12/12
帰った
目の前がパチンとはじけた。
立っているのは緑の草原で、カモフラージュみたいな緑のスーツを着たおじいさんがいて。
ハルクホーガンみたいなおじいさんに肩車された細いおかっぱの男。
黒いコートに黒いスカート、黒いブーツに黒い仮面を着けた女。
私にまとわりつく黒い元凶。
私は道を歩いていて、黒い何かにまとわりつかれ、この世界にいた。
すごくおなかがすいて、でも普通の食べ物は欲しくなくて、魔女を食べた。
「リーセリセリセリセリセリセリセリ。トトはリセのナイスな相棒だったでしょ。楽しい美味しい冒険だったでしょう。」
私は帰して帰してと泣き叫んだ。
「帰らなくても楽しいものだよリセ君。」
緑のおじいさんが笑顔で言う。
「何を隠そう私も連れてこられて真ん中の街を作ったんだよ。なかなか楽しいぞ。」
このおじいさん何言ってるの。
「嫌。帰してよ。」
「オッケー滑稽卯滑稽。帰してあげるよお。バイバイリセ。」
「えっ。」
私は見慣れた道に立っていた。
ポケットからスマホを出す。
「あ時間、ヤバい。バイト遅れる。」
私は走ってバイト先に向かう。
体軽い今日バイトラクショーかも。




