「機動戦士ガンダム」について その17
「機動戦士ガンダムを語る上で絶対に忘れてはならんのが「ガンプラ」だ」
「ガンダムのプラモデルだな」
「コンテンツというのは文化コーナーで紹介されている内は「ブーム」じゃない。「ニュース」として報道されて初めて「ブーム」になるのさ」
「どういうことだよ」
「再放送時にガンダムは遂に「プラモデル」という金鉱脈を発見する。そしてこれがバカ当たりした」
「らしいな」
「完全に品薄状態で奪い合いが起こり、抱き合わせ販売が問題化する。後の「ドラゴンクエスト」でも見られるフィーバーだ」
「景気のいい話じゃねえか」
「そして大行列の上「将棋倒し」で怪我をする子供までだした」
「ありゃありゃ」
「そしてこれが新聞やテレビなどのマスコミで報道されて「その、ガンダムとやらは何だ?」と注目を集めるようになっていくんだ」
「そっか…ガンダムって映像作品だと思ってたが、おもちゃ…というかガンプラの供給元コンテンツでもあったんだ」
「そういうこと」
「ガンダムブームはガンプラブームか…」
「リアルロボット作品が雨後の竹の子の様に乱発されるのは、「おもちゃを売るためのコンテンツ」が希求されてたからでもある。というかそっちの方がむしろ大きいだろう」
「…今までおもちゃ会社の横やりは作品の質を低下させるみたいな感じのことも言ってきたが、実際にはおもちゃが売れるからこそアニメを作ることが出来ていたって訳だ」
「そうなんだよ。詳しくはエヴァ編に譲るが、アニメ評論で特にテレビのロボットアニメ評論でプラモデルの存在を無視するなんぞ全くありえない」
「だよな」
「ガンプラに関してはこれまた研究書が嫌と言うほど出ていてムチャクチャ面白いから興味がある人はオススメしておこう」
「アニメの内容評論と違って写真が無いと話にならんから見た目にも楽しいな」
「話を戻すが、1年に1作のペースで「新ロボットアニメ」が放送開始になるのは、また一からプラモを売り直すためさ。「機動戦士ガンダム」だってその流れの中の一作品でしかなかった…とも言える」
「それにしたって影響力ありすぎだろ」
「『ドラえもん』だってそういう作品の1つだった。というか実際に一度連載が終わってる」
「あ…」
「結局F先生が思い入れを捨てきれずに再開して現在に至る訳だが」
「…この話かなり大事なんじゃないのか?」
「当たり前だ。そこまでの資料が無いんで何とも言えんが、現在「アニメ史」的には評価がイマイチだけど、「放送当時のプラモの売れ行き」がかなり良かったアニメって結構あるんだぞ」
「へえ」
「前にも名前を出した「太陽の牙 ダグラム」だが、サンライズアニメとして「シティ・ハンター」が抜くまで最長の「75話」という記録を持っていた」
「…シティハンターがサンライズってのも驚きだが、…何なんだよ75話って…一年ぶっちぎってるじゃねえか一年半くらいか」
「たった13話で大騒ぎして、やれ2期はまだかだの言ってる現在からすると誤植を疑うレベルの物凄さだな。この特殊すぎる話数構成のお蔭で、この時代のアニメなのに完全な形で地上波で再放送されたことが一回しかない」
「はあ」
「こんなに続くのは当然プラモが売れまくったからだ」
「…今はおもちゃ屋には無いよな」
「放送から30年経っても売れ続けてるガンダムの方がおかしいんだよ」
「そうそう、模型的に言うとガンダムはどうなんだよ」
「うん。やっぱりガンダムブランドは強くて、劇中に登場したありとあらゆるメカが全てプラモ化された」
「ははは…グラブロとかゾック、ザクレロとか」
「そんなんメジャーな部類だ。たんなるタマネギ型の「アッザム・リーダー」とかまで売り出され、「ド・ダイYS」のプラモまであった」
「ああ、グフを乗せて運んでたあれか」
「遂にネタが尽きて、「デザインはされたが本編には登場しなかった」MSまで売り始める」
「はあ」
