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「小説」と「漫画・アニメ」の違い


「ライトノベルを定義してみてくれ」


「また議論を呼びそうなことを…」


「どうだ?」


「表紙がアニメみたいで、会話中心の小説…みたいな」


「それだとこの頃の新規表紙の古典なんかも当てはまっちまうぞ」


「夏目漱石や太宰治がライトノベルなもんか!怒られるぞ!」


「それならどういう?」


「…マンガみたいな小説…?」


「マンガみたい?とは」


「困らせるなよ」


「一応ヒントめいたものはある。例えば『ドラゴンボール』は知ってるな」


「そりゃな」


「主人公は誰だ?」


「馬鹿にしてんのか」


「大事なことさ。「こち亀」の主役は?」


「…ひっかけクイズか?両さんだよ。両津勘吉!」


「松本清張を読んだことは?」


「全部じゃないがあるぞ」


「『点と線』の主人公の名前は?」


「…え…」


「どうした?読んだんだろ?」


「そうだが…」


「これがマンガと小説の違いだ」


「…」


「一言で言えば、マンガは「キャラクター中心」、小説は「ストーリー中心」ってこと」


「…そうか…」


「多くの場合、小説に関しては別に読後に主役やら登場人物の名前が思い出せなかったとしても少なくとも内容を把握するのに致命的な支障となってない。これは「ストーリー」こそが一番大事な要素であることを示している」


「うん」


「対してマンガは、少なくとも主人公の名前も思い出せないなんてことはまずありえない」


「…そうだな」


「「らんま1/2」の解説をしようとしたならば、大半は主人公たるらんま自身の解説となってしまうだろうし、それがイコール漫画の解説となっているといえる」


「うん」


「一方で小説の内容を解説する際に、主人公の名前を言わずに行うことは別に不可能じゃない。「罪と罰」で大事なのは主人公がラスコーリニコフであることよりも、金持ちのババア大家をぶち殺すのは許されるかどうかというテーマの方だ」


「…そりゃそうだが…」


「答えは出てるだろ。「ライトノベル」は「キャラクター中心」というマンガの要件を大いに満たした「小説」な訳だ」


「ストーリーはどうでもいいってのか?」


「極論するならばそういうことになる」


「しかし、ストーリー中心のライトノベルなんて幾らでもあるぞ」


「そのライトノベルは主役キャラのイラストが表紙になってないのか?」


「それは…」


「あくまで原則の話だ。例外をあげつらっても実りは無いぞ。ごく一般の小説と言うことになっている小説でも大いに「キャラ立ち」してる主人公などザラにいる」


「…で?だから何なんだよ」


「これはアニメでも同じさ。アニメとマンガの親和性が高いことは釈迦に説法だろう」


「うん」


「「キャラクター中心」論理はアニメ=マンガ=ライトノベルと結べる。仮にこれを「マンガ的」と呼ぶ」


「マンガ的イコールキャラクター中心ってのか?」


「そうだ」


「ほーお、それで?」


「ストーリー中心のそれを「小説的」と呼ぶ。他に表現が無いし、ある意味これの方が分かりやすいことも多い」


「「小説的」?小説のことを言うのにか」


「別に小説に限らない。「小説的な映画」だって「小説的なマンガ」だってありえる」


「…悪い、良く分からん」


「ここから「アニメ映画」と「テレビアニメ」の話にやっと入れる。我が国ならではの特殊事情が詰まってるからよく聞けよ」



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