表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/94

ジブリアニメについて その7


・ ロリータ成分控えめ


「これは?」


「宮崎監督が幼女好きなのは言わずもがなだな」


「…そういう言い方は…」


「あんだけあけっぴろげだと触れない方が失礼だと思うが」


「まあ…そうとも言える」


「主人公が女ってだけで大作冒険活劇の劇場アニメとしては英断だったと思うが、それでもロリ風味はこの頃まだ控え目なんだな。ナウシカの年齢はハッキリ明言されてないはずだが、ロリコンのストライクゾーンよりは高い」


「…コメントしづらいんだが」


「要するにそれによって客観視点を保てた訳だ」


「…はあ」


「この後、シータにサツキ&メイと主役の年齢はどんどん下がっていくぞ」


「…」


「魔女宅ではちと上がるが、およそおっさんが描くテーマとしては最も縁遠いであろう思春期の女の子の自立だ」


「個別にやるんじゃないのか?」


「すまん。先走ったな」


『天空の城ラピュタ』

1 魅力的な「飛行シーン」がある

2 起承転結(序盤+ラスたち)構成がしっかりしている

3 燃える展開

4 笑いの要素がある

5 「喝采」シーンがあって終わる


「…見事なくらい全部当てはまる。怖いくらいだ」


「確かに」


「まあ、後付けしてんだから当たり前と言えば当たり前だが」


「…確かに空飛んでるな」


「空を飛ばない映画はジブリ映画じゃないよ。オレに言わせれば」


「敵が味方になる展開も燃えるな」


「それはまた別の法則なんだがね」


「何だよそれは」


「ジャンプの三原則は知ってるな」


「友情・努力・勝利だ」


「なら「ジャンプ盛り上がる三法則」は知ってるか?」


「何だそれは?」


「アニメ雑誌に紹介されてたそれだが妙にしっくりくる。こういう展開だと盛り上がるって奴」


1 味方が敵に倒される

2 敵が味方になる

3 「新たなる敵」が現れる


「…確かに」


「一部の少年漫画なんぞ、基本的にはこの繰り返しだ。ともあれ「娯楽映画の教科書」とすら言いたくなる「ラピュタ」に今更付け加えることなんぞほとんど無い。一応こっちもチェックしとこう」


・ ブラックな味わい控えめ

・ ロリータ成分控えめ

・ ドロドロぐちゃぐちゃ要素控えめ


「ブラック風味はあるよな。主にドーラ一味関連で」


「控え目だと言ったろ。注目すべきはあれだけ人が死にまくってるのに人体破壊・欠損・変形描写や「ドロドロぐちゃぐちゃ」描写がほとんど見られない」


「当たり前だろうが」


「もののけ姫はそのオンパレードなんだが?」


「あ…」



『となりのトトロ』

1 魅力的な「飛行シーン」がある

2 起承転結(序盤+ラスたち)構成がしっかりしている

3 燃える展開

4 笑いの要素がある

5 「喝采」シーンがあって終わる


「恐ろしいのは、明らかに子供向けに割り切って作ってるはずのトトロですらこの展開に沿ってるってことだ」


「…そうだな。でも俺は初見で結構違和感があったんだ」


「ほう」


「最後、「メイが行方不明になった」ってんで探そうと盛り上げるよな」


「ああ」


「なんか無理やり盛り上がりを仕込んでるみたいで不自然っつーか」


「そうだな。しかし、後年の映画はそういう展開を拒否してるからただでさえつまらんものがよりつまらなくなってる」


「…」


・ ブラックな味わい控えめ

・ ロリータ成分控えめ

・ ドロドロぐちゃぐちゃ要素控えめ


「ロリ描写は…ちと出てるな」


「噂の入浴シーンか…そういう目で観るからいやらしく感じるんだよ」


「オレはロリコンじゃないから別に単なる親子の入浴シーンにしか見えんがね。しかしまあ、許容範囲だろ。注目すべきは「ドロドロぐちゃぐちゃ」描写がゼロと言っていいほど出てこないことだ」


「当たり前…と言いたいところだが確かにそうだな」



『魔女の宅急便』

1 魅力的な「飛行シーン」がある

2 起承転結(序盤+ラスたち)構成がしっかりしている

3 燃える展開

4 笑いの要素がある

5 「喝采」シーンがあって終わる


「…ホントだ。これも飛んでる…」


「それどころか、思春期のスランプそのものを象徴してる。メインテーマだ。ラストに精神的に吹っ切れたキキは『飛べるようになる』ことで克服した描写になってるんだ」


「…やっぱジブリは飛ばないと駄目だな」


「だろ?」


「正直この映画も最後の盛り上がりを作るのに苦労してる。トンボが飛行船に巻き上げられてそれを助けるのがラスたちだから、人類の危機に立ちあがってたナウシカやラピュタから見れば随分とスケールダウンではある」