「ゾゴッグ、ジュアッグ、アッグ、アッグガイとかだ」
「なんかもうムチャクチャ格好悪いんだが…」
「没になるのも当たり前なダサいデザインだ。実はZZとユニコーンで遂にアニメになって動くのが見られたりする。それはともかく、完全にネタ切れになってるのに、肝腎のガンダムの続編が全く来ない」
「あっ!…そうか!…俺たちはただただ「Z」とかの映像作品としての完成度をどうこうばかり言ってたが、模型業界のリクエストを忘れてた」
「悪いんだけど、救いの無いラストのアニメのプラモデルはやっぱり買う気にならんよな。気分的に落ち込んじまう」
「む~ん、今までクリエイターサイドばかりから考えてたけど…やっぱり明るく楽しくロボが活躍するハッピーなアニメ作らないと駄目だな」
「おい…。まあいい。そこでプラモデル業界は新しい試みを始める」
「何だ」
「それをMSVという。モビル・スーツ・バリエーションだな」
「…古い話なんで知らん」
「要するに、「戦史もの」たるガンダム世界なんだから幾らでも発展させようがあるというのを建前に、勝手に色んなモビルスーツを作り始めるんだ」
「勝手に?」
「勝手は言い過ぎだが、本編に全く登場してない連中だ。名前は良く聞くこいつらもMSV出身」
ザクタンク
デザート・ザク
グフ飛行試験型
ジム・キャノン
etcetc…
「そうだったのか」
「この辺はリアルタイム組でないと分からんが、とにかく猛烈な数が出た。そして、「一年戦争」と名前がついた「機動戦士ガンダム」の歴史の別の場面を想定し始める」
「当然そうなるな」
「この辺は「ガンダム・センチュリー」を巡るエピソードとしてググってもらった方が速い」
「ガンダム・センチュリー?」
「要するにファンが勝手に…これは本当に勝手に…ガンダム世界の設定を補強する「理論」を考えたりでっちあげたりし、恐ろしいことにそれを無断で公式が勝手にパクり返したりしつつ磨き上げていく現象が起こる訳だ」
「公式が無断でって…嘘だろ?」
「嘘みたいだが本当なんだこれが。ちなみに所謂普通の「ザク」の型番は?」
「MS-06 ザクIIだな」
「当たり前だがこうした型番なんかもアニメ放送当時は存在してない。後付けなんだが、問題はガンダムを報じる各種アニメ雑誌なんかが勝手にでっち上げて掲載したりしてたことだ」
「いやいやいやいや、そんなバカはことがあるかよ」
「いや~これがまた本当にそうなんだな~また」
「どんな時代なんだよ!どうなってんだ!」
「しかも公式が「あ、型番って兵器っぽくていいね」と思ったんだかなんか知らんけどこれまた公式に還元される」
「何なんだって!」
「ミノフスキー物理学だの、iフィールド(あいふぃーるど)だの、アンバックシステムだのアナハイム・エレクトロニクスだのジオニック社だのツィマッド社だのといった「設定」がどしどし追加されて行く訳だ」
「放送終了後なのか…道理でこの時代のアニメのクセに詳細な設定があると思ったぜ」
「間違いなくガンプラ界あってこその「ガンダム」だろうな。そして「架空キャラクター」も創造される」
「架空キャラクター?」
「ジョニー・ライデンとかシン・マツナガだ」
「聞いたことあるぞ」
「ちなみにMSVで下手すると一番有名なプラモデルで所謂ペットネームよりも「型番が有名」という稀有なMSがあるが…知ってるか?」
「いや…」
「それが「06R」だ」
「…何だっけ?」
「普通のザクは「06F」、シャアみたいな高性能の隊長機は「06S」そして、「高機動型」たる特殊仕様ザクが「06R」って訳。なんとパッケージに「ザク」と書いてない商品が存在する」
「…そりゃまた…」
「このザクのカラーリングは黒に紫で、あの「黒い三連星」の乗機だった…ということにされてる。そして、レビル将軍を一時期人質にとると言う功績を上げた彼らを称える意味で新型重モビルスーツ「ドム(MS09)」はあのカラーリングになった…ってな設定を後付した訳だ」
