ゲーム編06 ボードゲームについて 6
『チャオチャオ』 1/5点
「また低いな」
「『はげたかのえじき』のアレックス・ランドルフ翁の代表作で長きに渡った絶版からの復刻だが…絶版してたのも当たり前だな」
「…要はつまらんと」
「悪いけど完全に破たんしてる。ゲームになってない」
「解説しろよ」
「サイコロ出目をブラインド(目隠し)で振って、それがブラフだったかどうかを当て続けるゲームなんだけど、そもそも「サイコロ出目のあるなしが当たってたかどうか」と「数字が正しいかどうか」は別の論理なのに全く同列で語られてる」
「…はあ」
「最大の問題は「×」の存在だ」
「出目が無いわけだな」
「要するにリスクを取らないプレイヤーが全部正直に申告し続ける事態を恐れたんだろうが、このお蔭で物凄くプレイ感覚が濁る」
「はあ」
「指摘する側も落とされるリスクが同等ってムチャクチャじゃねえか。でも、パスありにすると単なるスゴロクになるからな」
「何も面白くないな」
「どうして出目をオープンにするルールが無いんだよ。結局のところ「当たってたのか、そうじゃないのか」が一番知りたいのに。物凄くもやもやする」
「う~ん」
「最低でも当たる・外れる論理は8種類以上に分岐するのに2種類に集約されてるのが問題だから、完全図解した上に指摘側のリスクを減らすハウスルール作りとか、考えられる限り工夫しまくったけど結局駄目。お手上げだ」
『コイン・エイジ』 1/5点
「これってクラウドファウンディングみたいなので作られたアイデアゲームだよな?」
「その様だ」
「そういうゲームって応援すべきなんじゃないのか?」
「だったら厳しく指摘するのも応援の内だろ。つまらんものはつまらん」
「どうつまらんのだ」
「どうして点数比較制なのかが分からん。エリアボーナスで倍付けってのも駄目」
「何でだよ」
「それまでちまちま1点を競ってたのにエリアボーナスで一気に引き離される。何だよそれは」
「…」
「点数こそ大きいが最弱の「4」何て誰がいつ置くんだよ…まあ、振った出目で置かなきゃならん場面は存在はするがね」
「でも、上書きとか移動ルールのどかしで点数を活かすとか…」
「細かいルールが多すぎなんだよ。こんなもん『先に手札を使い切った方が勝ち』でいいじゃねえか」
「え?でも数字はどうすんだよ」
「だから、数字は点数じゃなくて置ける論理を示すパラメータってことにすればいいじゃねえか。どうしてそんなに点数にこだわるんだって」
「あっ!そうか」
「『とにかく手元のコインを全部置く』ことにすれば「4」だろうが「1」だろうがバンバン置いて行く。当たり前だ」
「でも、それだとすぐにエリアが埋まっちまうぞ」
「そこに『論理』が出るんじゃねえの?コインをダイスよろしく振って枚数で行動論理を決める方式は悪くないと思う。けど、もう少し単純化した方がいいな。使い切ったコインの種類が振れなくなるのもよろしくない」
「しかし、そうなると圧倒的に先手有利じゃ?」
「自分のターンの行動を『2枚置く』『1枚移動 or 1枚回収』のどちらかだけにするとかすればいい。初手だけは1枚しか置けないとか」
「…アブストラクトじゃねえか」
(*「アブストラクト」…運がなく、キャラクター性、ストーリー性が無いゲーム。囲碁や将棋、オセロ、チェスなどが代表。麻雀やバックギャモン(≒すごろく)などは「運」の要素があるのでアブストラクトではない。完全に実力のみで勝負が付くので、突き詰めると「ゲームを楽しむ」というよりは「(戦略、定跡を)お勉強する」形に近くなって行く。また、完全に解析することが可能で、囲碁は先手有利、どうぶつ将棋は後手必勝という解析結果が既に出ている)
