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「機動戦士ガンダム」について その15


リアルロボットの定義


・主役ロボットは工業製品であり、個人の発明家などによるものではなく企業や国家規模の団体による

・正義・悪の定義が必ずしも明確ではない

・敵は人間種族

・敵方にも意図があって行動している

・主人公たちは時には権謀術数、政治の駆け引きに振り回される


「ガンダムの印象的な名セリフの中にも「Z」発の物は多いから、ファンには受けたんだろうが、ギリッギリ子供が観ても分かったファーストガンダムに対して、「Z」はもう完全に小学生以下なんて切り捨ててると言える」


「…あの内容じゃそうとしか言えんな」


「そもそもファーストガンダムだって子供向けとは思えないほど入り組んだ設定と、それだけならともかくそれを最大限使った舞台建て、ストーリー展開が多い。以下の設定を子供が理解できると思うか?」


*****

・「ミノフスキー粒子」によってレーダー・電磁波の多くが無効化されているので、レーダーや遠距離誘導兵器がほぼ使えない

・ランバ・ラルはドズル配下であるため、キシリア配下であるマ・クベに補給を出し惜しみするという嫌がらせを受けており、苦戦を強いられた(結果的に部下も全員戦死)

・ジオン軍は連邦軍本部の「ジャブロー」の位置が分からないため、水陸両用モビルスーツを開発して探している

・シャアはジオン公国の初代王の子供であり、王位を簒奪したザビ家に復讐するために身を隠して出世を目指していた

・ドズル配下であったシャアだが、ドズルが可愛がっていたガルマを守れなかったということで左遷される(実際は暗殺同然だが)。しかし、ドズルに内緒でキシリアがシャアを引き抜き、前線に復帰させる

*****


「100%無理だな」


「とあるオタクは子供の頃、全体を3回見通してもシャアが『いいもん』なのか『悪いもん』なのか分からなかったらしい」


「ははははは!」


「じゃあ何であらすじも理解出来んアニメにそんなに夢中になれたかって話なんだが、「ロボットが恰好良かった」からなんだと」


「…あ、あはは…」


「何度も引き合いに出して恐縮だが、闘将ダイモスやら宇宙戦士バルディオスが受けなかったのは子供を置き去りにして作家性を前面に出し過ぎたからだ。だが、実は「機動戦士ガンダム」だって遠慮なく作家性出しまくってる。しかし、歴史に残るほどの大ヒットをして、「リアルロボット」というジャンルそのものを成立させた。この差は何だったのか?」


「…何かな」


「そりゃガンダムが格好良くて、ロボット戦闘が興奮したからだよ」


「ストーリーと余り関係ないな」


「そういうこと。セリフも何言ってんだか分からんけど、とりあえず「ジオンは悪いもん・連邦はいいもん」くらいはギリギリ理解出来たってことだろ」


「そのレベルだったのか?」


「どうもそうらしい」


「しかし妙だな。だったらもっともっと分かりやすい方が受けそうなもんだが」


「そこが少年心理さ。要は『背伸びしたがる』という観点を忘れてる」


「あっ!…」


「子供だって馬鹿じゃない。目の前に展開するそれに「何か奥深いものがあるらしい」ってことくらいは嗅覚で分かる。だから適度な「深さ」を持ったアニメを嗅ぎ分けたのさ」


「そうかなあ」


「ファーストガンダムの本放送は1979年。一般的なビデオデッキが発売になるのが1982年だ」


「…そうだった。それだけ古いアニメだったな」


「当時の子供は録画して何度も観返せた訳じゃない。週にたった一回流れるそれを一回だけ見て付いて行ったんだよ」


「よくもまあ、あんな難解なアニメ放送したなぁ。リアルロボットが難解って、既にファーストの時点から相当に難解だぞ」


「そういうこと。何度も観たり、設定を読み込んだりしてる現代人と同じ視点で語るべきじゃない。本編を見てると分かるが、本当に説明しないんだよガンダムって。劇中で「ミノフスキー粒子」とはどういうもので、要するにこういうことで…ってな説明はほぼない」