「あはは…上手いこと考えるもんだ」
「この時点でもう「ガンダムのサイドストーリー」を夢想する動きは相当にあったと言える。これはかの「スター・ウォーズ」がアメリカにおいて「TRPG(テーブルトークRPG)」にする際に設定が整備された経緯とちょっと似てるな」
「そうなのか」
「「スター・ウォーズ」は実は最初に公開された「エピソード4」だけだと設定としては結構少ないんだ。「帝国の逆襲」あたりから多彩な惑星が登場する様になって「サーガ」と言える体裁が整っていくんだが、その時にこの「TRPG」によって設定が整備されていたことはかなり重要な要素だったらしい」
「よー知ってるな」
「だからここはオタク部だっちゅーに。ともかく「ガンダムの世界観」はプラモデル業界においてはもう盤石だ。後は新作を待つのみ…一説に於いては「ジョニー・ライデンが主役の新シリーズが始まる」という憶測もあったらしい」
「そうなのか」
「富野監督が他人の考えたキャラを主役になんぞするもんか。そもそもジョニー・ライデンはア・バオア・クーの最終決戦で行方不明になったとされてるから「続編」は無理だよ」
「それで7年後を描く「Z」が始まったと」
「うん。ただ、「Z」の開始はプラモデル業界にとっては必ずしも福音じゃなかったみたいだ」
「というと?」
「これだけパンパンに膨らんだ妄想だが、何しろ「本家の公式続編」が投げ込まれた訳だから興味は当然そっちに行く」
「まあな」
「ついでに言うと…Zってプラモデルのインパクトと言う意味でもイマイチなんだよな」
「ぶっちゃけどいつもこいつも無個性で見分けが付かんぞ」
「そこまでは言わんが、ザク・グフ・ドム・ゴッグ・ズゴッグ・アッガイ・ゲルググ・ジオング…みたいに名前も短くて力強く、何より「キャラ立ち」をバッチリやってもらえてて一発で理解できるファーストのモビルスーツ軍団に比べると、Zはどいつもこいつも小粒でね…加えて本編も何だかうじうじしてるとなるとどうも購買意欲って感じじゃない」
「…プラモ人気をけん引出来てないぞ。本編が」
「しかも、タイトルになってる「Zガンダム」が全く出てこないまま半年経過だ」
「うわー!」
「リアルタイム組じゃないから何とも分からんが、恐らくあの劇場版に徹夜で並んでアニメ新世紀宣言に熱狂した世代からすれば、「Zガンダム」は「こんなはずはない」「これじゃない」ってなもんだったんじゃないかな」
「う~ん」
「最初のヤマト、ガンダムブームって家庭用ビデオデッキがほぼ存在していない時代だったから「映画と言う形でもう一度観られる!」というお祭りも兼ねていたことは指摘しなくてはならんだろう。それに対して家庭用ビデオデッキが十分に行きわたった…当然オタクにとっては…時代である1985年放送の「Zガンダム」をファンが録画しない訳が無い」
「そりゃそうだろうな」
「つまり、放送された直後から嫌と言うほど見返せる。ガンダムが「観返せない」ことである種神格化されたのに対し、Zが「観返せる」ことで神格化に至らなかった…というのは邪推だろうか」
「さあ」
「その後に「波」と呼ばれるほどのアニメブームを起こす作品は1995年のエヴァまで待たなければならんのだから、大げさに言えば「ビデオに耐えられない」作品しか無かったとも言える」
「余り聞いたことの無い仮説だが案外当たってるかもな」
「日本のアニメってのは単体としての完成度云々よりも、「いかにどっぷり浸れるか」が重要だと指摘したよな?「何度も何度も観る」ことをしないと細かい流れが把握できないほどの情報量を誇り、しかもそこに『お勉強』が必要なレベルの「設定」があるとなれば…そりゃもうアニメファンが大好きな要素てんこ盛りって訳だ」
「ちょっと待て。それだと、他のアニメも無暗に情報量を増やせばいいってことになるんじゃないのか?」
