いたのは、魔王の討伐の為です。」
その言葉で、皆に激震が走った。
「おい、魔王って……」
そんな中、一人が質問をした。
「あの、ただの中学生の僕たちには魔王は倒せません……」
正しい質問だ。
「あなた達には、神が授けた能力があります。魔王も、倒せるでしょう。」
「詳しい話は、また明日に。」
そう言うことで、俺たちは魔王を倒す事になってしまった。