「無いのかよ!」


「一応ナレーションでさらっと触れるくらいはしてるみたいだけど、そもそもあんまり理解させる気が無いとしか思えん」


「ちょっと待て!もしかしたら富野監督って劇中の用語をそれこそ「BGM」みたいに「耳障り」とか「雰囲気」のための「音」として使ってるんじゃないか?」


「正直、その疑いは濃厚だ。ただそれは所謂いわゆる「ワンダバシーンの背景」とかならともかく、ストーリーに直接絡んでくるとなると大いに問題だろう」


「相当独特なクリエイターだなあ」


「本当にそう。「ブレンパワード」第1話を最初に観た時は頭がどうかなりそうだった」


「どんな風に?」


「グランチャーがアンチポディでリバイバルしてどうしたのこうしたの…という『全く理解不能』な謎の固有名詞だらけのやりとりが延々と…本当に延々と続くんだよ」


「延々とねえ…」


「確かに「初めての固有名詞」を会話に忍ばせて、それを徐々に明かしていくという作劇手法は『あり』だ。こういう風に「理解が重層的」だと、いざ意味が脳内でリンクして「分かった!」瞬間の知的興奮はかなりのものになる」


「何となく分かる」


「ただ、モノには限度がある。新しい固有名詞出すにしても一度に一つ、せいぜい二つまでだろうに、富野監督は平気で五つ六つぶっこんで来るんだよ!第一話のド頭から!」


「…(冷や汗苦笑い)」


「今でこそ慣れてるが、全く予備知識が無い人間が「機動戦士ガンダム」第一話見て登場人物が「ザクが」「ザクが」と言ってるのを見ても「?????」って感じだろう」


「ああそうだ!思い出してきた!ガンダムを最初に観た時の何とも言えないヘンな違和感が!それだ!」


「そりゃまともな理解力があれば、半分過ぎる頃には「あの緑の一つ目巨大ロボットがザクとやらなんだな」ってことは分かってくる。その「知的快感」たるや、「ガンダムヨーヨー」が出かねないスーパーロボットアニメと一線を画すだろう。しかしそれは


「難解である、設定が凝っていて分かりにくい」“から”「面白い」


ということは“全く”意味しない」


「それはそうだ」


「ところがそれを勘違いしているか、或いは単に無自覚なクリエイターが結果的にそこだけ追随したりすると…?」


「悲惨な結果になるな」


「観てると分かるが、富野監督のペースは「ファースト」でも「Z」でも「V」でも全くブレてない。同じ調子だよ」


「ちょっと待て。じゃあどうしてファーストは分かるのに「Z」があんなに分かりにくいんだ?」


「…残念なお知らせだが、恐らく「偶然」だ」


「偶然って…」


「勿論、完全な偶然じゃない」


仮説1 「機動戦士ガンダム」が事実上最初の「リアルロボットアニメ」だったため、富野監督にしてはかなり説明過多だった


「はあ…ってあれで説明過多!?」


「充分にな。そもそも我々ガンダムファンは本当に「ファースト」の設定を全て掌握しているのだろうか…?」


「何を言ってんだよ」


「流石に余りにもアニメのジャンル概念そのものが斬新過ぎるから、我慢してペースを押さえ、監督にとってみれば噛んで含めるように説明してくれた訳だ」


「5倍のエネルギーゲインの意味は?」


「やかましい。とにかく、それが偶然「普通の視聴者が目一杯伸びをして理解しようとすればギリギリ理解できる」領域と合致した…んじゃないかと踏んでる」


「はあ」


「そうなると強い。脳内で化学反応が起こったに等しいからな」


仮説2 「Z」は既にリアルロボットアニメジャンルが成立している上に「前作」があるので、「その前提」で目一杯省略しまくり、凝りに凝った設定をぶち込んだ


「…そういうことか」


「あくまで仮説だ。ただ、「ティターンズとは何か」すらちゃんと説明しないアニメが分かりやすいもんか」


「だよな」


「というか、新しく始まったアニメなんざ、『とりあえずの初期設定』を視聴者に飲み込んでもらうことすら大変だ。この上「ティターンズ」みたいに噛んで含めるように説明してすらよーわからん概念持ち出すなんぞ(自主規制)だ」