「うん。一見するとそういう方程式が成立しそうに感じるわな。だからロボットものOAVでは辞典が成立するような設定量を誇る様なのが乱立する。ま、厨二病じゃなくても楽しいもんな。オリジナル設定考えるの」
「何でガンダムだけ残ったんだ?」
「イデオン・ザブングル・ダンバイン・エルガイムの中で今もシリーズ継続している…というか「完全に死滅していない」のはギリギリ「ダンバイン」くらいだろう。設定の分量や細々ととはいえ出続けていると言えば「ボトムズ」がある。スーパーロボット系に至っては全滅だ」
「イデオンの続編なんてありえんからな」
「前日談やスピンオフ描く手もあるが、正直余り思い出したくないからな」
「うぅ…」
「ハッキリ言って「ロボットアニメ」というジャンルそのものが淘汰を続ける過程で「ガンダムが残った」というのが実態に近いだろう。じゃあ何故残ったかだが、原因は2つほど考えられると思う」
「何だよ」
「ハッキリ言うと先に縄張り確保したことが大きいわな。アニメファンとて脳のキャパシティは無限じゃない。確かにこれだけ大量の設定考えるなんて凄い!とは思うんだが、ぶっちゃけこの要領で「次の作品!次の作品!」と次々に「設定成立」させていくのは難しい」
「あ…」
「勿論、その試みは確かにあって幾つかその痕跡も認めれるんだがガンダムほどにはなってないと言い切って構わないだろう」
「つまり「たんなる子供番組であったロボットアニメに設定だの歴史だのを張り付けて遊ぶ遊びは確かに楽しかったが、それは「ガンダム」1つやっただけでファンのキャパシティが振り切れた」ってことか」
「ああ。単品だと「設定を学ぶ」ことが「何て面白いんだ!」と熱狂していられるが、これが2作目以降になると、当然ながら自己分析的にならざるを得ない」
「自己分析的?」
「歴史年表考えて兵器開発史やらサイドストーリーやら…とやってる内に「これってガンダムの時と同じこと?」と「普遍的な法則」を客観視せざるを得ない」
「客観視か…」
「恋愛と同じで、対象作品に惚れ込んでないと愛情はわかん。それはつまり「絶対評価」だ。「理屈抜きで好き!」ってこと。これが「相対評価」になると冷める。「あっちに比べてこっちはイマイチ」みたいな」
「そらそうだ」
「要するに、「あ、何だ結局アニメ世界に浸るなんてことは時間の無駄じゃん」となってしまう危険性を孕んでる。「世界観浸り」のノウハウをマニュアル化し始めたら終わりだ。それに」
「それに?」
「もうここまで積み上げられた設定や世界観があるんだから、最大限活かさないと勿体ないだろうが」
「あ…あはは…」
「もう一つは「ふるい分け」が進んだってことだな」
「どういうことだよ」
「ブームってのはいつか冷めるからブームなんだ。どれほど熱狂的でもな。いや、熱狂的だからこそ急激に冷め、下手すると「可愛さ余って憎さ百倍」になりかねん」
「そうかな」
機動戦士ガンダム(テレビシリーズ 1979年-1980年)- 原作・総監督
機動戦士Ζガンダム(テレビシリーズ 1985年-1986年)- 原作・総監督
機動戦士ガンダムΖΖ(テレビシリーズ 1986年-1987年)- 原作・総監督
「ガンダム終了からZ開始まで5年ある。この間、劇場版が公開されたり何と言っても再放送が何度も行われたりはしてるから、単純に考えるのは難しいが、それにしても短い期間じゃない」
「そうだな」
6歳(小学1年生) → 11歳(小学5年生)
10歳(小学4年生) → 15歳(中学3年生)
15歳(中学3年生) → 20歳(大学生・社会人)
20歳(大学生・社会人) → 25歳
「こんな感じ」
「何か生々しいな」
「アニメってのは子供が見るものだからな。中学生でZガンダムとかいかにも背伸びしてるのが目に浮かぶ。ただ、子供向けコンテンツの大きな役割は果たせてない」
「何だそれは」
「ごっこ遊びできるかどうかさ」
「ごっこ遊び…」
「どうにかこうにか子供が「ガンダムごっこ」は出来たらしい。「俺がガンダムだからお前ザクの役な」みたいな感じで」
