011.投擲者
さて。クエスト受けるのは良いものの、投擲者なる職業はどう手に入れるのだろうか。
うーむ。投擲、だからなぁ。さっきみたくナイフを投げるとか?でも投げるだけだと簡単だから、やっぱ魔物かなぁ。
取り敢えず、前回のを参考にナイフを50回ほど投げようか……いや、念のため70回ほど。その頃には、少しは上達していると良いなぁ。
* * *
クエストを受けてから数十分。
俺はあれからずっとナイフを投げ続けていた。
時にナイフは明後日の方角に飛んだり、時にナイフは自分の元に飛んできたりと色々とあったが、なんとか70回目。それの成果がこれである。
「フゥー……せいッ!」
俺の投げたナイフは直線を描き、木に刺さ……ることはなく、明後日の方角に飛んでいった。
「……やっぱ俺、才能ないわ」
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条件:『投擲物を70回的に当てる目的で投げる』を達成したよ! 『職業:投擲者<詳細>』を獲得したよ!
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条件:『投擲物を70回的に当てる目的で投げる』を達成したよ! 『スキル:投擲<詳細>』を獲得したよ!
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隠し条件:『目の前の的を何度も外す』を達成したよ! 『スキル:軌道修正<詳細>』を獲得したよ!
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クエストを達成したよ! 持ち物にアイテムが送られたよ!
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おおう、まーたいっぱい出てきたぞ?
ええっと、まずは……おぉ、よしっ! 投擲者ゲット!
それから、スキル投擲をゲットしてるな。まあ、これの効果はなんとなく予想がつくからいい。
ほんで、次が……なんだこれ。隠し条件? 軌道修正とな。って、入手条件俺に喧嘩売ってんだろ。
まあ、いい。取り敢えず見てみるか。詳細ポチー。
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職業:投擲者
獲得条件:投擲物を70回的に当てるつもりで投げる。投げ武器で魔物を2体倒す。
MP+30
STR+40
DEF+30
MAG+40
MDF+30
AGI+40
職業専用スキル
渾身の投擲<詳細>
投擲物レーダー<詳細>
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スキル名:投擲<投擲者専用>
獲得条件:投擲物を70回投げる。
効果:投擲に補正がつく。
レベルなし。
使用MPなし。
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スキル名:軌道修正<投擲者専用>
獲得条件:目の前の的を何度も外す。
効果:投げたナイフの起動を修正できる。
レベル:1~5
使用MP:1秒操作ごとに3
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まずは職業から見ていこう。
獲得条件はともかく、ステータス補正のバランスがいいな。五つのステータスがバランスよく伸びている。そんで、専用スキルがこの二つか。
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スキル名:渾身の投擲
倍率:300%
レベルなし。
使用MP:50
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スキル名:投擲物レーダー
効果:自身が投げた投擲物の場所が分かる。範囲はない。
レベルなし。
使用MP:一分に1
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おー。倍率300%か。流石、渾身と付くだけはあるな。ただ消費MPが50か。まあ、切り札的な立ち位置になるかな。
ほんで、投擲物レーダーか。まあ、読んで字の如くってな。で、範囲はないのか。……これ、地味にスゴいのでは? 投擲物を相手の懐に投擲で投げ入れればそれはもう発信器になるし。まあ、そんな投擲の腕なんてないんだけど。
まあ、取り敢えず職業をセット&装備を着てみようか。投擲物異空間収納ってのも気になるし。
* * *
取り敢えず着てみた。
特に違和感はない。サイズはピッタリである。ただ、特に新しいスキルが使えるという感覚はない。どういうことだ? ……まあ、そのうち分かるだろう。それより、投擲者をセットしたステータスを見てみたい。ってな訳でステータス。