「結論としてはそういうことでいいんだな?」


「ああ、元々ファーストガンダムですら見る側にキャパシティ200%くらいを要求するほど分かりにくいアニメだった」


「200%って…」


「これで「ファーストが分かりにくいとかバカなのか!?」みたいなツッコミが入るとは思うんだけど、「子供視点」の話をしてる。早く終わって草野球に戻ろうとそわそわしてるガキに分かるのか?って話だ」


「それで200%か」


「ガノタは『とりあえずファーストは見とけ』みたいなことを言うが、予習は欠かせない。というか、本編だけでは理解が難しい映像作品が果たして娯楽と言えるか…」


「う~ん。でもブームを起こしたよな?」


「原因と思われるものの解釈はさっき言ったよな?」


「うん」


「実は最大のものが抜けてる」


「言ってみろ」


「痛快さだ」


「またそれか」


「機動戦士ガンダムにおいて、一部のエピソードでガンペリ―からドッキングパーツを落下させて合体するシークエンスがバンクとして頭に付け加えられてたことを覚えてるか?」


「え?あの永井一郎さんの格好いいナレーションとコロニー落としじゃなかったっけ?」


「あれは序盤だけだぞ。ともかく、あれはスポンサーサイドからの要求で「毎回必ずロボットアクションは入れろ」という要請に応えきれないエピソードで仕方なく「ノルマをこなした」ってことなんだ」


「そうだったのか」


「当時のアニメがいかに外部からの横やりが多かったかの証左だな。ただ、「毎回ロボットアクションを入れる」かせがあったからこそ、「痛快なロボットアクション」が毎週ねじ込まれることになった」


「…あっ!」


「富野監督としちゃあさぞ不本意だっただろうが、お客…メインのお客である男の子…が観たいのは小難しい政治劇やらこっ恥ずかしい恋愛劇なんかじゃなく、ロボットアクションなんだからスポンサーの判断は正しい」


「確かに」


「結果的に毎度毎度『痛快なロボットアクション』が展開したことでその後の命運も決まったんだ。だが、そのかせが外されるとどうなると思う?」


「それは…」


「それが「Z」以降だよ。分かり合えない人間の業を描くのも結構だが、結果として何もスッキリせん。「ガンダムの面白さ」だと思われる最大のものが何もないのにどうして面白いと感じられようか」


「む~ん」


「加えてカミーユの性格のエキセントリックさはとてもじゃないけど感情移入なんぞ出来ん。支離滅裂な思い込みを富野セリフで叫んで周囲に迷惑をかけまくってるだけだ。「ガンダムなら受ける」ってのは幻想に過ぎん。「ガンダムの面白さ」を換骨奪胎し、それを時代にアップデートして再現してこそ「ガンダムの面白さ」になるんだよ」


「じゃあ、どうすればいいんだ」


「そんな答えがポンポン出るなら苦労するもんか。ただ、一つの答えが「新世紀エヴァンゲリオン」であり、「コードギアス 反逆のルルーシュ」ってことになるんだろうな」


「ギアスの話は分かるところも多いが、エヴァがガンダムの面白さを再現してるだと!?」


「時代に即したと言ったろ。ガンダムの直後にガンダムと同じことをやったってガンダムほどには受けないし、ガンダム以上になんて受ける訳が無い」


「そりゃあそうだが…」


「それでも「ガンダムの面白さ」を分析して、要素を盛って再現しようとする試みはあった。それこそ「ガンダムの2倍リアルにすればガンダムの2倍面白くなるはずだ」ってな具合に」