「はあ」
「こう言う証言ってアニメ評論史に残らんからなあ」
「それで?」
「Zガンダムでごっこ遊び出来ると思うか?」
「ありえん。全く無理」
「ストーリーが難解なのは勿論のこと、主要登場人物が女ばっかり。男のガキが感情移入なんて不可能。どうにもならん」
「う~ん」
「一般人にとっちゃロボットアニメなんざリアルだろうがスーパーだろうがどれも似たようなもんだ。その辺のおばちゃんがゴライオンとダイラガーの見分けがついたらその方が怖いわい。ビスマルクとボトムズでもつかんだろ」
「あはは…」
「人気があるってんでこのジャンルは隆盛を極めたが、そうなると作品数そのものも多いからお客の奪い合いになり、あちこちの作品に人気が分散してしまう」
機動戦士ガンダム1979(昭和54)4月7日から1980(昭和55)1月26日
未来ロボダルタニアス1979(昭和54)3月21日から1980(昭和55)3月5日
闘士ゴーディアン1979(昭和54)10月7日から1981(昭和56)2月22日
太陽の使者 鉄人28号1980(昭和55)10月3日から1981(昭和56)9月25日
逆転イッパツマン1982年2月13日から1983年3月26日まで
伝説巨神イデオン1980年(昭和55年)5月8日から1981年(昭和56年)1月30日
無敵ロボトライダーG7 1980(昭和55)2月2日から1981(昭和56)1月24日
宇宙戦士バルディオス1980(昭和55)6月30日から1981(昭和56)1月25日
宇宙大帝ゴッドシグマ1980(昭和55)3月19日から1981(昭和56)3月25日
百獣王ゴライオン1981(昭和56)3月4日から1982(昭和57)2月24日
六神合体ゴッドマーズ1981(昭和56)10月2日から1982(昭和57)12月24日
戦国魔神ゴーショーグン1981年(昭和56年)7月3日から同年12月28日
最強ロボ ダイオージャ1981(昭和56)1月31日から1982(昭和57)1月30日
銀河旋風ブライガー1981(昭和56)10月6日から1982(昭和57)6月25日
銀河烈風バクシンガー1982(昭和57)7月6日から1983(昭和58)3月29日
銀河疾風サスライガー1983(昭和58)4月5日から1984(昭和59)1月31日
太陽の牙ダグラム1981(昭和56)10月23日から1983(昭和58)3月25日
「ガンダム以降を2年だけ抽出したが、「同じ時期に」複数のロボットアニメが放送されているのが分かるな」
「そうだな」
「伝説の何の救いも無いバッドエンドで有名な「宇宙戦士バルディオス」の最終回の5日後に「伝説巨神イデオン」の最終回が放送されてる」
「嫌がらせみたいな有様だな…1月25日と1月30日じゃねえか。冬休みこそ終わってるがお正月気分も台無しだ」
「ロボットアニメジャンルそのものが嫌いになりかねん。ともあれ、よほどのアニメファンでないと全部でなくても複数押さえるのも辛くなってくるだろ。当時を生きてた訳じゃないから分からんが、月曜日は〇〇、水曜日は××、金曜日は△△ってな具合だったことだろう」
「む~ん」
「多分「おかあちゃん」相手に「どれでも一緒でしょ!」「全然違うよ!」「いいから宿題やりなさい!」みたいなやりとりが為されてたんだろうな」
「目に浮かぶようだ」
「しかも、ガンダム観てた頃は小学1年生でも2年生、3年生と大きくなるからな」
「アニメなんぞ観てるヒマはないわな」
「逆に大学生のマニアとかは観てたりしたらしい」
「…」
「俺の知人に姉ちゃんの幼稚園の娘よりも「プリキュア」に詳しいニートがいるぞ」
「滅びろ」
「ともかく、この混乱した有様じゃあどうにもならんから「政界再編」ならぬ「アニメ界再編」が求められる。「ガラガラポン」って奴だ」
「??」
