第83話 騎士
意味がない 意味がない
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「ふぁ......ぁ....」
街中では相変わらず賑わいが絶えない、ハロルドとへヴァッジ討伐の合計は金貨70枚、すでに冒険者としてはかなりの金持ちだ。リルートが歩いているとずらりと並んだ騎士の一行を目にする。そんな騎士達であったが、リルートが気にすることなく通り過ぎようとすると、引き留められる。
「リルート様ですよね?」
「うえ........」
リルートが振り返るとそこには騎士がいた。リルートは驚き戸惑っていると騎士は兜を外す。
「なーんてな、俺だよ」
兜の中にいたのはフレッドであった。リルートはその顔を見た瞬間に指をさし頬を緩ます。
「フレッドじゃーん! 久しぶり〜?元気だったー?」
「まあな、お前今すごいらしいからなあ」
「え?」
リルートが困惑しているとフレッドはふふっと笑いながら言う。
「そもそも今回の任務はお前たちを探すのが目的だったんだよ、ついてきてくれ」
「えー.....まあいいや」
そうしてリルートは騎士団についていき、王城に入ることとなる。
「本当に入って大丈夫...? お前が植木鉢だ!って髪の毛を間引きされたりしない...!?」
「しないしない、ていうかどういうことだよ」
王城は今まで見たことのないほど綺麗で赤を基調とした広々とした空間にシャンデリア、場違いとも言えるような空間であった。
そうして応接間に行くと、そこにはクルトやエレノア、ラティナ、アモス、コルク、イロアス、さらには冒険者達が何人もいた。
「あれ....みんないるんだ」
「ようやく来たか.....とりあえず話をしようか」
「マルクスのアジトが見つかった」
騎士団長アランのその言葉で全員が固まる。
「ここ数ヶ月でへヴァッジ、ハロルドが死んだ。今までにないほど事態は好転している、今こそやつを打ち倒すときなんだ、だからこそ君たちの力を借りたい」
皆が黙る中で先制をきるようにイロアスは口を開く。
「それで、報酬はなんだい?それが聞きたいんだが——」
「1人金貨10枚だ」
金貨10枚は慎ましく暮らせば2年は暮らせる額である、皆が困惑し互いにざわつく中でイロアスは余裕そうに質問を続ける。
「へえ? ちなみにマルクスにかかってる懸賞金300枚は?」
「マルクスの首をとったものへの賞金もそのままだな」
「そんなに金をかけるのか? まあ今までよりは状況はいいから、当然だとは思うぜ。まあ.......」
イロアスはリルートの方を見るとニヤリと笑い、指を指す。
「まあそいつの成果ってわけだろ? いいね、俺はやるよ」
イロアスの言葉に賛同するように冒険者たちは次々に手をあげ、そしてリルート達も参加することを決意する、そうして皆が意気込んでいると、1人の男が部屋に入る。
黄土色の短髪、緑の軍服を着た小綺麗な男で、整った口髭が生えている。その男は皆の前に出ると口を開く。
「私の名前はヴォルガー・ハンスレット、ここから東にあるリアスタ国から派遣された騎士だ、同じく今回の作戦に参加させてもらう」
リアスタ国はリルートが冒険者登録をした国で、大陸の中では中央に位置する。リルートはあることを思い出し、それを取り出す。
「あの、ヴォルガーさん!」
話し合いが終わり、ヴォルガーが部屋から出ようとしたところでリルートは引き止める。
「なんだい、私に用かな?」
リルートはその時、門番の騎士からもらった手紙を取り出し、ヴォルガーに見せる。
「.........なるほど.....」
ヴォルガーは怪訝そうな表情を一瞬取るが、すぐに表情が消え、リルートに向かって言う。
「2時間後に街の噴水があるところに来い、全て話す」
「........リルート、今のは....」
「うん、マルクスについて....だと思うけど....」
リルートは少し考え込んでいるとラティナが肩に腕を回し笑う。
「とりあえず準備するわよ! 食料もだけど、特にアモスは武器を早く研ぎ直しなさいよ、ボロボロ何だから!」
「イッヒッヒ、いい武器屋を知っていますよ、アモス殿」
「あ、うん.....ありがとう....」
それぞれが部屋を出ていき、そして2時間後、噴水のところへ向かうと、そこにはヴォルガーが既に待っていた。
「来たか」
「....待たせましたかね」
リルートがそそくさと近づくとヴォルガーは首を横に振り、ベンチに座る。
「マルクスのことだろ、いいさ。教える」