「…」


「これは分析が間違ってる。ガンダムはリアルだから受けた訳でも、難解だから受けた訳でもない。それらは要素に過ぎない。まるで「ダウンタウンが面白いのは、松ちゃんが坊主だからだ」と分析して得意になってるみたいな滑稽な構図だ」


「全く関係ないってことは無いだろ。リアルさとか難解さも魅力の1つだと思うぞ」


「ああそうさ。しかしその言い方は正確じゃない「適度な難解さ」「適度なリアルさ」だよ。「難解さ」でも「リアルさ」でもない」


「…そうか」


「もっと言えば「演出の効いた最も効果的な難解さ」であり、「演出の効いた最も効果的なリアルさ」ってこと。これらは言ってみれば劇物であり毒物だ。ただ、劇物や毒物がごく少量ならスパイスや特効薬になるのと同じ原理は確かに成立する。しかし基本は劇物であり毒物なのさ」


「そうか…リアルなロボットが受けてるからただ単にリアルにしたりしたら…」


「えらいことになる。ついでに言っとくと、ガンダムはもともと明朗快活なトーンじゃないが、それでも後半は更にシリアスになって、戦死者も大勢出る。この「シリアスさ」というスパイスを「面白さの本質」と誤解したりしたら…」


「ラストで宇宙が吹っ飛んだり洪水で人類が絶滅したりするって?」


「そこまで行かんでもいい。ただ、明るい展開が軽薄なアニメで、重苦しいシリアス展開が重厚なアニメだと勘違いするバカはいつの時代もいるからな」


「そうだな」


「とあるムックの文章が忘れられん。全部覚えてないから大意を再現するとこんな感じだ。「我々はそろそろ必ずしも正義が勝たなかったり、結末が暗かったり陰鬱だったりするアニメを「新たなる実験だ」などといって持ち上げる傾向を止めようじゃないか。娯楽性が低ければそのアニメが上等だなんてその考え方の方がずっと安易だぞ」ってね」


「う~ん…確かに耳が痛いけど、そのライターさんが今のハーレムラッキースケベ深夜アニメを観たらなんていうかな」


「具体的に何を指すのか分からんが、言いたいことは分からんでもない」


「シリアスさってやりすぎて鬱アニメになるのもどうかとは思うが、ハードバイオレンス魔法少女ものが一世を風靡する風潮だってある訳だし、単に能天気なだけのアニメ見ても仕方が無いと思うがなあ」


「だから何事も加減が大事だって」


「俺だって余り数を知ってる訳じゃないが、深夜放送で女の子主人公で変身して戦う「戦闘魔法少女」系のアニメはそれなりにあるだろ?」


「あるだろうな」


「その中でも「魔法少女まどか☆マギカ」が社会現象を起こしたとまでは言わないが少なくともオタク界隈では話題がそれ一色になるほど盛り上がったのはやっぱり「シリアスだったから」ということはあるだろ」


「…」


「ああいう現象見てるとシリアスにしたくなるクリエイターの気持ちは分からんでもないけどなあ」


「そりゃ同じく誤解だ。確かにまどかがシリアスなのは間違いないが、「シリアスだから」受けたってのは価値が転倒してる。「面白いアニメがたまたまシリアスだった」というのが正しいだろ」


「ロジックとして分かるが、実際問題ヤマト・ガンダム・エヴァのどれもシリアス路線だ。ヤマトなんて毎週「地球滅亡まであと〇〇日」だぞ。こんな暗いアニメねーぞ」


「いや、やはり後付だ。「アニメ第〇の波」という言い方は確かにアニメの歴史の一断面ではあるが、それだけが全てじゃない」


「というと?」


「ガンダムは、確かにシリアスでリアルロボットものの始祖だ。だが同時にスーパー含めたロボットもののその時点での総決算にして異端という側面も併せ持つ」


「…?」


「実際問題、社会現象というなら「マジンガーZ」やら「グレートマジンガー」だってそうだろ。「ドクタースランプアラレちゃん」や「ちびまる子ちゃん」だって「ポケットモンスター」だって大ブームになってる。マジンガーは何だかんだ言っても戦いのアニメだから多少はともかくも、基本的にヒットしてる作品は明朗快活だよ」


