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日本アニメの神髄は「テレビ」である その2


「我が国において「劇場アニメ」というのは常にテレビアニメの従属物だった。独立して観賞する媒体じゃなかったんだ」


「…分かっててわざと言ってるたあ思うが、劇場アニメの歴史はテレビアニメより遥かに長いんだが」


「30年は長い」


「テレビアニメを原作に持たない名作アニメ映画なんてオレですら幾つも知ってるぞ…そんな論が立つもんか」


「いや、それでも断言できるね。映画とテレビでは同じアニメでも文脈が全く違う。水と油なんだ」


「時間以外に違うところがあんのか?」


「全く違う。結論から言うと映画は「小説的」でテレビは「マンガ的」だ」


「…??そんな観念論では何が何だかさっぱり分からん」


「劇場映画…我が国にアニメ単体のアニメ『映画』作品とやらがあればだが…は、言ってみれば「実写映画」と同じ文脈で従えた方がいい」


「ひょっとして『実写映画とアニメ映画は違う』論か?」


「その通り」


「それってアニメ差別だろうが」


「本当に『アニメだから』と言う理由『だけ』で不当に貶められているんだとしたならば「アニメ差別」という言い方も出来るが、明らかに違うから区別されている」


「実写映画とアニメ映画じゃ何がそんなに違うんだよ」


「その答えはもう出した。「普通の小説」と「ライトノベル」の違いと一緒さ」


「実写映画が「小説的」…つまりはストーリー中心…で、「アニメ映画」は「マンガ的」…キャラクター中心ってことか?」


「ああ。だが、致命的な問題がある。そもそも「映画」という媒体は「マンガ的」なエンターテインメントの「うつわ」として全く不向きだってことさ」


「まだ分からん」


「映画は短ければ短いほどよく、テレビは長ければ長いほどいい」


「突然何を言いだすんだよ」


「今俺が考えたフレーズだが、悪くないと思う」


「もっと噛み砕いてくれ」


「アニメ映画の話でもいいんだが、逆にマンガ方面からのアプローチの方が分かりやすくなると思う。実は我らが「週刊少年ジャンプ」にはとある現象が起こっている」


「腐女子対応原作ばかりになったとか?」


「んーそうなんだよ。だから「週刊少女ジャンプ」なんじゃないかと言われ始めてて…ってこらー!」


「…ノリツッコミかよ」


「そうじゃない。「読み切り」が掲載されなくなったってこと。これは編集家の竹熊健太郎氏の発見だ。80年代を最後に「一作限り」の読み切りは掲載されなくなったらしい。連載の前段階の打ち上げ花火としての掲載はあるみたいだが」


「それが何なんだって」


「マンガ読者のリテラシー能力の低下さ。要はマンガってのは「お馴染みのキャラクター」たちがいろんなことをするのが見世物なのであって、一からキャラクターを覚え直し、その上その努力が全部無駄になる『読み切り』は最も効率が悪いマンガということになる」


「…マンガ的がキャラクター中心って話か…」


「実際、この所のマンガの「長期連載」傾向はハンパなものじゃない。幾ら人気があるからって30年も続くなんて異常だ」


「…まあな」


「「美味しんぼ」の山岡なんて連載開始時に30だったとしてももう30年経ってるからそろそろ還暦で定年だぞ。雄山はともかく唐人先生なんて普通に死んでるだろ。こっちの方が問題だ」


「…いや、それはいいから」


「マンガのキャラクター中心傾向は分かるな?ちなみに「読み切り」が絶滅した訳じゃない。お馴染み「アフタヌーン」の「四季賞」は今も継続してるし。ただ、かつてに比べても「人気漫画の長期連載化」は明らかだろう。これは「お馴染みのキャラクターたちと別れたくない」という、ある種の甘ったれた幻想とも言える」


「なんつー言い方をしやがる」


「フィクションなんだから別に構わんよ。同じ傾向は明らかに「テレビアニメ」には言えるんだ。アニメの放送期間が「クール」(13回)で区切られるようになったのはクオリティ重視の最近だろう。かつてロボットアニメは年単位だったし、実質半永久的に続く前提のアニメも多かった」



(続く)

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