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ひざまくら
お母さんはわたしをよくひざに抱いてくれるわ。
温かくて、柔らかくて、広くて、とても気持ちがいいの。
もちろん、わたしがお母さんのひざで寝たいときだけよ。
捕まえられて、ひざの上に連れて行かれても、そんな気分じゃないときにはさっさとおりるわ。
当然でしょ?
それにお母さんはわたしがひざにいるときにはわたしを一番に優先してくれるのよ。
「ポンがひざにいる時には、誰も何も頼まないでね! 電話も他の人が出てちょうだい!」
わたしのためにお母さんは徹底しているわ。
愛されるレディはこうでなくっちゃね。
愛されるって、罪なことね。