「あちこちに拡散したファンのリソース(資源の意味だが、時間や精神消費、お金など総合的に表現する用語)を一作に集中させることで延命を図る訳だ」
「…っ!それに選ばれたのが「ガンダム」(シリーズ)だったってことか!!」
「選ばれたというか、自然とそうなったってところだ。何と言っても元祖だからな」
「それじゃ作品の質が関係ないみたいだろ」
「そのジャンルに朧げにしか興味が無い人間が「とりあえず」何を押さえる?ド定番だろ?」
「とりあえずガンダムってか」
「とりあえずビールみたいな。ガンダムZZで不評なのはアホ大学生サークルみたいにしか見えない主人公軍団が「ガンダムチーム」と称して歴代の名作機を気軽に乗り回してることがある」
「気軽にねえ」
「何しろマークII、Z、百式とかを小娘どもが乗りまわしてんだよ。「Z」ファンですら泣けてくる。ただこれもやっぱりプラモデル対策だった」
「そうなのか!?」
「まだまだ1986年なんだが、もうプラモデルが放って於いても奪い合わんがばかりにバカ売れする時代は過ぎ去ってる」
「最初のガンダムから7年だもんな」
「色んなアニメが乱立して、現在だと結構なアニメファンでも名前も聞いたことが無い様なアニメですらプラモは大いに売れていたもんだが、もうこの時期は「ガンダムしか売れない」時期だったらしい」
「ガンダムシリーズしか売れないってことだな」
「それどころじゃない。ガンダムに出てる他のモビルスーツのプラモであってすら売れないんだよ。「ガンダム」じゃないと駄目なんだ。ガンダム以外のアニメのプラモの売り上げなんぞ聞くまでもない」
「…そんなに深刻だったのか。じゃあこの時期にはザクレロのプラモ出しても売れんな」
「(無視して)といっても『全盛期に比べて』だからな。全盛期の『おれたちひょうきん族』は視聴率20%台を記録したら『どうしてこんなに視聴率が落ちたのか』と緊急会議開いてたらしい」
「…?意味が分からんのだが」
「30%台が当たり前だったってこと!20%台なんて恥ずべき低視聴率だったんだよ!」
「嘘…だろ」
「話をZZに戻すが、だからこそ主人公グループは「ガンダムチーム」でないといけなかった。あれがジムの流用だの新作じゃお話にならなかったんだ」
「…こりゃロボットアニメ界再編が叫ばれる訳だ」
「どの辺から明確に「ロボットアニメ」の停滞が始まったかなんてハッキリ分かる訳じゃない。だが、広がるところまで広がり切り、作家性とやらが全面に出て作品数も膨大になってグズグズになっていく」
「これはまた」
「脚本家の首藤剛史さんは「バルディオス」に対して「ロボさえ出しとけば何でもできる」と思って引き受けたと言ってる。バッドエンドばかり言われるが殆どバルディオスが活躍しないのもポイントだ。実は「TV打ち切り → 再編集&新作カット劇場版」は「イデオン」を先駆けた作品なんだが、その劇場版に至っては殆どロボそのものが「出てこない」らしい」
「…」
「OP詐欺で有名な『銀河旋風ブライガー』はアニメで西部劇をやることが目的でハッキリ「ロボは邪魔」だと考えられていたフシがある。というかこの時期は「やりたい企画にはロボを出せばアニメ化出来る」時代だったらしい」
「あのさあ…。ちょっと分かって来たぞ。古いアニメで「何でここでロボなんだよ」と思ったことがあるがそういうことだったのか」
「まあ、その逞しいクリエイター魂にはある意味賞讃を惜しまない。とはいえ、映像作品は「作品」でもあるが、やはり「商品」なのは間違いない」
「そらそうだ」
「最低限押さえるべきところは押さえた上でテーマなりメッセージは乗せるべきだろう」
「そうだな」
「ということでやっとZZガンダムまで終わった。エヴァ編までの前振りとして90年代前半に移る」
スーパーロボットの定義
・血縁者(大抵は直系尊属)の作った巨大ロボットを子供が操る
・勧善懲悪
・敵は異文明・異星人などの「非・人間種族」(とはいっても日本語を話す)