「そりゃそうだが…」


「どうしてもオタクは「歴史に残った」ということになってる作品ばかりを持ち上げる傾向があるが、実際には「歴史に残る」作品ばかりでは無くて「世間的に大流行している」アニメでありかつ、「作品の歴史的価値」としては全く評価されていない作品というのは確実にある」


「その場限りの流行ってことか」


「ヤマトやガンダムは歴史に残ったが、反面視聴率的には苦戦し、打ち切られたが再放送で再評価された」


「どっちも一見しただけでは分からんほど入り組んでいるからな」


「逆の例もある」


「逆?」


「視聴率的には大健闘したが、下手すりゃ無かったこと扱いのアニメだ」


「何だよ」


「ハッキリ言えば「超時空要塞マクロス」だな」


「いやいやいやいや、十分歴史に残ってるよ!」


「完全に消えたとは言ってない。ただ、当時は「ガンダムに次ぐ第三の波!」と持て囃されてた。愛すべき佳作なのは否定せんが流石にひいきの引き倒しだろ」


「中間変形を含むバルキリーに、人が住めるサイズの超巨大宇宙船が人間型に変形…中には街があってアイドルもマスコミもある。スゲエアイデアだろうが」


「まあな。オタクの美少女好きが最初に爆発した煩悩アニメとも言える」


「戦闘美少女ってことか?」


「だから戦闘美少女系統は詳しくないんだって。あれは歌って踊れるアイドルとしてピンで戦ってた「魔法少女」と「戦隊もの」が融合した「セーラームーン」あたりから「プリキュア」方面に流れるんだろうが、そうじゃなくて「美少女が戦場に於いても目立つ現象」みたいなもんだ」


「???」


「女性パイロットについてはテストパイロットのジョブ・ジョンを完全無視して活躍してたセイラさんの例を挙げるまでも無くスーパーロボットにも大勢いたが、なんつーかそれ以下っつーか」


「全く分からん」


「ダイダロス・アタックって聞いたことがあるか?」


「あれだろ?右手のダイダロスを敵巨大戦艦にぶっこんでモンスターの主砲を撃ちまくるあれだよな」


「そうそれそれ」


「あれが何だよ」


「あの前提として「ピンポイント・バリア」ってのがある」


「何だっけ」


「要するにマクロスが巨大すぎるんで、小さな丸みたいになってるバリアを敵の攻撃が当たる箇所までその都度移動させて、防ぐってアイデアだ」


「…まあ、ありなんじゃないのか。科学的っぽい装いもあるし、全面バリアみたいなご都合主義にもなってない」


「トラックボールみたいな操縦桿を美樹本晴彦美少女3人が「はわわ!はわわ!」言いながら回してるんだが?」


「…」


「こういうところが「オタク臭い」んだよな。ちなみに「オタク」の直接の語源となった訳じゃないが、劇中で一条光がリン・ミンメイに「ところでオタク…」と二人称で話しかける場面がある。これは当時の「オタク」呼称が当のオタクの間でどの様に実際に使われていたのかのサンプルとされることがある」


「1982年でこの有様かよ…」


「マクロスもまた美少女だらけアニメだ。ハーレムとまでは言わんがメインの人間関係が三角関係だからな。スーパーロボットものって、何だかんだ言っても男臭いところがあるんだよ。女キャラは添え物っていうかね。あの眉毛の太い感じでないと「ガキ」には受けない。美少女が「はわわ!はわわ!」って言っててもガキは困るだけだ。そーゆーのを喜ぶのはヤング・アダルト層だよ。「オタク」と言ってもいいだろう。女のアイドルに興味持ち始める年齢層の男どもな」


