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第73話 乱歩する拳

 リルートは剣を振るうがベンクトはそれに合わせてリルートの腕を殴り剣撃を弾くと、首を蹴る。

 「が.........あ........」

 リルートは意識が飛び、その場に倒れ伏しそうになるが、全身が痛い。ずっと痛みの続く感覚だ、でも、諦めるわけにはいかない。

 

 「うぅ.....!!」

 リルートの自分の足に自身の拳当てる。


 「なるほど、痛みを消しましたね」

 リルートが足から即座に引き抜いたのは麻痺毒の針であった。リルートは針を投げ捨てると剣を構える。

 


 カイルとリルートはベンクトを前後で囲む、アモスはハロルドの方へ剣を向ける。


 「あー、僕を警戒するだろうね、じゃあ始め———」

 その瞬間、アモスは横に払うように一撃を放っていた。しかしアモスの一撃を軽々と避けており、ハロルドは不敵に微笑むとアモスの顎を蹴り上げようとする。

 「あれ、外しちゃった」

 アモスは仰け反るように蹴りを避けると重剣を振り上げ、重撃を叩き下ろす。

 

 地面が破壊され煙が舞う、しかしハロルドはその一撃をかわしていた。

 「君の剣は単縦だな〜、すぐに分かっちゃうよ」

 ハロルドは笑っているがアモスは追撃をしようとした時、即座に腕が変形しで覆われ巨大な爪のついた腕へと変わり、アモスに一撃を放つ。


 直撃はしていない、僅かに腕に掠った程度でアモスにダメージはないが、アモスは大きく飛ばされる。 

 「じゃあそっちの二人は任せたよ、君ならその二人に遅れは取らないだろ?」


 ベンクトは特に答えることはなかったが、ハロルドはアモスの方へ向かうのであった。

 

 二人は同時に武器でベンクトを攻撃するが、ベンクトは斧槍を捌くと、地面に張り付くほど身体を最大限屈め、リルートを蹴り上げる。

 リルートは上に飛ばされ、天井に背をぶつけ地面へ落ち、既に意識を失い掛ける。


 ベンクトが拳を振り下ろす瞬間、リルートは転がりその一撃を避けるが次の瞬間、ベンクトが踵をリルートの顔面に落とし、骨の砕ける音と共にリルートは意識を失うのであった。



 (まずい......リーチが違いすぎる.....)

 カイルはベンクトに向かって3連突きを放つが、全て避けられ、ベンクトからの蓮撃を喰らう、

 身体を[布]にしてダメージを減らそうにも全てを防ぐことはできず悶える。


 コルクは気絶したリルートを運び、水を顔面にかけ、目覚めさせようとしてるがリルートは起きない。

 リルートに打たれた最後の一撃はコルクが庇った。このままだと負けてしまう。

 ベンクトがカイルに近づこうとしたその時、カイルは横薙ぎを放つがそれをベンクトは蹴り上げ、カイルの腹を殴ると同時に蹴り飛ばす。


 追撃しようとベンクトが距離を詰めた時、カイルはアモスが重撃を放った時に壊れたレンガを投げる。

 ベンクトはそれを避けるがその瞬間に斧槍で切り上げる。

 腕に僅かに当たったが切り傷ができた程度で足りない。ベンクトはそのまま受ける様子もなく二撃、三撃と拳を振るう。

 カイルは膝を地面につき、ベンクトが蹴りの体勢に入った時、巨大な槍がベンクトに向かって飛ぶ。

 「が.......!!」

 ベンクトの脇腹を裂いた。カイルが槍が飛んできた方向を見ると、ダンジョンの罠を起動したコルクがいた。

 「カイル様、追撃をお願いします....!!」

 コルクはリルートを起こすのに必死で頬を叩いている、カイルはすぐに立ち上がるとベンクトへ追撃に向かう。


 ベンクトが立ち上がる前にカイルは首を落とそうと斬撃を放つがベンクトはそれを紙一重で躱わすとベンクトはカイルの顔面を殴るが、カイルはそれを手で受け止めるとベンクトを膝で蹴り上げるがベンクトはその一撃を防御しカイルの胸、腕、腹に掌底をぶつけ、カイルはさらにダメージを受け続けるのだった。


 


  SAVE


 「リルート様、起きてください!!」

 リルートが視界を開けた時、そこがあの部屋でないことに気づいた、カイルがベンクトと戦っている最中だった。コルクの方を見ると腕が折れている。おそらくリルートを庇ったのだと考え、リルートが立ち上がる。

 「ごめん、コルク」


 リルートは道具箱からいくつかを取り出すと、ベンクトの方へ走り出すのであった。

 


 

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