・何故か日本だけ襲ってくる。もしくは主人公たちの行動範囲内で暴れる
・気合と根性、友情で勝利を掴む
リアルロボットの定義
・主役ロボットは工業製品であり、個人の発明家などによるものではなく企業や国家規模の団体による
・正義・悪の定義が必ずしも明確ではない
・敵は人間種族
・敵方にも意図があって行動している
・主人公たちは時には権謀術数、政治の駆け引きに振り回される
1979年
1月7日 - 『赤毛のアン』放映開始
2月3日 - 『ゼンダマン(タイムボカンシリーズ)』放映開始
4月2日 - 『ドラえもん』(第2作1期)放映開始。(今シリーズに関しては2005年3月15日に放送終了)
4月4日 - 『ザ☆ウルトラマン』放映開始
4月7日 - 『機動戦士ガンダム』放映開始
10月10日 - 『ベルサイユのばら』放映開始
12月15日 - 映画『ルパン三世 カリオストロの城』(宮崎駿監督)公開
マジンガーZ1972年(昭和47年)12月3日から1974年(昭和49年)9月1日
グレートマジンガー1974年(昭和49年)9月8日~1975年(昭和50年)9月28日
UFOロボグレンダイザー1975年(昭和50)10.5~1977年(昭和52年)2.27
ゲッターロボ1974年(昭和49年)4月4日~1975年(昭和50年)5月8日
ゲッターロボG1975年(昭和50年)5月15日~1976年(昭和51年)3月25日
勇者ライディーン1975年(昭和50年)4月4日~1976年(昭和51年)3月26日
鋼鉄ジーグ1975年(昭和50年)10月5日から1976年(昭和51年)8月29日
マグネロボ ガ・キーン1976(昭和51)9月5日~1977年(昭和52年)6月26日
超人戦隊バラタック1977(昭和52)7月3日から1978年(昭和53年)3月27日
宇宙の騎士テッカマン1975年7月2日から同年12月24日まで
大空魔竜ガイキング1976(昭和51)4月1日から1977年(昭和52年)1月27日
ゴワッパー5 ゴーダム1976年4月4日から同年12月26日まで身長30.0m
超電磁ロボ コン・バトラーV 1976(昭和51)4.17~1977(昭和52)5月28日
超電磁マシーンボルテスV1977(昭和52)6月4日から1978(昭和53)3月25日
闘将ダイモス1978年(昭和53)4月1日から1979年(昭和54)1月27日
グロイザーX1976年(昭和51年)7月1日から1977年(昭和52年)3月31日まで
ブロッカー軍団IVマシーンブラスター1976(昭和51)7.5~1977(昭和52)3.28
UFO戦士ダイアポロン1976年(昭和51年)4月6日から同年9月28日まで
惑星ロボ ダンガードA1977(昭和52)3月6日から1978(昭和53)3月26日
合身戦隊メカンダーロボ1977(昭和52)3月3日から同年12月29日
超合体魔術ロボ ギンガイザー1977(昭和52)4月9日から同年10月22日まで
無敵超人ザンボット3 1977(昭和52)10月8日から1978(昭和53)3月25日
無敵鋼人ダイターン31978(昭和53)6月3日から1979(昭和54)3月31日まで
宇宙魔神ダイケンゴー1978(昭和53)7月28日から1979(昭和54)2月15日
機動戦士ガンダム1979(昭和54)4月7日から1980(昭和55)1月26日
未来ロボダルタニアス1979(昭和54)3月21日から1980(昭和55)3月5日
闘士ゴーディアン1979(昭和54)10月7日から1981(昭和56)2月22日
太陽の使者 鉄人28号1980(昭和55)10月3日から1981(昭和56)9月25日
逆転イッパツマン1982年2月13日から1983年3月26日まで