「アイドルも好きだもんな、オタクって」


「リン・ミンメイは「アニメ史上最も性格の悪いヒロイン」なんて言われることもあるが、要はそれだけ現実味のある血の通ったキャラクターだったってことだろ。「カードキャプターさくら」が最初だと思われてるみたいだが、固定のユニフォームみたいな私服じゃなくて、毎回違った私服を着て登場した史上初のアニメキャラなんだそうだ」


「それだけ美少女を描くのに気合を入れてたって訳か…ロボットアニメだっちゅーに」


「外部から隔絶された…というか宇宙の真ん中に浮かぶ「都会だけの世界」…ってのは能天気だがある意味セカイ系みたいな閉じた理想郷だ」


「普通に考えたら農園地帯とか必要だもんな」


「そういうこと。ガキどもにはピンと来なかったみたいだが、色気づいてくる中高生や何と言っても大学生から社会人あたりに人気が爆発して、「打ち切り」どころか「視聴率あり過ぎ、おもちゃ売れ過ぎ」でなんと「放送延長」になった」


「ほ、ほほほ放送延長だって!?!?アニメだぞ!?」


「そうなんだよ。だから26話の予定だったのに無理やり引き伸ばされた。27話以降は完全な蛇足と言われてる」


「そんなアニメもあったのか…」


「ヤマトやガンダムは時代を先取りしてたが、マクロスは「時代にがっちりフィットした」って訳だ。お蔭で大人気。だが、いざその熱狂が過ぎ去ってみると「面白かったのは間違いないが、『第三の波』は言い過ぎだったよね」ってな空気になった。時代に合い過ぎて「時代遅れ」にもすぐになっちゃった訳だ」


「う~ん」


「これもアニメの理想の姿の1つだよ。間違いなくね。お馴染み劇場版公開時には徹夜組も出てお祭り騒ぎ。一般のテレビニュースやワイドショーなんかにも取り上げられて『社会現象』と報じられた。今じゃ忘れられてるが」


「じゃあ、「Z」はどうなんだよ?ヒットしたんだよな」


「そりゃあのガンダムの続編だからな。ネームバリューで相当耳目は集めたみたいだ。ただ、悪いけど「ガンダムでなければここまで注目されてない」アニメの1つだろうな」


「どうしてそうなった」


「…分からんが、少なくとも「Z」があんな調子になった理由って、当時のクリエイターは勿論アニメファンたちの切実な問題意識は間違いなくあっただろうな」


「これからのアニメ業界はどうあるべきか?とか真に目指すべきロボットアニメは!?みたいな思い込みってこと?」


「80年代ってのはそういう時代だったんだよ。そのせいなのか知らんが「Z」はファーストやイデオン、マクロスみたいに劇場版祭りになるくらいの熱狂も起こせなかった。…まあ、かなーーーーーり遅れて劇場版になるけどな」


「なるほどねえ」


「とはいえ、いざ今の時代に「Z」を観てみるとここまで脅されるほど難解とも陰鬱とも思えないかもしれん」


「そうなのか?」


「うん。色んな意味でその場で最善の選択肢を積み上げてストーリーが進行している様に見える。特に続けざまに観賞している世代だからそう思うのかもしれんけど」


「毎週とじゃ印象は違うわな」


「直前まで候補だった「ガンダム2(ツー)」という名称を退しりぞけて、しかも主人公交代をしたのは正に英断だった。これが「ガンダムシリーズ」として後に繋がる下地を作った」


「そうだな」


「でも、間違いなく「シャアとアムロのその後」を描くストーリーになってるんだよ。主人公はカミーユには違いないけど、アムロもシャアもかなりの存在感だ。毛嫌いしてる人はそういう視点でも観られる…とだけ言っとく。まあ、毎週毎週いやーな気分になるアニメだけどな」