「この2択が任意に選べるならな。それをランダム(無作為)にすればアブストラクトにはならんぞ。そこでダイスの偶数奇数とかで決めればいいだろ。コインを振って表枚数数えてもいい」
「あ…」
「この頃のゲームは無駄に複雑にしようとし過ぎ!確かに単純なゲームは一つ破綻すると全部が崩れる危険性があるが、そこはデザイナーとして頑張ろうぜ?」
「そのルール面白そうだな」
「全ターンをサイコロ出目で進行するゲームはそれだけで無理なんだって。俺なんかは「カタン」でそれが証明されたと思ってたんだがな。少なくとも「極端なマイナス」「極端なプラス」が出る可能性がある設定にしておきながら毎回振らせるなんてどうかしてる。そういう「運ゲー・クソゲー設定」やめろって!しかも進行具合によっては必然的に投げられるコインが減ってくる」
「そうだな」
「たった1枚をちまちま振り続ける消化ターンの虚しさったらないぜ?」
「む~ん」
「志は買うので次のゲームに期待ってところで」
『サンファン』 1/5点
「なんでだよ」
「つまらんものはつまらん」
「確か、『プエルトリコ』の簡易バージョンなんだよな」
「ああ。『プエルトリコ』は傑作だが確かにルールが多いし時間も掛かって大変だから、どうにかして初心者を引きずり込もうと簡易版を作る試みはずっとあるらしい。異なるデザイナーの手で何バージョンも作られたらしいが、結局は本人のこれが発売された」
「で、つまらんと」
「少なくともこれをやると、デザイナーが何が一番大事と思っていたのかはハッキリわかる。それが『ヴァリアブルターンシステム』だ」
「ターンプレイヤーが選んだアクションを全員がやる奴だな」
「ああ。カードゲームになってもそこは譲れないらしい」
「どの辺がつまらんのだよ」
「本当に、とにかく面倒臭いんだ」
「面倒?」
「手札をエネルギーにするゲームは「デュエル・マスターズ」や「ディメンション・ゼロ」なんかがそうだが、折角来た手札を全部使えないフラストレーションが凄い」
「…っつってもなー」
「とにかく例外処理が多い。ボーナスとか。まさかの「下手に建物を建てると処理が面倒くさいから嫌だな」展開だよ。それが勝利条件なのに」
「そりゃお前だけだろ」
「これは『プエルトリコ』の面白さをどの辺に見るかの解釈によるだろうな」
「お前はどこだと思ってんだ?」
「俺は自前の箱庭が完成していくところだな。収穫が取れた瞬間はたかがゲームなのに実に嬉しい」
「ふ~ん」
「どうせワーカーも畑もないんだから、毎ターン収穫と売却ありにすればよかったのに。ヴァリアブルターンなんぞにするから折角の初心者も「…で?結局何をすればいいの?」ってなもんだ」
「売却って…勝利点はどうするんだよ」
「このゲームは建物を先に立てた方の勝ちなの!3つあった勝利…もとい、終了条件は1つになってんだから」
「じゃあ、どうすればいいんだよ」
「ハウスルール提唱しても仕方が無いっつってんのに…。まあ、コストバラバラの建物をバニラ(特徴なし)にしてもよかったんじゃねえの?大体、タイルだの何だのあんなにゴテゴテ付けるんならカードは収穫のチップ扱いで「全部土地」とかでいいじゃねえか。カードゲームにする意義が分からん」
「お前の提唱はルールを単純にしてばっかりだな」
「大事なことだ。謎の売却価格変動も無し!処理が面倒なだけ!そもそもヴァリアブルを疑似体験したいなら、全員同じフェイズで同じ処理をすればいいじゃねえか」
「え?でも、収穫抱えた敵に先んじて出荷させて腐らせるとかが出来ないぞ」
「だから!そういうのは『プエルトリコ』本家でやれよ!入門ゲームなんだから。そもそも「サンファン」でもそんなこと出来てねえんだから」
「あ…」
「「Magic:The Ghathering」風に言えばアップキープに7~8の効果が一斉に発動って悪夢みたいに面倒臭い。このゲームの専用ブログなんかもあるみたいだが、個人的にはパス!」