伝説巨神イデオン1980年(昭和55年)5月8日から1981年(昭和56年)1月30日
無敵ロボトライダーG7 1980(昭和55)2月2日から1981(昭和56)1月24日
宇宙戦士バルディオス1980(昭和55)6月30日から1981(昭和56)1月25日
宇宙大帝ゴッドシグマ1980(昭和55)3月19日から1981(昭和56)3月25日
百獣王ゴライオン1981(昭和56)3月4日から1982(昭和57)2月24日
六神合体ゴッドマーズ1981(昭和56)10月2日から1982(昭和57)12月24日
戦国魔神ゴーショーグン1981年(昭和56年)7月3日から同年12月28日
最強ロボ ダイオージャ1981(昭和56)1月31日から1982(昭和57)1月30日
銀河旋風ブライガー1981(昭和56)10月6日から1982(昭和57)6月25日
銀河烈風バクシンガー1982(昭和57)7月6日から1983(昭和58)3月29日
銀河疾風サスライガー1983(昭和58)4月5日から1984(昭和59)1月31日
太陽の牙ダグラム1981(昭和56)10月23日から1983(昭和58)3月25日
超時空要塞マクロス1982年10月3日から1983年6月26日
超時空世紀オーガス1983年7月3日から1984年4月8日まで
超時空騎団サザンクロス1984年4月15日から同年9月30日まで
機甲艦隊ダイラガーXV 1982(昭和57)3月3日から1983(昭和58)3月23日
戦闘メカ ザブングル1982(昭和57)2月6日から1983(昭和58)1月29日
魔境伝説アクロバンチ1982年(昭和57年)5月5日から同年12月24日
装甲騎兵ボトムズ1983年(昭和58年)4月1日から1984年(昭和59年)3月23日
特装機兵ドルバック1983年10月7日から1984年6月22日まで
聖戦士ダンバイン1983年(昭和58年)2月5日から1984年(昭和59年)1月21日
機甲創世記モスピーダ1983年10月2日から1984年3月25日全長:2,050mm
銀河漂流バイファム1983年10月21日から1984年9月8日まで
亜空大作戦スラングル1983年1月24日から1984年1月27日まで
光速電神アルベガス1983(昭和58)3月30日から1984(昭和59)2月8日
鉄腕アトム(テレビシリーズ 1963年-1966年)- 脚本・演出
海のトリトン(テレビシリーズ 1972年)- 総監督・脚本
勇者ライディーン(テレビシリーズ 1975年-1976年)- チーフ・ディレクター(前半のみ)・演出・絵コンテ
ラ・セーヌの星(テレビシリーズ 1975年)- 監督(後半のみ)
無敵超人ザンボット3(テレビシリーズ 1977年-1978年)- 原作・総監督
無敵鋼人ダイターン3(テレビシリーズ 1978年-1979年)- 原作・総監督
機動戦士ガンダム(テレビシリーズ 1979年-1980年)- 原作・総監督
伝説巨神イデオン(テレビシリーズ 1980年-1981年)- 原作・総監督
戦闘メカ ザブングル(テレビシリーズ 1982年-1983年)- 原作・監督
聖戦士ダンバイン(テレビシリーズ 1983年-1984年)- 原作・総監督
重戦機エルガイム(テレビシリーズ 1984年-1985年)- 原作・総監督
機動戦士Ζガンダム(テレビシリーズ 1985年-1986年)- 原作・総監督
機動戦士ガンダムΖΖ(テレビシリーズ 1986年-1987年)- 原作・総監督
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(劇場用作品 1988年)- 原案・原作・総監督・脚本
機動戦士ガンダムF91(劇場用作品 1991年)- 原作・監督・脚本
機動戦士Vガンダム(テレビシリーズ 1993年-1994年)- 原作・総監督