「ネガキャンじゃねえか!…ZZもやる?」


「少しだけ」



スーパーロボットの定義


・血縁者(大抵は直系尊属)の作った巨大ロボットを子供が操る

・勧善懲悪

・敵は異文明・異星人などの「非・人間種族」(とはいっても日本語を話す)

・何故か日本だけ襲ってくる。もしくは主人公たちの行動範囲内で暴れる

・気合と根性、友情で勝利を掴む



リアルロボットの定義


・主役ロボットは工業製品であり、個人の発明家などによるものではなく企業や国家規模の団体による

・正義・悪の定義が必ずしも明確ではない

・敵は人間種族

・敵方にも意図があって行動している

・主人公たちは時には権謀術数、政治の駆け引きに振り回される



1979年

1月7日 - 『赤毛のアン』放映開始

2月3日 - 『ゼンダマン(タイムボカンシリーズ)』放映開始

4月2日 - 『ドラえもん』(第2作1期)放映開始。(今シリーズに関しては2005年3月15日に放送終了)

4月4日 - 『ザ☆ウルトラマン』放映開始

4月7日 - 『機動戦士ガンダム』放映開始

10月10日 - 『ベルサイユのばら』放映開始

12月15日 - 映画『ルパン三世 カリオストロの城』(宮崎駿監督)公開


マジンガーZ1972年(昭和47年)12月3日から1974年(昭和49年)9月1日

グレートマジンガー1974年(昭和49年)9月8日~1975年(昭和50年)9月28日

UFOロボグレンダイザー1975年(昭和50)10.5~1977年(昭和52年)2.27

ゲッターロボ1974年(昭和49年)4月4日~1975年(昭和50年)5月8日

ゲッターロボG1975年(昭和50年)5月15日~1976年(昭和51年)3月25日

勇者ライディーン1975年(昭和50年)4月4日~1976年(昭和51年)3月26日

鋼鉄ジーグ1975年(昭和50年)10月5日から1976年(昭和51年)8月29日

マグネロボ ガ・キーン1976(昭和51)9月5日~1977年(昭和52年)6月26日

超人戦隊バラタック1977(昭和52)7月3日から1978年(昭和53年)3月27日

宇宙の騎士テッカマン1975年7月2日から同年12月24日まで

大空魔竜ガイキング1976(昭和51)4月1日から1977年(昭和52年)1月27日

ゴワッパー5 ゴーダム1976年4月4日から同年12月26日まで身長30.0m

超電磁ロボ コン・バトラーV 1976(昭和51)4.17~1977(昭和52)5月28日

超電磁マシーンボルテスV1977(昭和52)6月4日から1978(昭和53)3月25日

闘将ダイモス1978年(昭和53)4月1日から1979年(昭和54)1月27日

グロイザーX1976年(昭和51年)7月1日から1977年(昭和52年)3月31日まで

ブロッカー軍団IVマシーンブラスター1976(昭和51)7.5~1977(昭和52)3.28

UFO戦士ダイアポロン1976年(昭和51年)4月6日から同年9月28日まで

惑星ロボ ダンガードA1977(昭和52)3月6日から1978(昭和53)3月26日

合身戦隊メカンダーロボ1977(昭和52)3月3日から同年12月29日

超合体魔術ロボ ギンガイザー1977(昭和52)4月9日から同年10月22日まで


無敵超人ザンボット3 1977(昭和52)10月8日から1978(昭和53)3月25日

無敵鋼人ダイターン31978(昭和53)6月3日から1979(昭和54)3月31日まで


宇宙魔神ダイケンゴー1978(昭和53)7月28日から1979(昭和54)2月15日


機動戦士ガンダム1979(昭和54)4月7日から1980(昭和55)1月26日


未来ロボダルタニアス1979(昭和54)3月21日から1980(昭和55)3月5日

闘士ゴーディアン1979(昭和54)10月7日から1981(昭和56)2月22日

太陽の使者 鉄人28号1980(昭和55)10月3日から1981(昭和56)9月25日

逆転イッパツマン1982年2月13日から1983年3月26日まで


