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第70話 来伝の刺客

 「魔族は手足を切断しようが再生する。殺し方は二つ、心臓部にある核を破壊するか、首を切断するかだ」

 「心臓に核があるんですか....?」

 リルートの疑問に対して、クルトは自身の頬の傷を摩りながら言う。

 「人間は傷を自然に治療する、長い時間をかけてだがな、それは魔族も変わらないが.......魔族は随意的に一瞬で手足を再生させることができる、その再生器官を担っているのが心臓だ。だが考える器官は頭にある、そこを分断すれば再生することができずに魔族は死ぬんだよ」


 「そうなんですね......ちなみに魔族の使うあれは....魔法なんですか....? それとも恩恵.....」

 「恩恵とは違う.....というのが一般的な考えではあるが......同じものだと考えていい、あんまりこのことについては話すな。面倒なことになる」

 「どうしてですか?」

 クルトの言葉にリルートは首を傾げると、クルトはため息をついて言う。

 「こういうのは教会とかがうるさいんだよ、こんな言葉で目を付けられたらたまったものじゃない」

 リルートはその言葉になんとなく納得してるとエレノアは聞く。

 「ここからはどう動くんだい?」

 「とりあえず先に進んで押し上げつつ生存者の確保を優先する、後ろから来る連中を待ってもいいが、被害は少なくしたいからな」

 「了解、じゃあもう行くのかい?」

 「ああ、皆準備をしてくれ」


 リルートが立ち上がり、道具箱を背負おうとしたその時、アモスは聞く。

 「......えっと....クルトさんって何者なの?」

 「え? 何者もなにも.....傭兵って言ってたじゃん」

 リルートは怪訝な表情をしつつアモスの返すと、アモスは少し疑念の表情で言う。

 「.....魔族って相当強いはずだよ.....自分たちが連携して苦戦するような相手を.....一人で倒せるくらいには強い.......あんな強さだったら.....もっと有名になってもおかしくないと思うんだけど.......」

 「へえ.....まあそんなこともあるんじゃない?」

 リルートはあまり考えることをせず、クルトを先頭にダンジョンを進むのであった。




 *****

 ダンジョン地下2階

 「ほぼほぼ死んでるじゃないか、この死に方は魔族にやられたのかな?」

 青年は死体の傷を見て不敵に笑う。片目隠れの髪型、黄金の瞳を持った男、ハロルドは言う。

 「ハロルドさん、本当にリルートはいるんですかね?」

 ベンクトがハロルドに聞くと、フラフラと手を揺らしながらハロルドは言う。

 「あ〜、そのはずだよ。さっさと殺して死体を回収しとかないとね? 入り組んでるからすれ違いなんて面倒くさいからね」

 そう言って二人は、ダンジョン内を進んでいくのであった。



 

 

 「エレノア避けろ!!」

 魔族の頭上から大量の剣が現れ、エレノアを襲う。エレノアは横に跳んで回避するが、追撃の剣が飛ぶ中で、アモスが剣を弾いてる間にラティナが詠唱をする。

 「ヴェントスウィンドカッター!!」

 風の刃が剣を一気に弾き飛ばす。魔族はさらに剣を生成しようとするが、次の瞬間リルートが魔族の背後をとり、首に縄を掛ける。

 「こんな縄....!!」

 魔族は縄を引きちぎろうと縄を掴んだその瞬間、リルートは火付け爪から火を放つ。

 「ぐああぁぁああ!!」

 その瞬間、縄は一気に燃え上がり、魔族が怯んだその瞬間、クルトは魔族の首を切り落とす。



 「よし.....とりあえずなんとかなったようだね」

 エレノアはゆっくりと立ち上がると周りを確認すると大剣を背中に背負う。

 「とりあえず一度休憩を取らない? アタシはもう疲れたんだけど」

 「.....そうだな、一度休憩を挟もう」

 

 現在倒した魔族は合計13体、だがそれ以上に死体の方が多い、生存者は今の所一人もいない。ほぼ全てが死に絶えている。ここまで死人が出ているのに未だにリルート達に被害はない、あまりにも順調に進んでいる。クルトのおかげだろうか。



 「とりあえず、見張りは二人だ。俺がしてもいい、あと一人は———」

 「では小生が見張りをさせていただきますよ」

 「わかった、じゃあ三人は休んでくれ」

 アモスとクルトが見張りをすることとなり、三人は一度休むこととなる。

 「ありがとう。コルクさんとクルトさん」

 そうしてリルートは横になるのだが、ここで一つ思う。

 


 ここで寝てもいいのだろうか



 この後にもし、最悪な可能性、例えば誰かが死んでから目覚めたら......





 そう考えつつも、リルートは睡眠欲に抗えず、結局眠りについてしまうのであった。

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