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《ステータス》
ネーム:サクマ 年齢:17 Lv.4<8/400>
職業:投擲者
【能力値】
HP 2880/2880(+340)
MP 100/100(+30)
STR 207(+90)
DEF 277(+160)
MAG 145(+40)
MDF 275(+160)
AGI 191(+60)
【アクセサリー】
頭:<セット>
首:<セット>
右腕:<セット>
左腕:ゴブリンの左腕飾り
腰:<セット>
【スキル】<非セットスキル>
・渾身の投擲<投擲者専用>Lv.-
・投擲物レーダー<投擲者専用>Lv.-
・起動修正<投擲者専用>Lv.1
・投擲<投擲者専用>Lv.-
・探知Lv.1(0/100)
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おお……って、防御関連高いな。防具のおかげだな。まあ、能力値はそれくらいか。んでスキルだが、防具のセット効果が非セットスキルの欄にあった。どうやらセット効果はスキル判定みたいだ。取り敢えずは投擲物レーダーを外して投擲物異空間収納を入れておこう……よしっと。
さてー、目的も済んだし、町に戻る……前に、スキルの感触だけ試してみるか。
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スキル名:軌道修正<投擲者専用>
獲得条件:目の前の的を何度も外す。
効果:投げたナイフの起動を修正できる。
レベル:1~5
使用MP:1秒操作ごとに3
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レベル1.操作性20%
レベル2.操作性40%(100EXP
レベル3.操作性60%(500EXP
レベル4.操作性80%(900EXP
レベル5.操作性100%(1300EXP
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あ、これ投げたナイフが自動修正とかじゃなくて自分で修正するんだ。……って、レベル5ヤバくないか? 操作性100%って実質完全に操れるってことだろ。これは早急にレベルを上げたいな。探知のスキルもそうだが有用なスキルはなるべくレベルを上げておきたい。
さぁて、それじゃ投擲のスキルがどれ程の効果があるのか実験してみるか。
俺は木の前に立ち、ナイフを構える。
なんとなく、さっきより構える姿が様になっている……か?
そして、俺は投げた。
ナイフは風を切り、的を目指して突き進む。するとやがて、ダンという音が森に響いた。
「ッ~! イヨッシャァ!!!」
投擲回数71回目にして初めてのヒットだった。狙った場所に当たったとは言いがたいが、木に刺さること自体が初めてだったのだ。
俺は暫く喜んだ後冷静になった。
「……まあ、スキルの投擲+ナイフの命中補正+防具の命中補正だからな。当たらない方が難しい気がせんでもないが……」
まあ、それはそれ、これはこれである。まずは当たったことを喜ぼう。
さて。続いては軌道修正だ。一秒操作するごとにMPを3消費するか。現在の俺のMPは100。単純計算で33秒程度か。
さて。では投げますか。
「せーの……せいッ!」
ナイフを投げる。ナイフが宙を走っている時軌道修正と頭に浮かべると、なんとなく使い方が分かってきた。
「曲がれッ!」
ナイフはそれに答えるようにほんの少し左に逸れ、予想着弾点より外れた。
……こんなもんか。まあ、操作性20%だもんな。
さてさて、MPはどれくらい減ったかな。体感だと二秒いってないと思うのだが……。
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《ステータス》
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MP 100/94(+30)
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減りは六か。まだ恩恵を感じてはいないが、これからだよな。
さて、もう一回だ。
今度はさっきより後ろに下がって、ナイフを軽めに投げる。……っほ。
そして透かさず軌道修正!
俺の投げたナイフは多少勢いを増しながら突き進み、木に当たって落っこちた。
「……ふ、む。効果あり、か」
俺がやったのは軌道修正によるナイフの加速だ。縦横に修正できるのであれば出来ない道理はないだろう。効果は微々たるものだが、レベルが上がれば有用になるだろう。
俺は宿でサービスとして貰ったサンドイッチを食べながら、この後について考えるのであった。
ここまで読んで頂きありがとうございました。「ここおかしくない?」という指摘や「ストーリー矛盾してない?」ということがありましたらコメントしてくれると幸いです。




