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ゲーム編03 ボードゲームについて 3


『ワードバスケット』 4/5点


「また評価高いな」


「最近思うんだけど、アナログゲームって、巨大ボードにリソース管理する1時間は掛かる様なのをやるんじゃなくて、5分で終わっちまうようなのを何度も何度も何度も何度もリピートする方が面白いんじゃないかってさ」


「そりゃ…考え方だろ」


「このワードバスケットは中でも中毒性が高い」


「そうなのか」


「手番も無い手札使い切りだからな。早いと30秒もあれば決着だ。アドレナリン出まくりさ」


「へー」


「ただ、合わん人には徹底的に合わんらしくて全く語彙ごいが出てこなかったりするらしい」


「個性があるからな」


「イベントカードが子供には理解が難しかったりする。合う人間なら100点満点で120点付くゲームなんだが、若干人を選ぶのと案外子供には難しいんでマイナス1点」


「へー。じゃあオススメなんだな」


「ああ。値段も安いしリスクは低い。自分自身は合わなくても周囲の人間がハマったりするぞ」




『カタン』 3/5点


「こんなもんか」


「アナログゲームと言えばトランプか人生ゲーム、UNOせいぜいモノポリーという時代を終わらせた画期的なゲームだな」


「いいじゃないか」


「何と言っても豊かなイメージがトランプの「ババ抜き」当たりとは比べ物にならんよ」


「そうだな」


「ただ、レーベンやらドミニオンに慣れちまうとサイコロの出目に余りにも左右されるゲーム性がちょっと…な」


「どういうことだよ」


「自分の目が全く出ないのに他人の目は出まくる…なんてのも普通だ」


「そんなこと言ったらゲームなんて出来んぞ」


「確かにそうなんだが、「盗賊」システムが大問題だ」


「ほう」


「最も出やすい目である「7」で盗賊が出ること自体は構わんのだが、同じプレイヤーを連続して狙うことに対する制限が全く無いから、簡単に「いじめ」が出来ちまう」


「いじめって…」


「トッププレイヤーを妨害するのは多人数ゲームの宿命だからそれはいいんだが、余りにも狙われ過ぎて手札もボロボロ、収穫も全部パーになることが延々続くと猛烈に空気が悪くなってくる。どんなに温厚なプレイヤーでも怒り出しはしないが、無口になるくらいにはなるんだ」


「でも、ゲームだぞ?」


「やっとこさどかせられた盗賊が、次のプレイヤーが「7」を振ってまた戻って来たらどうする?」


「あ…」


「しかもその間、自分が複数配置していた「8」の目が出まくり、やっとどいたら「8」が全然出ない」


「…カタンあるあるだな」


「こんなもん、「連続して同じプレイヤーを目標とする盗賊コマの配置及び再配置は出来ない」とすれば済む。古いゲームだから今のトレンドから明らかに外れる「プレイヤー直接攻撃」要素がムキ出しで残ったままなんだな」


「う~ん…」


「ぶっちゃけ、手札バーストだけにして盗賊コマ廃止でも構わんと思ってる。ラージェストアーミーの扱いをどうするかって問題はあるが」


「えー…」


「場を充実させることがスコアマーカーになっていると同時に勝利に近づくポイントにもなってるから、一旦差が付き始めると逆転はかなり難しい。一周回ってくる間にダントツのビリである自分は手札がすっからかんなのに、そんなにカードいらないトッププレイヤーが持ち切れないほどカード抱えてるなんてことがザラだ」


「あ、あるある…」


「4:1交換やら貿易港やら交渉やらチャンスカードやらは、全部「サイコロ出目」による運の要素を和らげようとして導入デザインされたものだろ?要するに最初から「運」の要素が物凄く大きいことは承知だった訳だ」


「む~ん」


「世界大会も開かれてるが、初期配置で勝敗は7割確定すると言われてるらしい」


「オススメ出来ないと」


「申し訳ないが現状ではそう言わざるを得ない。人の好みはあるから、持ってる人がいたならプレイさせてもらってから購入は決めた方がいいだろう」




『ヘックメック』 2/5


「また厳しいな」


「小箱の「バースト系ダイスゲーム」だ。似たようなのは多分100個くらいある」


「おいおい」


「すれたゲーマーなら分かるが、ババ抜きしかやったことが無いプレイヤーがダイス取り除きの「論理」を駆使できるとは思えん」


「…初心者に厳しいってことか」


「敷居の高いゲームは往々にしてハマったらより面白かったりはするがね」


「何が駄目なんだ?」


「計算してみると分かるが、獲得できるタイルの平均点が出目の平均点よりも遥かに上だ」


「は?」


「要するにタイルが取れないことの方が多いんだよ。最終得点0点で終わることも多い」


「ふーん」


「それならそれで構わんが、プレイヤー同士の絡みが少なすぎると思ったのか手持ちの一番上のタイルは取り合いの対象になるから、特に多人数でやってると収束性がかなり悪い」


「中々終わらん訳だ」


「ああ。取れるタイルが一つも無かったら問答無用で最大タイルひっくり返しにするとかすればいいのに、細かい詰めが甘い印象だ。最も、しばらくぶりにやったらダイス残しが上手くなってたのか出目が良くなってたのか30点台もバンバン出して結構ゲームとして成立してたんだけどね」