『ローゼンケーニッヒ』 1/5点
「…これまた低いな」
「本当に何が面白いんだかサッパリ分からん」
「個人的な好みで断定するなよ」
「いや、相当のファンでも展開が恐ろしく淡泊なことは認めてる。所謂「ボード+デッキ」系の典型ゲームで、盤面のコマをカードによる指示であちこち動かして自軍のコマで埋めていく…まあ陣取りの変形みたいなゲームだ」
「面白そうじゃん」
「そうか?本当に最初から最後までコマを動かすだけだぞ?しかも盤面はドンドン埋まって行くし、画面の隅っこでそっち方向のカードしか残ってなかったら全く動けない」
「む~ん」
「ここでアドバイスだ。Web上のゲームレビューで結論としてどっちつかずで面白いともつまらんとも断言しないゲームがあったとしたらかなりの確率で地雷だってこと」
『ラッキーナンバー』 1/5点
「何これ?」
「某ブログで絶賛されてたんで買ったが…やられたよ」
「駄目か」
「ああ。駄目だ。個人ボードを使うタイプで、ランダム(無作為)でタイルを引いて昇順に4×4を埋めていく。それだけだ」
「作業みたいだな」
「そう、作業さ。しかもとびきりつまらん作業だ」
「言い切るなあ…」
「大体降順だぞ?どんなタイル引いたって「置くべき場所」なんて決まりきるにきまっとるだろうが。確率の問題だ」
「まあな」
「これで「2ライン先に埋めたプレイヤーの勝ち」とかだと、リスクを取って大胆な置き方をしようとかって気にもなるが、全部埋めた方が勝ちなんだから、無難に無難に置いて行くに決まってる」
「だよな」
「一応引いて駄目だったタイルは場においてあるものと交換出来たりはする。だがそれくらいだ」
「公開情報か…」
「自分が捨てたものを他プレイヤーに利用されるのルールは『レーベンヘルツ』や『ケルト』なんかでも採用されてるが、そのデザインは大胆に攻める場合には有効だけど、最後まで無難運転した方が勝つこのゲームではより展開をつまらなくすることにしかならん」
「む~ん」
「アブストラクトほど理詰めで戦えず、かといって非アブストラクトの運によるダイナミックな展開も無い。両方のゲームのいいところを取らず、悪いところだけを取った様なゲームだ。負けが理詰めで確定し、運による理不尽で勝ったり負けたりする」
「ボロカスだな」
「まあ、このゲームを買ってしまったことで新しいアナログゲームを買う行為に恐ろしく慎重になるようになったんでその意味では感謝だがね」
[まとめ]
「ありがとう、参考になったよ」
「まあ、オレみたいな貧相な感想で良ければな」
「何でわざわざ語ってくれる気になったんだ?」
「ハッキリ言うと、カスタマーレビューで絶賛してあるのに、買って見たら全然駄目!なことが続いたんだよ。買ったってことは場合によっては数千円出してる訳で、損したと思いたくないから褒めちまうという事なのかもしれないけど、新しいユーザーには厳しい」
「ん~でもゲームなんて人の好みだからなあ」
「だったら、つまらんと感じた人間がいたんならそう書くべきだ。無理して面白いと思ってるゲームをつまらんと嘘付く必要はないが「おかしい、世評と違ってちっとも面白く感じない」と思ったんなら思い切って書くべきだ」
「まあ…」
「それでも次々に買いたくなっちまう魅力があるから困るんだけどさ。オレだって買ったはいいけど対戦相手に恵まれずにそれっきりのゲームも多い」
「機会があったらまたやろう」
「そうだな。まだまだ沢山ある。「Magic:The Ghathering」や「ドリームブレード」についても語りたいし」
「どこにそんな需要があるのか分からんけどな」
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