伝説巨神イデオン1980年(昭和55年)5月8日から1981年(昭和56年)1月30日

無敵ロボトライダーG7 1980(昭和55)2月2日から1981(昭和56)1月24日

宇宙戦士バルディオス1980(昭和55)6月30日から1981(昭和56)1月25日

宇宙大帝ゴッドシグマ1980(昭和55)3月19日から1981(昭和56)3月25日

百獣王ゴライオン1981(昭和56)3月4日から1982(昭和57)2月24日

六神合体ゴッドマーズ1981(昭和56)10月2日から1982(昭和57)12月24日

戦国魔神ゴーショーグン1981年(昭和56年)7月3日から同年12月28日

最強ロボ ダイオージャ1981(昭和56)1月31日から1982(昭和57)1月30日

銀河旋風ブライガー1981(昭和56)10月6日から1982(昭和57)6月25日

銀河烈風バクシンガー1982(昭和57)7月6日から1983(昭和58)3月29日

銀河疾風サスライガー1983(昭和58)4月5日から1984(昭和59)1月31日

太陽の牙ダグラム1981(昭和56)10月23日から1983(昭和58)3月25日

超時空要塞マクロス1982年10月3日から1983年6月26日

超時空世紀オーガス1983年7月3日から1984年4月8日まで

超時空騎団サザンクロス1984年4月15日から同年9月30日まで

機甲艦隊ダイラガーXV 1982(昭和57)3月3日から1983(昭和58)3月23日

戦闘メカ ザブングル1982(昭和57)2月6日から1983(昭和58)1月29日

魔境伝説アクロバンチ1982年(昭和57年)5月5日から同年12月24日

装甲騎兵ボトムズ1983年(昭和58年)4月1日から1984年(昭和59年)3月23日

特装機兵ドルバック1983年10月7日から1984年6月22日まで

聖戦士ダンバイン1983年(昭和58年)2月5日から1984年(昭和59年)1月21日

機甲創世記モスピーダ1983年10月2日から1984年3月25日全長:2,050mm

銀河漂流バイファム1983年10月21日から1984年9月8日まで

亜空大作戦スラングル1983年1月24日から1984年1月27日まで

光速電神アルベガス1983(昭和58)3月30日から1984(昭和59)2月8日


鉄腕アトム(テレビシリーズ 1963年-1966年)- 脚本・演出

海のトリトン(テレビシリーズ 1972年)- 総監督・脚本

勇者ライディーン(テレビシリーズ 1975年-1976年)- チーフ・ディレクター(前半のみ)・演出・絵コンテ

ラ・セーヌの星(テレビシリーズ 1975年)- 監督(後半のみ)

無敵超人ザンボット3(テレビシリーズ 1977年-1978年)- 原作・総監督

無敵鋼人ダイターン3(テレビシリーズ 1978年-1979年)- 原作・総監督

機動戦士ガンダム(テレビシリーズ 1979年-1980年)- 原作・総監督

伝説巨神イデオン(テレビシリーズ 1980年-1981年)- 原作・総監督

戦闘メカ ザブングル(テレビシリーズ 1982年-1983年)- 原作・監督

聖戦士ダンバイン(テレビシリーズ 1983年-1984年)- 原作・総監督

重戦機エルガイム(テレビシリーズ 1984年-1985年)- 原作・総監督

機動戦士Ζガンダム(テレビシリーズ 1985年-1986年)- 原作・総監督

機動戦士ガンダムΖΖ(テレビシリーズ 1986年-1987年)- 原作・総監督

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(劇場用作品 1988年)- 原案・原作・総監督・脚本

機動戦士ガンダムF91(劇場用作品 1991年)- 原作・監督・脚本

機動戦士Vガンダム(テレビシリーズ 1993年-1994年)- 原作・総監督

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