「だったらこの評価マズいんじゃないのか」


「いや、ゲームシステムとしてはバースト系ダイスってのはアリだとは思うけど、多人数ゲームにする意義がそれほど見いだせないんだよなあ…」




『チーキーモンキー』 4/5


「聞いたことないな」


「バースト系ダイスゲーム…というかヘックメックのいいところだけ取って洗練させた様なゲームだ。デザイナー同じだからかな」


「へー」


「トークンを引いて、場に晒す。同じのを引いたらバーストで全部戻す。いつでもやめていい。最大枚数獲得したプレイヤーの勝ち。簡単だろ?」


「簡単だが、そんなチキンレースの連続みたいなゲーム面白いか?」


「まず、トークンは種類ごとに枚数が全部バラバラ。これで引き続けるかどうかの目安になる」


「ほう」


「タイルの一番上は相手に狙われるんで、要するに取った取られたがめまぐるしく展開する。これは楽しいぞ」


「へー」


「基本的には枚数勝負なんだが、種類に付き動物最大プレイヤーにちょっとだけボーナスがあるなど、「大きすぎず、小さすぎないボーナス」で勝負にスパイスを付ける絶妙な調整がいいね。同じデザイナーとは思えん」


「なるほどな」


「日本語版のおさる人形型きんちゃくが犯罪的なくらいに可愛い!これはそれだけで買いだな」


「…人形好きだったとは」


「人形嫌いでも人形に目覚めるくらいに可愛いぞ。ゲーム的には軽くて「プエルトリコ」みたいにそればっかりやるゲームサークルが誕生したりはせんだろうが、実に運と実力のバランスがいい佳作だ。オススメ…でも問題も…」


「何だよ」


「熱心なゲームファンには信じられないかも知れないが、ここまで単純化されていてもゲーマーズゲームのカテゴリに入るんだよ」


「…難しいってのか?」


「残念なお知らせだが、ごく普通のババ抜きかせいぜいUNOで十分な“一般人”の皆さんにとっては「大富豪」よりもルールが多ければ放り出すに十分だって事実だ」


「んなわけないだろ」


「個人的体験談だとそうだ。『ジレンマ』なんぞクスリにもしたくない。それが一般人だ。だからこのチーキーモンキーでお互いに戦略的思考でやりあえるようになるまで一般人の知人たちを鍛えるのは…現実的じゃないだろうなあ…」


「おまえの親戚たちはそもそもゲームに向いてねえよ。てかならどうやってプレイしたんだ?」


「1人で3人分をプレイする疑似プレイでだ」


「…何か寂しい奴だな」


「手札を持たないし、全てオープンリソース。問題無い。お蔭でかなり面白いこともわかったし」


「やれやれだぜ」




『ツォルキン』 2/5点


「低っ!いいのかこれで」


「ハッキリ言ってやる。王様は裸だってな」


「いいじゃねえか楽しんでる人はいるんだから」


「ワーカープレースメントゲームの到達点とか言われてるな」


「その様だ」


「巨大な歯車でワーカーの待機時間を大量かつ一度に管理するシステムはお見事。ただ、納得できないところも多い」


「聞きましょう」


「どのレビュー読んでも書いてなかったんでびっくりしたんだが、なんと「ワーカーの設置」にはコストが掛かる」


「は?」


「まさかそんなもんにまでコストが掛かるって聞いてなかったから驚きだよ。しかもワーカーを取り除いて何かの収穫が得られると思ったら「何かをする権利を得る」だったりする」


「権利を得る?」


「そう。〇〇が買えるとかそういうの」


「面倒臭いな」


「ワーカーの設置 → 待機 → 除去ってそれだけで「コスト」なんじゃないのかね?てゆーか何かの購入行為にお金みたいなサブゲージ要求するんだったら、それはいつでもできるってことじゃないのかね」


「む~ん」


「とにかく出来ることが多すぎて手一杯。「それをやって何かいいことあんの?」としか思えないことが当然の様に要求される」


「それこそ「慣れ」なんじゃないのか?」


「恐らくそうなんだろうが、流石にハードル高すぎだ。面白さに到達する前に飽きちまう。他にも問題があるぞ」


「言ってみろよ」


「アイコンが多用されてるんだが、物凄く分かりにくい。一から覚えないと無理だ」


「だから「慣れ」だろうが」


「普通は「慣れれば面白い」ゲームなんだったらその上で評価するけど、これはキツいわ。Web上でレビューしてる奴絶対2回目以降やってないだろ?」


「そんなわけあるかよ」


「どっちにしてもオレは薦めない。「単純だけど、奥が深い」ってのが理想のゲーム!「複雑だから、把握するのが大変」ってのは苦労による疲労を満足感と錯覚してるだけだと思うな」


「そんなもんかね」


「あれだけ面白いと思ってるレーベンヘルツですら滅多にプレイ出来んのに、セオリーどころかゲーム内で起こる事も把握出来んゲームにリソース裂けんもん」


「それにしても余りにも一面的だ」


「個人的な感覚になるが、そもそもゲームなんぞどうしてプレイするのか?って話につながる」


「何を言いだすんだよ」


「他のプレイヤーは知らんけど、オレに関して言えば『プレイすることそのものが楽しいか』に尽きる」


「はあ」


「てっきり、「ワーカーを設置して、回収すればこんなにいいことが!ワクワク!」ってな感覚を味わえると思ってたんだよ」


「味わえなかったってか?それこそ好みの問題だろうに」


「そういうこと。でもこういう主観的で偏ったレビューって大事だと思うぞ」


「う~ん」


「このテーマは独立してまたやろう」



(続く)


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