「む…」


「オレはジブリのリベラル臭っつーかヒッピーっぽかったりフェミニスト気取ってる雰囲気が余り好きじゃないんだが、この映画にはちとそういうところがあるな」


「お前がそんなにマッチョ野郎だとはな。女主人公が気に入らんのだろ」


「意義は認めるが、少なくとも大人の男が本気で観る映画にはならんわな。ナディアほどじゃないがうざったいキキのせいかしらんが、観てていちいちつっかかる。それでも最後は喝采シーンで気持ち良く劇場から出してくれる。こと「エンターテインメント」という観点で見れば「AKIRA」とケタ違いなのは分かるよな?」


「…いちいち引き合いに出すなよ。恨みでもあんのか」


「別に。これが「オネアミスの翼」でも一緒さ。カルト映画も結構だがまず娯楽であるべきだろ」


「お前の言い方だと、公開時にはこけた「ブレードランナー」も認めなくなるぞ」


「…次行くぞ」



『紅の豚』

〇1 魅力的な「飛行シーン」がある

△2 起承転結(序盤+ラスたち)構成がしっかりしている

△3 燃える展開

〇4 笑いの要素がある

〇5 「喝采」シーンがあって終わる


「この辺から怪しくなってくる」


「おいおい」


「まあ、おおむね要素は満たしてるんだが「縮小再生産」と言う感が否めない」


「何様だお前は」


「元々女主人公を配することが多かったジブリアニメだが、この映画だと露骨だ」


「ん?主役はおっさんでしかも豚のポルコだろうが」


「主役はな。それ以外は女ばっか。Zガンダムみてーだ」


「また問題発言を…」


「もとは機内上映用の短編だったが、あれこれする内に長編に格上げになった。もう完全に描写が『マンガ』になりさがっちまってる。ハードボイルドな「ナウシカ」を愛する向きには悲しいぜ」


「どういうことだよ」


「序盤にならずもの軍団が子供を沢山さらうんだが、「一人残したら仲間外れになって可哀想だろうが」みたいな理由で全員つれていく」


「あったなそんな展開」


「その後も子供に振り回されっ放しだ」


「面白いじゃないか」


「未来少年コナンならガキなんぞ皆殺しだ。笑えるのと描写がエキセントリックなのとは違う」


「…それは…」


「この野盗連中はフィオの言いなりになるし、描写がマンガなんだよ。明らかに非情に何人もぶっ殺しているだろうことが画面通して分かるドーラ一家とは全く違う。こういう言い方が相応ふさわしいかどうか知らんが、深夜アニメレベルだ」


「俺はその発言には関わり合いになりたくないな。読者のみなさーん!問題発言したのはこのアホであって俺じゃないですからねー!」


「本気で深夜アニメに自信があるならアホの一言で真のファンは激昂したりせんから安心しろ。とにかく、こういう「マンガみたいな描写」があると本気で観られないんだよ。そりゃポルコの格好よさは分かる。ジブリには珍しいタイプのキャラであるジーナも魅力的ではある。しかし、ラストの戦いのスケールの小ささときたら…」


「毎度毎度世界の運命掛けて戦ってられないだろうが」


「あのな、全ては演出なんだよ。その物語の中で価値があると思えればどんなしょーもない物であってもジリジリするんだ」


「?」


「あの世界観で、賞品になったフィオが『ポルコが取り戻さないと殺される』みたいな切実さがあると思うか?」


「いや、だからそういう殺伐とした映画じゃ…」


「ジブリで一番人気なのは「ラピュタ」だよな?あの映画で何人殺された?ゴミみたいに?」


「…」


「ハッキリ言ってやる。ジブリ映画の面白さは劇中の死人の数に比例するんだよ!」



(続く)


ex           未来少年コナン

0 風の谷のナウシカ

1    1986年8月2日 天空の城ラピュタ

2 1988年4月16日 となりのトトロ

3         火垂るの墓

4 1989年7月29日 魔女の宅急便

5 1991年7月20日 おもひでぽろぽろ

6 1992年7月18日 紅の豚

7 1994年7月16日 平成狸合戦ぽんぽこ

8 1995年7月15日 耳をすませば

9 1997年7月12日 もののけ姫

10 1999年7月17日 ホーホケキョ となりの山田くん

11 2001年7月20日 千と千尋の神隠し

12 2002年7月20日 猫の恩返し

13 2004年11月20日 ハウルの動く城

14 2006年7月29日 ゲド戦記

15 2008年7月19日 崖の上のポニョ

16 2010年7月17日 借りぐらしのアリエッティ

17 2011年7月16日 コクリコ坂から

18 2013年7月20日 風立ちぬ

19 2013年11月23日 かぐや姫の物語

20 2014年7月19日 思い出のマーニー


「ジブリ的ヒット作」は以下の条件を満たす」

1 魅力的な「飛行シーン」がある

2 起承転結(序盤+ラスたち)構成がしっかりしている

3 燃える展開

4 笑いの要素がある

5 「喝采」シーンがあって終わる


・ ブラックな味わい控えめ

・ ロリータ成分控えめ

・ ドロドロぐちゃぐちゃ要素控えめ


・「風の谷のナウシカ」(個人的ベスト)

・「天空の城ラピュタ」(総合ナンバーワン)

・次点「魔女の宅急便」

・余技「となりのトトロ」

・イレギュラー「千と千尋の神隠し」

(続く)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