ヤマト・ガンダム・エヴァの共通点 その5
「どうしても納得できん。ならどうしてオタクアニメは女の子が主人公のものばかりなんだよ」
「そういうアニメが時代作ったか?別に正邪を判定してる訳じゃないと何度も言ったろうが」
「「攻殻機動隊」とか「涼宮ハルヒの憂鬱」とか」
「どっちもかなりの程度一般人も観ていようがオタクアニメだ。そもそもオレはハルヒの主人公はキョンだと思ってる。まあ、これはシャーロック・ホームズの主人公がワトソン先生だと言うようなもんとも言えるが」
「オタクのくせにこれらを否定するのか!?」
「だから作品を否定してんじゃなくて、これらの作品が「ガンダム」みたいに時代を作ったかって言ってんの!そしてそれが悪いなんて一言も言っとらん。世の中のアニメが全部時代を作る方向を目指すべきなもんか。渋い通好みポジションのアニメがあっても何の問題がある。面白さは最高だが、誰もが知ってる作品じゃないってだけの話だ」
「しかし…「魔女の宅急便」とか「千と千尋の神隠し」とか「ハウルの動く城」とか」
「映画は別!しゃーないから例を挙げてやる。主人公は多かれ少なかれ作者自身でもあるんだ」
「ま、そうだろうな」
「ガンダムで作者の分身はアムロなのかシャアなのかって話はあるが、途中で死ぬ予定もあったシャアがメインではあるまい。ファーストより後はともかく」
「それで?」
「男が描いている以上、ウソ偽りなく『本音』を代弁してくれる存在でないと切実さが視聴者に伝わらんのだ。まがいものは見抜かれる」
「…」
「エヴァがどうしてあそこまで受けたかだが、シンジが「駄目な自分」を作者の憑代となって『これでもか』というほどさらけ出した切実さがあったのは間違いないだろ」
「…まあ、そうとも言える」
「実は最初、エヴァはシンジにあたる主人公が女の子で企画が進んでいた時期がある」
「ええっ!?!?そうなの!?」
「実はそうなんだ。断言できるが、そうだったならば“絶対に”ここまでのブームになってない」
「…知らんかった…」
「もしもそうなってたら、十把ひとからげの「よくある気色悪いオタクアニメ」として「知る人ぞ知るカルトアニメ」位の位置に納まって、思い出す人もあまりいない存在になってただろうな」
「なんてこった」
「紆余曲折あって、主人公は男の子になったんだが、これによって作者と主役の距離が極端に近くなり、「作品としての役割」以上に「代弁者」として振る舞う様になる」
「…元は綾波が主役みたいな感じか?」
「今となっては分からん。ただ、…オタクのみんなには悪いんだが一般人が「視聴者はみんな男なのに、主人公が女の子のアニメ」と聞いた時の無意識のリアクションは…分かるな?」
「…気持ち悪い…」
「そ、そういうこと。少なくとも「公言して恥ずかしくないアニメ」となるかどうか」
「もしかして、時代を作りたいんなら主人公が女の時点でアウトって言いたいのか」
「うん。綾波系じゃなくて、「碇シン子ちゃん」…じゃあんまりだから「碇ひとみ」(名前は適当)でシンジみたいにいじいじした女の子が「逃げちゃ駄目よ!」とか言うアニメだったとしても、余り男の視聴者が共感できるとは思えん。遠い世界のフィクションの出来事だ」
「確かに心理的な距離は遠いな」
「ぶっちゃけ今の深夜アニメとかそんなんばっかだぞ」
「う……確かに…ってオレは同意せんぞ。炎上はお前が引き受けろ」
「当然だ。で?とりあえずこれでいいか」
「それでもスッキリせん。女の登場人物はダメなのか?女は時代を作れないのかよ」
「何言ってんだ。主人公じゃ駄目ってだけで、脇役で存在感示せばいいだろうが。惣流・アスカ・ラングレーはあそこまで女性人気を獲得してるが別にエヴァの人気の邪魔なんぞしとらん」
「このテーマまたやってくれ…劇場版についてはどうだ?」
「やっと次のテーマ行けるな」
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「時代を作ったアニメの原則」(暫定版)
1・一話完結・大河ものである
2・主人公が男である
3・世界の運命が掛かっている
4・テレビアニメである(地上波キー局の、夕方~夜までの時間帯に放送され、再放送された)
5・劇場版と称して「テレビの総集編」が公開され、後に「新作」が公開された
「時代を作ってないアニメの原則」(暫定版)
1・一話完結ではない(だらだら続く)
2・主人公が女である
3・世界の運命が掛かっていない(≒日常系)
4・テレビアニメでない(OAV・劇場版)など(地上波キー局の、夕方~夜までの時間帯に放送され、再放送されていない)
*「いいアニメ」「駄目なアニメ」の定義ではないので注意
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